自主調査(調査報告)

2030年までに目指す新潟県のすがた

2016/05/02 :自主調査(調査報告)

新潟グローバル化宣言
─新潟経済同友会提言書より─

はじめに

新潟経済同友会では、総合戦略プロジェクト委員会において「2030年までに目指す新潟県のすがた 新潟グローバル化宣言 日本海側の中核拠点新潟発、世界へ」と題した提言書をまとめた。

本レポートは、この提言書の策定に向けて、新潟県の現状と課題を把握するために実施した基礎調査の概要と提言骨子を転載したものである。

1.新潟県の現状と課題

(1)人口減少と少子化・高齢化

調査1新潟県の人口は、2015年10月1日現在(平成27年国勢調査速報値)で約230万人である。1995年の約249万人でピークを迎え、2040年(国立社会保障・人口問題研究所の中位推計)には約179万人と1920年(大正9年)の水準にまで落ち込むと予測されている(図表1)。

新潟県人口の社会動態は、県外への人口流出などにより転出者が転入者を上回る社会減で推移するなか、99年以降は自然減・社会減による人口減少が続いている。こうした背景としては、バブル景気の崩壊後、非正規雇用の増加や女性の社会進出に伴い、男女ともに晩婚化・未婚化の進展により、少子化が進んだほか、若年層を中心とした首都圏への流出が続いていることがある(図表2)。

(2)新潟県の中核拠点性の現状

①太平洋側に比べ見劣りする港湾の利用

調査3新潟港は、1869年1月1日(明治元年)に開港五港のひとつとして指定を受けた歴史的背景を持つ。現在の新潟港の港湾取扱貨物量は、本州日本海側港湾のなかで最大規模を誇るものの、2013年現在では3,300万F/T(注1)と国内最大の名古屋港の2割にも満たない(図表3)。

②新潟空港利用の不振

調査42014年における新潟空港の乗降客数(国際便と国内便の計)は、101万人と年間100万人を上回ったものの、全国に50ある空港中28位にとどまっている(図表4)。

新潟空港は、現在の主要滑走路が2,500mのため、欧米からの直行便が就航できないほか、騒音などの理由から24時間の離発着ができずLCC(格安航空会社)の航路誘致の制約となっている。

③地位の低下が懸念される上越新幹線

調査5上越新幹線(上越線)の年間乗降客数は3,000万人前後で推移している。これは、北陸線(2015年4月より北陸新幹線)、九州線を上回っているものの、東北線、山陽線を下回る水準で推移している(図表5)。

また、北陸新幹線の金沢への延伸によって、現在、東京─金沢、金沢─新大阪、東京─新大阪間がそれぞれ約2時間半の時間距離に短縮している。将来的には、リニア中央新幹線が東京─名古屋間を27年に約40分、その後45年には東京─大阪間を最短67分で結ぶ計画となっている。鉄道による高速交通網には大きな変化が予想されることから、上越新幹線の相対的な地位の低下が懸念される。

注1 TFPF/T(フレート・トン):容積は1.133m3、重量は1,000kgをもって1トンとし、いずれか大きい方で計算する貨物の単位

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インバウンド(訪日外国人旅行)の現状と取組事例

2016/04/01 :自主調査(調査報告)

─観光地の誘客活動と受入環境整備におけるポイント─

はじめに

近年、訪日外国人客が急増している。背景には、政府によるビジット・ジャパン事業※やビザ緩和措置等の実施に加え、ここ数年の円安傾向などが挙げられる。

ただし、外国人客が訪れている地域は、東京~京都~大阪を結ぶいわゆるゴールデンルートに集中しているため、いかにゴールデンルート以外の地域にも外国人客を呼び込むかが課題となっている。

そこで本調査では、国内及び県内におけるインバウンドの現状を把握するとともに、先行して取り組みを行っている観光地の事例に焦点を当て、インバウンドに取り組むうえで留意すべきポイントを探った。

※ビジット・ジャパン事業

政府が行っている訪日外国人客の増加を目的とした訪日プロモーション事業である。2016年1月1日現在で20の重点市場に絞り、現地の消費者や旅行会社に向けて訪日観光の魅力を伝える事業のほか、広域連携による訪日プロモーションを地域と共同して行う事業等により外国人客の誘致を推進している。

1.国内インバウンドの現状

(1)訪日外国人客数の推移

─2015年は1,974万人と過去最高を記録─

調査1政府は訪日外国人客数を、2020年までに年間2,000万人、30年までに年間3,000万人へ増やす目標を掲げている。

15年の訪日外国人客数は、前年比47%増の1,974万人と過去最高を記録し、年間2,000万人の目標に早くも到達しつつある(図表1)。いわゆるリーマン・ショックの影響を受けた09年と、東日本大震災が発生した11年には落ち込んだものの、12年以降は急増し、ビジット・ジャパン事業を開始した03年と15年とを比較すると4倍近く伸びている。

(2)訪日外国人客数の国籍・地域別推移

─中国人客が急増。東アジアが全体の7割─

調査215年の訪日外国人客数を国籍・地域別にみると、中国人客が499万人で最も多かった(図表2)。以下、韓国、台湾、香港と続き、これら東アジアの国・地域からの来訪客が合計で1,419万人と、全体の7割を占めている。

03年からの訪日外国人客数の推移を国・地域別にみると、中国人客は14年から著しい増加がみられる。また、韓国、台湾、香港からの来訪客は、12年から大きな増加傾向が続いている。その他の国では、タイ人客が12年から顕著に増加している。

(3)訪日外国人客による旅行消費額等

①15年は3兆円を突破。中国人客の支出が牽引
調査315年の訪日外国人客による旅行消費額は、前年比71.5%増の3兆4,771億円となり、初めて3兆円を突破した(図表3)。国・地域別にみると、中国人客による消費額が1兆4,174億円と、前年(5,583億円)から2倍以上増加しており、全体の40.8%を占めている。
②中国の買物代が突出。米豪は宿泊料金が高い
15年の訪日外国人客1人当たりの旅行消費額は、前年比16.5%増の176,168円となった。費目別にみると、買物代が73,663円と最も高く、以下、宿泊料金(45,465円)、飲食費(32,528円)などと続いている(図表4)。

調査4国・地域別にみると、中国は買物代が突出して高い。また、その他のアジア諸国(韓国、台湾、香港、タイ)も買物代が1位もしくは2位となっている。一方、米国やオーストラリアは、宿泊料金が最も高く、次いで飲食費となっており、買物代は3位となっている。背景には、訪日旅行目的や、平均泊数の違いがあり、各国の平均泊数をみると、アジア諸国よりも米国やオーストラリアの方が多い。

 

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新潟県の景気の現状と先行き見通し

2016/03/01 :自主調査(調査報告)

─県内経済は横ばいで推移している。先行きは横ばい圏内での推移が続く─

1.景気の現状と先行き見通し

現 状

◎県内経済は横ばいで推移している
県内主要経済指標等から景気の現状を概観すると、生産活動や個人消費、雇用状況、住宅投資は概ね横ばいで推移している。設備投資は製造業を中心に生産能力増強や更新投資などで増加しているものの、公共投資は減少している。

総じてみると、県内経済は横ばいで推移している。

当センターが2015年11~12月に実施した「新潟県企業動向調査(以下、企業動向調査)」をみても、県内企業の業況感を示す実績BSIは14年7-9月期以降、概ね横ばい圏内で推移している(図表1)。

調査1

先行き

◎横ばい圏内での推移が続く

生産活動や雇用状況は、引き続き横ばいで推移するものとみられる。住宅投資は低金利などを背景に上向くことが期待されるものの、公共投資は今年度予算の執行状況や補正予算の規模などから低調に推移すると考えられる。

そのため県内経済は、横ばい圏内で推移する見込みである。

 

2.生産活動の現状と見通し

現 状

◎概ね横ばいで推移している

調査4新潟県の鉱工業生産指数(季節調整値)は、15年7-9月期に前期比0.5%低下の99.9となった(図表2)。その後の動きをみると、10月は前月比2.2%上昇、11月は同0.7%上昇となっており、生産活動は概ね横ばいで推移している。

業種別にみると、食料品は米菓や切り餅などの増産から、好調を維持している(図表3)。はん用・生産用・業務用機械は工作機械を中心に、堅調に推移している。一方、輸送機械は海外向けの船舶などの生産で動きがみられるものの、全体としては弱含んでいる。電子部品・デバイスは一部で明るさがみられるものの、依然として低水準で推移している。

先行き

◎横ばい圏内で推移していく

生産活動の先行きを業種別にみると、食料品は引き続き、米菓を中心に好調に推移していく見込みである。金属製品は2020年東京オリンピックを見据えたインフラ整備などが進んでいるため、作業工具や建設用金属製品などを中心に底堅く推移するとみられる。電子部品・デバイスは低水準ながらも、自動車部品の電子化による需要増などを背景に緩やかに持ち直すことが予想される。

一方、はん用・生産用・業務用機械は、海外からの受注減少のため、高水準ながらも弱含む可能性がある。輸送機械は船舶などで好調が続くものの、自動車部品は低調が続く見込みであり、全体としては低水準で推移すると考えられる。化学は中国の需要減少などから低調に推移するものと思われる。

全体を通してみると、生産活動は横ばい圏内で推移していくものと見込まれる。ただし、足元では外部環境の変化が激しくなってきており、県内の生産活動に与える影響を注意深くみていく必要がある。

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2015年下期 新潟県企業動向調査

2016/02/01 :自主調査(調査報告)

業況感は概ね横ばいで推移。先行きは慎重な見通しが広がる

1.業況感

(1)全産業

─業況感は概ね横ばいで推移。先行きは慎重な見通しが広がる─
2015年7-9月期における県内企業の業況判断BSI(※)は▲10.8となり、同4-6月期の▲18.5から7.7ポイント上昇した(図表1)。

前回調査時点における15年7-9月期の見通しBSI(▲14.2)を上回り、2期ぶりに「悪い」超幅が縮小した。

しかし、続く15年10-12月期(含む実績見込み)は▲16.7となり、同7-9月期比5.9ポイント低下した。業況感の持ち直しは一時的なものとなり、14年7-9月期以降、概ね横ばい圏内での推移となった。

先行きを示す見通しBSIは、16年1-3月期が▲27.5、続く同4-6月期が▲26.1となった。15年10-12月期と比べて悪化しており、慎重な見通しが広がっている。

1調査

(2)業種別

調査2業況判断BSIを業種別にみると、製造業は15年7-9月期が同4-6月期比3.8ポイント低下の▲17.2、続く15年10-12月期も同3.9ポイント低下の▲21.1となり、3期連続で「悪い」超幅は拡大した(図表2)。内訳をみると鉄鋼、木材・木製品、輸送機械などで上昇したものの、一般機械、窯業・土石、精密機械などが低下した。

非製造業は15年7-9月期が▲6.5となり、同4-6月期の▲22.1から15.6ポイント上昇した。続く15年10-12月期は▲13.7となり、同7-9月期比7.2ポイント低下した。内訳をみると運輸では上昇したものの、小売、卸売、サービスなどの業種で低下した。

先行きについては製造業、非製造業ともに15年10-12月期と比べて、低下する見通しとなっている。

(3)規模別

調査3業況判断BSIを規模別にみると、15年7-9月期は大企業が22.6、中堅企業0.0、中小企業は▲13.3となり、いずれも同4-6月期比で上昇した(図表3)。続く15年10-12月期は大企業が▲3.2、中小企業が▲18.7と同7-9月期に比べそれぞれ低下した。なお、中堅企業は同7-9月期比横ばいの0.0だった。

先行きは大企業では上昇するものの、中堅企業や中小企業は低下する見通しである。

(4)地域別

調査4業況判断BSIを地域別に比べると、15年7-9月期は下越、中越、上越ともに同4-6月期比で上昇した(図表4)。続く15年10-12月期は、下越、中越ともに同7-9月期比で低下したものの、上越では上昇した。

先行きについては、いずれの地域でも低下が見込まれている。

2.生産・売上、在庫

(1)生産・売上

─生産・売上は4期ぶり「減少」超幅が縮小─

調査515年7-12月期(以下、今期)の生産・売上BSI(「増加」-「減少」)は▲11.1となり、4期ぶりに上昇した(図表5)。同1-6月期(以下、前期)から7.8ポイント上昇し、「減少」超幅が縮小した。

業種別にみると、製造業は▲8.6となり前期から1.8ポイント低下した。内訳をみると精密機械、一般機械などが低下した。一方、非製造業は▲12.8となり、前期から14.6ポイント上昇した。内訳では卸売、サービスなどの業種が上昇した。

先行き15年7-12月期(以下、来期)のBSIは▲22.8となり、再び低下する見通しとなっている。

(2)在庫

─ほぼ横ばいで推移─

今期の製・商品在庫BSI(「過剰」-「不足」)は前期から0.1ポイント上昇の6.1となり、ほぼ横ばいとなった(図表5)。

業種別にみると、製造業は7.5となり前期から1.1ポイント低下した。非製造業は5.1となり、前期から1.0ポイント上昇した。

来期は4.0へと低下し、適正化が進む見通しとなっている。

 

~全文は以下のPDFをご覧ください。~

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2016年新潟県経済を占う 県内主要団体に聞く

2016/01/04 :自主調査(調査報告)

県内景気は横ばいの見通しが広がる
TPPの動向、消費増税への対応に注目

2015年の新潟県経済を振り返ると、生産活動や個人消費がともに力強さに欠き、概ね横ばいで推移した。一方、中国の景気減速の影響が製造業の一部にみられ始めており、県内経済の先行きには不透明感も出ている。

こうしたなか、当センターでは、県内の主な業界団体や商工会議所・連合商工会の45団体にご協力をいただき、2016年の見通しについてうかがった。以下はその調査結果である。

1.2016年の国内景気見通し

─先行きは見方が分かれる─

調査1新年(2016年)の国内景気の見通しを尋ねたところ、昨年と比べて「変わらない」と予想する回答が21団体と最も多く、調査対象45団体(業界団体35団体、商工会議所・連合商工会10団体)のうち半数近くが現状維持で推移するとみている。ただし、「やや好転」と「やや悪化」がそれぞれ11団体、「好転」と「悪化」が1団体ずつあり、先行きの見方が分かれている。

また、前年調査(2015年見通し)と比較すると、「変わらない」が減少する一方、「やや好転」や「やや悪化」が増え、見通しがより分かれる結果となった。

2.2016年の県内景気見通し

─ 半数超が横ばいの見通しながら、改善の兆しも─

調査2新年(2016年)の県内景気の見通しを尋ねたところ、「変わらない」と予想する回答が26団体と最も多く、半数超が横ばいとの見通しとなった。次いで「やや悪化」が11団体、「やや好転」が5団体、「悪化」が2団体、「好転」が1団体となっている。

前年調査(2015年見通し)と比較すると、「やや悪化」が減る一方、「変わらない」や「やや好転」「好転」が増えている。県内景気の先行きについては、依然として慎重な見通しが示されているものの、前年と比べると改善の兆しがみられる。

 

~全文は以下のPDFをご覧ください。~

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2015年冬期消費動向調査

2015/12/01 :自主調査(調査報告)

─「消費支出」は、足踏み状態が続く─

[定例調査]県内勤労者世帯の消費意識と今冬のボーナスについて

1.収入の推移

定例1─収入は、緩やかな上昇傾向─

〈半年前と比較した収入について〉

半年前と比べて収入が「増えた」と回答した人の割合は16.0%、「減った」と回答した人の割合は16.8%となり、収入CSIは▲0.8となった(図表1)。収入CSIは、2015年夏の調査と比べて3.4ポイント上昇し、緩やかな上昇傾向にある。

〈今後半年間の収入について〉

今後半年間の収入が「増えそう」と回答した人の割合は6.9%、「減りそう」と回答した人の割合は17.9%となり、収入予想CSIは▲11.0となった(図表1)。収入予想CSIは、足元の収入を示す収入CSIと比べて10.2ポイント低下している。

2.消費支出の推移

定例2─「消費支出」は、足踏み状態が続く─

〈半年前と比較した消費支出について〉

半年前と比べて消費支出が「増えた」と回答した人の割合は37.8%、「減った」と回答した人の割合は6.3%となり、消費支出CSIは31.5となった(図表2)。消費支出CSIは15年夏の調査と比べて1.3ポイント低下しており、14年冬の調査以降、足踏み状態が続いている。

注)CSI(Consumer Survey Index)
アンケートの回答結果を指数化したもので、ここでは「増えた・増えそう」と回答した人の割合から「減った・減りそう」と回答した人の割合を差し引いた数値のことをいう。CSIは、収入・消費支出・生活実感が増加(改善)基調か減少(悪化)基調かといった「変化の方向」と、拡張・後退が速いか遅いかといった「変化のテンポ」を示すものである。

〈今後半年間の消費支出について〉

今後半年間の消費支出が「増えそう」と回答した人の割合は35.3%、「減りそう」と回答した人の割合は7.0%となり、消費支出予想CSIは28.3となった(図表2)。消費支出予想CSIは、足元の消費を示す消費支出CSIと比べて3.2ポイント低下しており、先行きの消費については、一段と慎重な見通しが示されている。

3.今後半年間における消費支出項目

─「 増えそう」は「食費」「衣料・履物」などが上昇─

定例3.4今後半年間の消費支出について「増えそう」な支出項目と「減りそう」な支出項目をそれぞれ尋ねた(複数回答)。

〈消費支出が増えそうな項目〉

「増えそう」と回答した割合が最も高かったのは「食費(外食費を除く)」で、以下「教育費(学費・教材費等)」「保健医療費」「住居費(修繕・維持管理費・家賃等)」などの順となっている(図表3)。

14年冬の調査に比べると、「食費」の回答割合が2.2ポイント上昇したほか、「衣料・履物」「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」などが上昇した。

〈消費支出が減りそうな項目〉

「減りそう」と回答した割合が最も高かったのは「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」で、以下「外食費」「小遣い(含む交際費)」などの順となっている(図表4)。

14年冬の調査と比べると、「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」と「外食費」の回答割合が5ポイント以上低下したほか、「小遣い(含む交際費)」などの回答割合も低下した。

4.今後半年間に購入・支出を予定している商品等

─ 耐久消費財では「スマートフォン」がトップ。「家具・インテリア用品」「家電製品」などが上昇─

定例5.6今後半年間で購入・支出を予定している商品等を、耐久消費財と非耐久消費財に分けて尋ねた(複数回答)。

〈耐久消費財〉

耐久消費財では「スマートフォン」の回答割合が最も高くなり、14年冬の調査以来、トップとなった(図表5)。以下「家具・インテリア用品」「家電製品(冷蔵庫等)」「パソコン・周辺機器」などの順となっている。

14年冬の調査と比べると、「家具・インテリア用品」の回答割合が3.0ポイント上昇したほか、「家電製品(冷蔵庫等)」などの回答割合が上昇した。

〈非耐久消費財〉

非耐久消費財では「婦人物衣料品」の回答割合が最も高く、以下「国内旅行」「紳士物衣料品」「子供用衣料品」などの順となった(図表6)。

14年冬の調査と比べると、「婦人物衣料品」が1.6ポイント上昇したほか、「国内旅行」「子供用衣料品」などの割合が上昇している。

5.ボーナス支給予想

定例7.8─ ボーナス支給予想は、6年連続で上昇─

今冬のボーナスが昨年の冬と比べて「増えそう」と回答した人の割合は6.7%、「減りそう」と回答した人の割合は14.2%となり、ボーナス支給予想CSIは▲7.5となった(図表7)。

ボーナス支給予想CSIは、14年冬の調査に比べると、1.8ポイント上昇した。なお、10年冬の調査以降、6年連続で上昇している。

今冬のボーナス支給予想CSIが14年冬の調査と比べて上昇した要因を年代別にみると、30代で「減りそう」と回答した人の割合が7.2ポイント減少したことや、10~20代、40代、50代でも「減りそう」と回答した人の割合が減少したことなどがあげられる(図表8)。

6.ボーナスの使途

(1)ボーナスの使途

─「 預貯金等」が約5割でトップ。「買い物」「旅行・レジャー」が上昇─

定例9今冬にボーナス支給があると回答した1,228人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の回答割合が53.5%で最も高くなり、13年冬の調査以降、3年連続で50%を越えた(図表9)。以下「生活費の補填」「買い物」などの順となっている。

14年冬の調査と比べると、「買い物」が4.9ポイント上昇したほか、「旅行・レジャー」などが上昇している。

ボーナスの使途を年代別にみると、すべての年代で「預貯金等」が第1位となった(図表10)。

また、10~20代では「買い物」が第2位となっているのに対定例10して、その他のすべての年代では「生活費の補填」が第2位となっている。

(2)預貯金等の内訳

─「普通預金」は増加。「定期預金」は減少─

今冬のボーナスの使途で「預貯金等」と回答した657人を対象に、その内訳を尋ねたところ(複数回答)、「普通預金」と回答した人の割合が67.4%と最も高く、14年冬の調査と比べて5.8ポイント上昇した(図表11)。一方、「定期預金」と回答した人の割合は31.7%となり、14年冬の調査と比べて7.2ポイント低下した。

定例11

7.まとめ

定例12今回の調査結果では、「収入」は15年夏の調査と比べてわずかながら上昇し、緩やかな改善傾向がみられた。

一方、「消費支出」は足踏み状態にあり、県内勤労者の消費に対する慎重な姿勢が示された。こうした背景には、賃上げの動きはみられるものの、円安や天候不順などを原因とした物価上昇から実質賃金が伸び悩み、家計の購買力が上向かないことなどがあると思われる。

ただし、先行きの消費については、「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」でわずかながら上昇する見通しにあるほか、冬のボーナス使途では「買い物」「旅行・レジャー」など余暇関連への支出意向が昨年より高まるなど、消費マインド上昇の兆しもうかがえる。

景気に大きな影響をもたらす個人消費が、今後本格的に持ち直していくのかどうか、その動向を注視したい。
(2015年11月 小原 信人)

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【特別調査】中食(惣菜・弁当等)の利用状況に関するアンケート調査

2015/12/01 :自主調査(調査報告)

─「週に2~3回」の利用が全体の4分の1でトップ─

はじめに

惣菜や弁当など調理済みの食品を自宅や職場などで食べる「中食」の利用は、消費者のライフスタイルの変化や販売店におけるメニューの充実などにより、広がりをみせている。

こうした状況を踏まえ、県内勤労者等の中食の利用状況を探るため、アンケート調査を実施した。

1.世帯における中食の利用動向

(1)食費全体の構成比

─中食と外食が増加し、食の外部化が進む─

中食1総務省の「家計調査」をもとに、勤労者世帯の食費全体の構成比をみると、2004年から14年にかけての10年間で、内食(家庭内で調理して食べること)の占める割合が4.8ポイント減少している一方、中食(家庭外で調理された食品を自宅や職場で食べること)は1.3ポイント、外食は3.5ポイントそれぞれ増加しており、食の外部化が進んでいる状況がうかがえる(図表1)。

(2) 中食に対する支出金額と購入頻度の推移

─ 支出金額と購入頻度ともに緩やかな増加傾向─

中食2総務省の「家計調査」をもとに、勤労者世帯の中食に対する年間支出金額をみると、04年は1世帯当たり82,586円であったが、14年では93,812円と、10年間で1万円以上増加している(図表2)。また、年間購入頻度をみると、04年は1世帯当たり226回であったが、14年では269回と同じく40回程度増加している。勤労者世帯の中食に対する支出と購入頻度はともに緩やかな増加傾向にある。

2.アンケート調査の結果

当センターでは、県内における中食の利用状況を探るため、県内の勤労者等2,000人を対象にアンケート調査を実施した(有効回答1,646人)。

(1)中食を利用する頻度

─「週に2~3回」が全体の4分の1でトップ─

中食3.4中食の利用頻度を尋ねたところ、「週に2~3回」と回答した人の割合が全体の4分の1にあたる25.0%となり、最も高くなった(図表3)。次いで、「週に1回」が16.4%、「月に2~3回」が12.3%、「週に4~5回」が9.8%、「ほぼ毎日」が8.3%、「月に1回」が4.7%となった。これらを合わせた割合(以下『利用している』)は76.5%となった。一方、「ほとんど利用しない」と回答した人の割合は23.5%となっている。

年代別にみると、『利用している』割合は、10~20代が87.6%と最も高く、60代以上では61.1%と最も低くなった(図表4)。高年齢層より若年層で中食の利用頻度が高い傾向にある。

未婚・既婚別でみると、『利用している』割合は、未婚者が84.7%となり、既婚者と比べ11.2ポイント高かった。

 

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新潟の産業活性化に向けた産学官連携の強化について

2015/11/02 :自主調査(調査報告)

─新潟商工会議所基礎調査報告書より─

はじめに

本稿は、平成26年度に新潟商工会議所が「新潟の産業活性化に向けた産学官連携の強化に関する提言」を策定するにあたり、当センターが実施した基礎調査に加除・修正を加えてまとめたものである。

産学官連携とは、産業界「産」と大学・短大・高等工業専門学校等「学」と公設試験研究機関や公的産業支援機関等「官」とが連携して、企業や地域の課題解決に取り組むことである。本稿では、特に産学官連携を推進している大学や公的支援機関等の現状と連携の課題について着目した。

1. 新潟県における産学官連携の現状

(1)大学等における産学官連携の現状

調査1.2国立大学等は、2004年4月に成立した「国立大学法人法等関係6法」に基づいて法人化した。法人化後、各国立大学法人等は、各校の個性・特色を反映しつつ柔軟な産学官連携・知的財産の取り扱いのルールを定め、産学官連携に取り組んでいる。

①大学等における産学官連携の現状

全国の大学等における産学官連携の取り組み状況を示す民間企業との共同研究の件数は、増加傾向にある。また、研究費の受入額はリーマン・ショック後に減少したが、その後は増加を続けている(図表1)。

一方、受託研究の件数は概ね横ばいで推移している。また研究費受入額は、減少傾向で推移していたが、2011年を底に企業の研究投資意欲が持ち直し、2年連続で増加している(図表2)。

②県内大学等における共同研究の状況

調査32013年度の県内の大学等における共同研究の実績は、新潟大学、長岡技術科学大学(以下 長岡技科大)の2校が、件数で県内大学等の約9割、受入額では約8割を占めている(図表3)。

全国の大学等と比較すると、新潟県上位2校は、地方大学のなかでは件数で岩手大学を下回っており、2校の合計(290件、394百万円)でみても、同規模の教員が勤務する信州大学には件数・金額ともに及ばなかった。

 

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