自主調査(調査報告)

新潟県の景気の現状と先行き見通し

2016/09/01 :自主調査(調査報告)

─県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる─

1.景気の現状と先行き

現 状

◎ 県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる

県内主要経済指標等から景気の現状を概観すると、個人消費や住宅投資は横ばいで推移している。一方、生産活動が新興国経済の減速を受けて弱含んでいるなか、設備投資は減少している。したがって県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる状況にある。

当センターが2016年5〜6月に実施した「新潟県企業動向調査(以下、企業動向調査)」をみても、県内企業の業況感を示す実績BSIは16年1−3月期までは横這いで推移したものの、4−6月期に低下し、県内企業の業況感は悪化している(図表1)。

調査1

(※)BSI(ビジネス・サーベイ・インデックス)とは、アンケートの回答結果を指数化したものである。本稿でのBSIとは、業況あるいは先行きの見通しなどが「良い」か「悪い」かという質問に対して「プラス(良い、増加等)」「中立(不変等)」「マイナス(悪い、減少等)」の3つの選択肢を用意して、「プラス」と回答した企業の割合から「マイナス」と回答した企業の割合を差し引いた数値のことをいう。

先行き

◎横ばいが続く

個人消費と住宅投資は引き続き横ばいで推移するものとみられる。生産活動は新興国経済の減速の影響のほか、円高の進行を受けて輸出関連企業を中心に弱含みで推移するとみられる。設備投資も先行きの不透明感から前年を下回る状況が続くと考えられる。

そのため県内経済は引き続き、横ばいで推移するものの、弱めの動きが続く見込みである。

 

2.生産活動の現状と先行き

現 状

◎弱含んでいる

調査2新潟県の鉱工業生産指数(季節調整値)は、16年1−3月期に前期比1.2%低下の98.8となり、5四半期連続で前期を下回った(図表2)。その後の動きをみると、4月は前月比0.9%上昇したものの、5月は同1.3%の低下となっており、生産活動は弱含んでいる。

生産指数を業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械は新興国経済の減速などを背景とした輸出の減少により、弱い動きとなっている(図表3)。化学や電子部品デバイスはスマートフォン向けで前年を下回っており、低水準で推移している。一方、輸送機械は自動車部品を中心に持ち直しの動きがみられる。

先行き

◎弱い動きが続く

生産活動の先行きを業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械や化学は、新興国経済の減速の影響のほか、円高の進行を受けて弱含みで推移すると考えられる。電子部品デバイスは、夏以降、新型スマートフォン向けの部品の生産が増加する企業が一部にあるものの、全体としては円高などの影響により、低水準が続くとみられる。

一方、食料品は米菓や包装米飯を中心に好調を維持することが見込まれるほか、金属製品は東京オリンピックを見据えたインフラ整備向けなどで、作業工具や建設用金属製品などを中心に堅調を維持するとみられる。輸送機械は輸出を増加させている自動車メーカーの影響から、持ち直しの動きが続くと思われる。

総じてみると、食料品や金属製品などの内需関連は堅調に推移するものの、はん用・生産用・業務用機械や化学などの輸出関連は低調が続き、生産活動全体では弱い動きが続くと見込まれる。

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新潟県企業動向調査2016 年上期

2016/08/01 :自主調査(調査報告)

業況感は悪化。先行きは慎重な見通しが広がる

1.業況感

(1)全産業

─業況感は悪化。先行きは慎重な見通しが広がる-
2016年1-3月期における県内企業の業況判断BSI(※)は▲15.8となり、15年10-12月期の▲16.7から0.9ポイント上昇した(図表1)。前回調査時点における16年1-3月期の見通しBSI(▲27.5)を上回り、2期ぶりに「悪い」超幅が縮小した。

続く、16年4-6月期(含む実績見込み) は▲31.7となり、同1-3月期比15.9ポイント低下した。県内企業の業況判断BSIは14年7-9月期以降、概ね横ばい圏内で推移してきたが、中国経済の減速や公共工事の減少、暖冬少雪による季節商品の不振などの影響により16年4-6月期に大きく低下し、業況感は悪化した。

先行きを示す見通しBSIは、16年7-9月期が▲25.8となった。続く同10-12月期は▲24.0と横ばいが続くと見込まれており、先行きは慎重な見通しが広がっている。

調査1

(2)業種別

調査2業況判断BSIを業種別にみると、製造業は16年1-3月期が▲14.2となり、15年10-12月期比6.9ポイント上昇した(図表2)。続く16年4-6月期は▲28.7となり、同1-3月期比14.5ポイント低下した。内訳をみると、鉄鋼、金属製品などで上昇したものの、化学、一般機械、精密機械など多くの業種で低下した。

なお、最近の業況などに関して自由回答形式で尋ねると、製造業からは「中国経済の低迷などにより、当面は低調に推移するとみられる」(化学)、「ものづくり補助金の採択結果が発表される16年6月まで設備投資を控える動きや、原油価格下落による掘削機関連向けの不振などで業況は悪化した」(工作機械製造)といった声が挙げられた。

非製造業は16年1-3月期が▲16.9となり、15年10-12月期の▲13.7から3.2ポイント低下した。続く16年4-6月期は▲33.7となり、同1-3月期比16.8ポイント低下した。内訳をみると、全ての業種で低下した。

非製造業の業況については「公共工事が減少しているほか、民間工事も少なく業況は悪化している」(総合建設業)、「暖冬要因により、冬季の主力商品である灯油の販売が大きく減少した」(石油販売)などといった声があった。

先行きについては、製造業では16年4-6月期と比べてやや上昇する見通しである一方、非製造業は横ばい圏内で推移する見通しである。

(3)規模別

調査3業況判断BSIを規模別にみると、16年1-3月期は大企業が17.2、中堅企業が2.0、中小企業が▲18.6となり、いずれも15年10-12月期比で上昇した(図表3)。続く16年4-6月期は大企業が▲3.4、中堅企業が▲20.0、中小企業が▲33.8と同1-3月期に比べ、いずれも低下した。

先行きは大企業と中小企業は上昇するものの、中堅企業では横ばいを見込んでいる。

2.生産・売上、在庫

(1)生産・売上

─生産・売上は2期ぶりに低下─

調査416年1-6月期(以下、今期)の生産・売上BSI(「増加」-「減少」)は▲23.6となり、2期ぶりに低下した(図表4)。15年7-12月期(以下、前期)から12.5ポイント低下し、「減少」超幅が拡大した。

業種別にみると、製造業は▲19.6となり前期から11.0ポイント低下した。内訳をみると、窯業・土石、電気機械などが低下した。また、非製造業は▲26.3となり、前期から13.5ポイント低下した。卸売・小売など全ての業種で低下した。

生産・売上については「消費税引き上げ以降、需要が回復していない。また、足元は株価の下落により富裕層の需要が減少してきている」(ニット製造)、「経営者の高齢化や仕事の減少などで外注先の廃業が進み、大量注文を受けられない状況となっている」(金属製品製造)、「人口減少による市場の縮小に加えて、少雪の影響で除雪車などの整備需要が例年に比べて少なく、売上の減少が続いている」(自動車整備業)といった声があった。

先行き16年7-12月期(以下、来期)のBSIは▲22.6とほぼ横ばいにとどまり、低調に推移する見通しとなっている。

(2)在庫

─ほぼ横ばいで推移─

今期の製・商品在庫BSI(「過剰」-「不足」)は前期から0.3ポイント低下の5.8となり、ほぼ横ばいとなった(図表4)。

業種別にみると、製造業は6.4となり前期から1.1ポイント低下した。非製造業は5.3となり、前期から0.2ポイント上昇した。

来期は2.9へと低下し、適正化が進む見通しとなっている。

3.仕入・販売価格

(1)仕入価格

─仕入価格は4期連続で「上昇」超幅が縮小─

調査5今期の仕入価格BSI(「上昇」-「低下」)は12.1となった(図表5)。前期から3.9ポイント低下し、4期連続で「上昇」超幅が縮小した。

業種別にみると、製造業は6.1となり前期から8.2ポイント低下した。内訳をみると、化学、繊維、食料品などの業種で低下した。非製造業は16.2となり、前期から0.9ポイント低下した。内訳をみると、卸売、サービスなどの業種で低下した。

仕入価格については「原油価格の低下で原材料費が下がっている」(化学)といった声があった。

来期は18.1となり、上昇する見通しとなっている。

(2)販売価格

─販売価格は2期連続で「低下」超幅が拡大─

今期の販売価格BSI(「上昇」-「低下」)は▲8.4となった(図表5)。前期から3.9ポイント低下し、2期連続で「低下」超幅が拡大した。

業種別にみると、製造業が▲13.2となり前期から6.7ポイント低下した。また、非製造業は▲5.1となり前期から2.0ポイント低下した。

販売価格については「内需の縮小、中国経済の減速の影響などで自動車向けや建設機械向けの受注が減少し競争が激化しているなか、販売価格と品質への要求が一層高くなっている」(鍛造部品製造)、「原油価格の下落、価格競争などの影響により、販売価格は低下している」(石油販売)といった声があった。

来期は▲6.6となり、やや上昇する見通しとなっている。

4.採算・資金繰り

(1)採算・資金繰り

─採算・資金繰りともに3期ぶりに悪化─

調査6今期の採算BSI(「好転」-「悪化」)は▲18.1となった(図表6)。前期比7.6ポイント低下し、3期ぶりに悪化した。

業種別にみると、製造業は▲14.9となり前期比横ばいとなった。内訳をみると、窯業・土石、繊維、化学などの業種が低下した。非製造業は▲20.3となり、同12.3ポイント低下した。運輸・小売など全ての業種で低下した。

来期は▲20.3に低下し、採算は悪化するとの見通しとなっている。

今期の資金繰りBSI(「好転」-「悪化」)は▲7.0となった。前期から3.5ポイント低下し、3期ぶりに悪化した(図表7)。

業種別にみると、製造業は▲9.8となり前期から1.9ポイント低下した。内訳をみると、窯業・土石、繊維などが低下した。非製造業は▲5.1となり、前期比4.6ポイント低下した。運輸・小売など全ての業種で低下した。

来期は▲11.5と一段の低下が見込まれており、資金繰りは悪化する見通しとなった。

(2)採算好転・悪化の理由

─好転要因では「売上数量の増大」「経営の合理化」が上位─

調査8今期の採算が「好転」したと回答した企業にその理由を尋ねたところ(複数回答)、「売上数量の増大」(73.1%)の回答割合が最も高く、以下「経営の合理化」(19.2%)、「高付加価値製(商)品の比率拡大」(15.4%)、「販売価格の上昇」(14.1%)などが続いた(図表7)。

一方、今期の採算が「悪化」した理由では「売上数量の減少」(85.7%)の回答割合が最も高く、次いで「競争・競合の激化」(25.2%)、「人件費などの固定費負担の増加」(21.0%)、「販売価格の低下」(19.0%)などの順となっている(図表8)。

5.雇 用

(1)全体・業種別

─不足感の強い状況が続く─

調査9今期の雇用BSI(「過剰」-「不足」)は▲ 25.1となり、前期から3.1ポイント上昇した。(図表9)。2期ぶりに「不足」超幅が縮小したものの、依然として不足感の強い状況が続いている。

業種別にみると、製造業は前期比5.6ポイント上昇の▲16.6となり、7期ぶりに「不足」超幅が縮小した。内訳をみると、輸送機械、繊維などで雇用BSIが上昇している。非製造業も前期比1.4ポイント上昇の▲30.9となり、2期ぶりに「不足」超幅が縮小した。内訳をみると、建設、小売などの業種で雇用BSIは上昇した。

雇用については「技術者不足で売上が頭打ちになっている。外注先でも若手技術者が不足している」(金属製品製造)、「人手不足が深刻であり、残業代や人材募集経費が増加している」(貨物輸送)などといった声があった。

(2)規模別

調査10今期の雇用BSIを規模別にみると、大企業が▲17.8、中堅企業が▲48.0、中小企業が▲23.7となり、いずれも「不足」超幅が縮小した(図表10)。

(3)雇用不足への対処方法

調査11雇用について「不足」と回答した企業に、その対処方法を尋ねたところ(複数回答)、「正社員の中途採用」(63.0%)の回答割合が最も高く、以下「所定外労働時間(賃金)の増加」(39.0%)、「外注による対応」(37.5%)、「定年退職者の再雇用」(35.5%)などが続いた(図表11)。

(4)職種別

調査12職種別の雇用BSIをみると、「専門・技術」で「不足」超幅が最も大きく、以下「営業・販売」「生産・建設」などが続いている(図表12)。

15年上期と比べると、「専門・技術」「生産・建設」などの職種では「不足」超幅が縮小した。

6.設備投資

(1)設備投資計画

─16年度の設備投資額は、前年度を下回る見通し─

調査1316年度における設備投資の実施企業割合(含む計画)は55.3%となり、15年度実績を4.6ポイント下回る見通しとなっている(図表13)。

実施企業割合を業種別にみると、製造業が67.9%、非製造業が46.7%となった。内訳をみると、製造業では輸送機械、繊維、窯業・土石などで前年を下回る見込みとなっている。非製造業では全ての業種で前年を下回る見込みとなっている。

16年度の設備投資額(同)は、15年度実績比18.2%減となる見通しである(図表14)。

業種別にみると、製造業は15年度実績比7.3%減となっている。内訳をみると、精密機械、電気機械、輸送機械、化学などの業種で減少している。また、非製造業は同32.3%減となっており、全ての業種で減少している。

規模別にみると、大企業が15年度実績比8.7%増となった一方、中堅企業が同41.7%減、中小企業が同33.8%減となった。

設備投資については「15年末から先行きの不透明感が増し、取引先の設備投資意欲が低調になっている」(機械卸)、「企業からの引き合いが少なくなっており、取引先の設備投資が減少している」(総合建設業)などの声があげられた。

(2)設備投資の目的

─「土地購入」「省エネルギー・環境問題への対応」などが低下─

調査1516年度における設備投資の目的をみると(複数回答)、「既存機械・設備の入れ替え」(68.0%)の回答割合が最も高く、以下「生産能力増大の為の機械・設備導入」(31.3%)、「省力化・合理化」(24.6%)、「店舗・工場等の新設、増改築」(20.6%)、「情報化(IT)投資」(17.4%)などの順となっている(図表15)。

15年度実績と比べると、「土地購入」「省エネルギー・環境問題への対応」などが低下した一方、「情報化(IT)投資」「省力化・合理化」などが上昇した。

7.経営上の問題点

─3期ぶりに「生産・受注・売上不振」がトップ─

調査16経営上の問題点を尋ねたところ(複数回答)、「生産・受注・売上不振」(49.7%)の回答割合が最も高く、以下「人材不足」(45.5%)、「先行き見通し難」(44.2%)、「競争・競合の激化」(42.1%)などが続いている(図表16)。なお「生産・受注・売上不振」は3期ぶりに1位となった。

15年下期調査と比べると、「生産・受注・売上不振」「人件費の増加」などの割合が上昇した一方、「人材不足」「仕入価格の上昇」の割合は低下した。

8.賃 金

(1)賃上げの状況

─約3割の企業がベースアップを実施─

調査1716年度における賃上げの状況(ベースアップ、定期昇給)について尋ねたところ、ベースアップを「実施した」と回答した企業の割合は28.7%となった(図表17)。また、定期昇給を「実施した」と回答した企業の割合は56.1%となった。

なお、ベースアップを「実施した」と「実施を検討中」を合わせた「賃上げに前向き」な回答割合は38.7%となり、前年同時期に行った「2015年上期企業動向調査」と比べると、6.9ポイント下回っている。

(2)賃金の引き上げ率

─引き上げ率は「1.0%以上1.5%未満」が最も高い─

調査1816年度にベースアップもしくは定期昇給を「実施した」「実施を検討中」と回答した企業に、賃金の引き上げ率について尋ねたところ、「1.0%以上1.5%未満」(24.2%)の回答割合が最も高く、以下「2.0%以上2.5%未満」(23.2%)、「1.5%以上2.0%未満」(22.7%)などの順となった(図表18)。

(3)賃金の引き上げ理由

─「処遇改善により人材の定着化を図るため」が6割─

調査1916年度にベースアップもしくは定期昇給を「実施した」「実施を検討中」と回答した企業に賃金の引き上げ理由を尋ねたところ(複数回答)、「処遇改善により人材の定着化を図るため」(63.7%)の回答割合が最も高く、以下「社内規定に基づく賃上げの実施」(32.2%)、「人材確保(採用)のため」(31.3%)、「労使関係の安定のため」(31.0%)などが続いた(図表19)。

(4)賞与・一時金の状況

─夏季の賞与・一時金増額は1割弱の企業が実施─

調査2016年度における賞与・一時金の支給について尋ねたところ、「未定」とする回答が多いものの、夏季の賞与・一時金を「増額する」と回答した企業の割合は7.7%、「増額を検討中」が12.6%、「据え置く」が37.7%となった(図表20)。

なお、夏季の賞与を「増額する」「増額を検討中」を合わせた「増額に前向き」な回答割合は、前年同時期に行った「2015年上期企業動向調査」と比べると、3.7%ポイント前年を下回った。

9.まとめ

─業況感は悪化。先行きは慎重な見通しが広がる─

調査21アンケート調査結果をみると、県内企業の「業況感」は、16年1-3月期にわずかに上昇した後、同4-6月期に大幅に低下し、業況感は悪化した。また、16年1-6月期の「生産・売上」「採算・資金繰り」も前期から悪化しており、16年度の「設備投資」も前年度実績を下回る見込みとなった。

背景には中国をはじめとする海外経済の減速や公共工事の減少、暖冬少雪の影響などの複数の要因が重なったことがあると思われる。

先行きについても慎重な見通しが示されているものの、「米国市場向けが堅調に推移しており、今後も期待できる」(精密機械)、「大型の補正予算が期待できるため、受注増加が見込まれる」(総合建設業)などの前向きな声もあった。

円高の進行や英国のEU離脱問題などの懸念材料があるなかで、県内経済が持ち直していくかどうか注視していきたい。
(2016年7月 銀山 敏行)

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2016年夏期消費動向調査

2016/07/01 :自主調査(調査報告)

─「消費支出」は、2期連続で低下するも横ばい圏内─

[定例調査] 県内勤労者世帯の消費意識と今夏のボーナスについて

1.収入の推移

─収入は、3期ぶりにわずかながら低下─
〈半年前と比較した収入について〉

消費1半年前と比べて収入が「増えた」と回答した人の割合は12.9%、「減った」と回答した人の割合は14.7%となり、収入CSIは▲1.8となった(図表1)。収入CSIは、2015年冬の調査と比べて1.0ポイント低下している。

〈今後半年間の収入について〉

今後半年間の収入が「増えそう」と回答した人の割合は9.4%、「減りそう」と回答した人の割合は19.2%となり、収入予想CSIは▲9.8となった(図表1)。収入予想CSIは、足元の収入を示す収入CSIと比べて8.0ポイント低下している。

注)CSI(Consumer Survey Index)

アンケートの回答結果を指数化したもので、ここでは「増えた・増えそう」と回答した人の割合から「減った・減りそう」と回答した人の割合を差し引いた数値のことをいう。CSIは、収入・消費支出・生活実感が増加(改善)基調か減少(悪化)基調かといった「変化の方向」と、拡張・後退が速いか遅いかといった「変化のテンポ」を示すものである。

2.消費支出の推移

─ 消費支出は、2期連続で低下するも横ばい圏内─

〈半年前と比較した消費支出について〉

消費2半年前と比べて消費支出が「増えた」と回答した人の割合は37.3%、「減った」と回答した人の割合は6.7%となり、消費支出CSIは30.6となった(図表2)。消費支出CSIは15年冬の調査と比べて0.9ポイント低下した。2期連続で低下したものの、基調としては14年冬の調査以降、横ばい圏内で推移している。

〈今後半年間の消費支出について〉

今後半年間の消費支出が「増えそう」と回答した人の割合は36.3%、「減りそう」と回答した人の割合は9.6%となり、消費支出予想CSIは26.7となった(図表2)。消費支出予想CSIは、足元の消費を示す消費支出CSIと比べて3.9ポイント低下しており、先行きの消費に対して、やや慎重な見通しが示されている。

3.今後半年間における消費支出項目

─「 増えそう」は「保健医療費」「家具・家事用品」などが上昇─

今後半年間の消費支出について「増えそう」な支出項目と「減りそう」な支出項目をそれぞれ尋ねた(複数回答)。

〈消費支出が増えそうな項目〉

消費3「増えそう」と回答した割合が最も高かったのは「食費(外食費を除く)」で、以下「教育費(学費・教材費等)」「保健医療費」の順となっている(図表3)。

15年夏の調査に比べると、大きな違いはみられないものの、「家具・家事用品」の回答割合が1.9ポイント上昇したほか、「通信費(電話代等)」「保健医療費」などの回答割合が上昇した。

〈消費支出が減りそうな項目〉

消費4「減りそう」と回答した割合が最も高かったのは「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」で、以下「外食費」「小遣い(含む交際費)」などの順となっている(図表4)。

15年夏の調査と比べると、「外食費」の回答割合が2.3ポイント低下したほか、「衣料・履物」「その他(理美容・仕送り等)」などの回答割合も低下した。

4.今後半年間に購入・支出を予定している商品等

─ 耐久消費財では「スマートフォン」がトップ─

今後半年間で購入・支出を予定している商品等を、耐久消費財と非耐久消費財に分けて尋ねた(複数回答)。

消費5〈耐久消費財〉

耐久消費財では「スマートフォン」の回答割合が最も高くなった(図表5)。以下「家電製品(冷蔵庫等)」「家具・インテリア用品」「乗用車」の順となっている。

15年夏の調査と比べると、「スマートフォン」の回答割合が4.3ポイント上昇したほか、「薄型テレビ」「DVD・ブルーレイディスク(レコーダー・プレーヤー)」などの回答割合が上昇している。

消費6〈非耐久消費財〉

非耐久消費財では「婦人物衣料品」の回答割合が最も高く、以下「国内旅行」「紳士物衣料品」「子供用衣料品」の順となった(図表6)。

15年夏の調査と比べると、「国内旅行」「教育費(学習塾・家庭教師等)」などの回答割合が低下したものの、その他の項目ではほぼ横ばいとなっている。

5.今夏のボーナス支給予想

─ ボーナス支給予想は、6年ぶりに低下─

消費7今夏のボーナスが昨年の夏と比べて「増えそう」と回答した人の割合は5.5%、「減りそう」と回答した人の割合は14.3%となり、ボーナス支給予想CSIは▲8.8となった(図表7)。

ボーナス支給予想CSIは、15年夏の調査と比べると、6.6ポイント下回り、10年夏の調査以来6年ぶりの低下となった。

今夏のボーナス支給予想CSIが15年夏の調査と比べて低下した要因を年代別にみると、10~20代、30代で「増えそう」と回答した人の割合が約10ポイント低下したことや、50代などで「減りそう」と回答した人の割合が上昇したことなどがある(図表8)。

6.今夏のボーナスの使途

(1)ボーナスの使途
─「 預貯金等」が約5割でトップ。「生活費の補填」が6.2ポイント低下─

消費9今夏にボーナス支給があると回答した1,148人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の回答割合が50.4%で最も高く、11年夏の調査以来、5年ぶりに50%を越えた(図表9)。以下「旅行・レジャー」「生活費の補填」などの順となっている。

15年夏の調査と比べると、「預貯金等」が2.2ポイント上昇する一方、「生活費の補填」が6.2ポイント低下している。

消費10ボーナスの使途を年代別にみると、すべての年代で「預貯金等」が第1位となった(図表10)。第2位は10~20代、30代で「旅行・レジャー」、40代、50代、60代では「生活費の補填」となり、若年層と中高年層で使途が分かれている。

(2)預貯金等の内訳
─「普通預金」は増加。「定期預金」は減少─

消費11今夏のボーナスの使途で「預貯金等」と回答した579人を対象に、その内訳を尋ねたところ(複数回答)、「普通預金」と回答した人の割合が68.0%と最も高く、15年夏の調査と比べて3.6ポイント上昇した(図表11)。一方、「定期預金」と回答した人の割合は36.6%となり、1.7ポイント低下した。

7.まとめ

消費12今回の調査結果では、「消費支出」は横ばい圏内で推移した。背景には、収入が伸び悩み、夏のボーナスも「減りそう」とみる県内勤労者が増え、家計の購買力が上向かないことなどがあると思われる。

ただし、夏のボーナス使途をみると若年層で「旅行・レジャー」への支出意向が高まっており、先行きの消費については、やや明るい兆しもうかがえる。

収入やボーナスの予想が弱い動きをみせ始めるなか、個人消費の動向を注視していく必要がある。(2016年6月 齋藤 貴大)

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商品の購入状況に関するアンケート調査

2016/07/01 :自主調査(調査報告)

─衣料品と家電製品ではインターネット通販が浸透─

はじめに

食料品や日用雑貨品、家電製品などのあらゆる商品が、様々な業態の店舗やインターネットで販売されるなど、商品の販売チャネルが多様化している。こうしたなか、県内消費者が商品ごとの購入場所や、購入場所を選ぶ際のポイントを把握するため、アンケート調査を実施した。

1.小売店における業態別の現状

(1)業態別販売額の推移

1特別調査─ コンビニエンスストアの販売額は10年間で40%以上増加─

経済産業省の「商業動態統計」により全国の業態別販売額をみると、2015年では、スーパーが最も多く、13.2兆円となっている(図表1)。以下コンビニエンスストア(11.0兆円)、百貨店(6.8兆円)などと続いている。直近10年間の販売額の推移をみると、百貨店の販売額は15年には6.8兆円となり、06年と比べ20.9%減少している。一方、コンビニエンスストアの販売額は、15年には11.0兆円となり、06年と比べると48.6%増加している。業態によって販売額の増減が起きていることがわかる。

県内の業態別販売額についてみると、15年では、百貨店・スーパーが3,445億円で最も多く、以下ホームセンター(948億円)、ドラッグストア(907億円)などとなっている(図表2)。直近10年間の販売額の推移をみると、百貨店・スーパーの販売額は、06年から09年までは減少していたものの、10年から緩やかに増加している。

(2)ネットと実店舗での商品別の購入傾向

2特別調査─「ネットが多い」が2割を超える商品も─

経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」より、BtoCの電子商取引の市場規模をみると、14年には12.8兆円となり、05年と比べて約4倍の市場規模となっている(図表3)。また、商取引に占める電子商取引の割合を示すEC化率についても、14年には4.37%となり、 05年と比べて4倍以上に上昇している。

総務省の「ICTの進化がもたらす社会へのインパクトに関する調査研究」(平成26年)から、インターネットと実店舗における商品別の購入傾向をみると、CD/DVD/BD類や本、小型家電などでは「ネットが多い」と回答する割合が2割を超えている(図表4)。一方、食品や薬などでは「実店舗が多い」と回答する割合が8割に達しており、消費者が商品によって実店舗での購入とインターネットでの購入を使い分けていることがうかがえる。

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2030年までに目指す新潟県のすがた

2016/05/02 :自主調査(調査報告)

新潟グローバル化宣言
─新潟経済同友会提言書より─

はじめに

新潟経済同友会では、総合戦略プロジェクト委員会において「2030年までに目指す新潟県のすがた 新潟グローバル化宣言 日本海側の中核拠点新潟発、世界へ」と題した提言書をまとめた。

本レポートは、この提言書の策定に向けて、新潟県の現状と課題を把握するために実施した基礎調査の概要と提言骨子を転載したものである。

1.新潟県の現状と課題

(1)人口減少と少子化・高齢化

調査1新潟県の人口は、2015年10月1日現在(平成27年国勢調査速報値)で約230万人である。1995年の約249万人でピークを迎え、2040年(国立社会保障・人口問題研究所の中位推計)には約179万人と1920年(大正9年)の水準にまで落ち込むと予測されている(図表1)。

新潟県人口の社会動態は、県外への人口流出などにより転出者が転入者を上回る社会減で推移するなか、99年以降は自然減・社会減による人口減少が続いている。こうした背景としては、バブル景気の崩壊後、非正規雇用の増加や女性の社会進出に伴い、男女ともに晩婚化・未婚化の進展により、少子化が進んだほか、若年層を中心とした首都圏への流出が続いていることがある(図表2)。

(2)新潟県の中核拠点性の現状

①太平洋側に比べ見劣りする港湾の利用

調査3新潟港は、1869年1月1日(明治元年)に開港五港のひとつとして指定を受けた歴史的背景を持つ。現在の新潟港の港湾取扱貨物量は、本州日本海側港湾のなかで最大規模を誇るものの、2013年現在では3,300万F/T(注1)と国内最大の名古屋港の2割にも満たない(図表3)。

②新潟空港利用の不振

調査42014年における新潟空港の乗降客数(国際便と国内便の計)は、101万人と年間100万人を上回ったものの、全国に50ある空港中28位にとどまっている(図表4)。

新潟空港は、現在の主要滑走路が2,500mのため、欧米からの直行便が就航できないほか、騒音などの理由から24時間の離発着ができずLCC(格安航空会社)の航路誘致の制約となっている。

③地位の低下が懸念される上越新幹線

調査5上越新幹線(上越線)の年間乗降客数は3,000万人前後で推移している。これは、北陸線(2015年4月より北陸新幹線)、九州線を上回っているものの、東北線、山陽線を下回る水準で推移している(図表5)。

また、北陸新幹線の金沢への延伸によって、現在、東京─金沢、金沢─新大阪、東京─新大阪間がそれぞれ約2時間半の時間距離に短縮している。将来的には、リニア中央新幹線が東京─名古屋間を27年に約40分、その後45年には東京─大阪間を最短67分で結ぶ計画となっている。鉄道による高速交通網には大きな変化が予想されることから、上越新幹線の相対的な地位の低下が懸念される。

注1 TFPF/T(フレート・トン):容積は1.133m3、重量は1,000kgをもって1トンとし、いずれか大きい方で計算する貨物の単位

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インバウンド(訪日外国人旅行)の現状と取組事例

2016/04/01 :自主調査(調査報告)

─観光地の誘客活動と受入環境整備におけるポイント─

はじめに

近年、訪日外国人客が急増している。背景には、政府によるビジット・ジャパン事業※やビザ緩和措置等の実施に加え、ここ数年の円安傾向などが挙げられる。

ただし、外国人客が訪れている地域は、東京~京都~大阪を結ぶいわゆるゴールデンルートに集中しているため、いかにゴールデンルート以外の地域にも外国人客を呼び込むかが課題となっている。

そこで本調査では、国内及び県内におけるインバウンドの現状を把握するとともに、先行して取り組みを行っている観光地の事例に焦点を当て、インバウンドに取り組むうえで留意すべきポイントを探った。

※ビジット・ジャパン事業

政府が行っている訪日外国人客の増加を目的とした訪日プロモーション事業である。2016年1月1日現在で20の重点市場に絞り、現地の消費者や旅行会社に向けて訪日観光の魅力を伝える事業のほか、広域連携による訪日プロモーションを地域と共同して行う事業等により外国人客の誘致を推進している。

1.国内インバウンドの現状

(1)訪日外国人客数の推移

─2015年は1,974万人と過去最高を記録─

調査1政府は訪日外国人客数を、2020年までに年間2,000万人、30年までに年間3,000万人へ増やす目標を掲げている。

15年の訪日外国人客数は、前年比47%増の1,974万人と過去最高を記録し、年間2,000万人の目標に早くも到達しつつある(図表1)。いわゆるリーマン・ショックの影響を受けた09年と、東日本大震災が発生した11年には落ち込んだものの、12年以降は急増し、ビジット・ジャパン事業を開始した03年と15年とを比較すると4倍近く伸びている。

(2)訪日外国人客数の国籍・地域別推移

─中国人客が急増。東アジアが全体の7割─

調査215年の訪日外国人客数を国籍・地域別にみると、中国人客が499万人で最も多かった(図表2)。以下、韓国、台湾、香港と続き、これら東アジアの国・地域からの来訪客が合計で1,419万人と、全体の7割を占めている。

03年からの訪日外国人客数の推移を国・地域別にみると、中国人客は14年から著しい増加がみられる。また、韓国、台湾、香港からの来訪客は、12年から大きな増加傾向が続いている。その他の国では、タイ人客が12年から顕著に増加している。

(3)訪日外国人客による旅行消費額等

①15年は3兆円を突破。中国人客の支出が牽引
調査315年の訪日外国人客による旅行消費額は、前年比71.5%増の3兆4,771億円となり、初めて3兆円を突破した(図表3)。国・地域別にみると、中国人客による消費額が1兆4,174億円と、前年(5,583億円)から2倍以上増加しており、全体の40.8%を占めている。
②中国の買物代が突出。米豪は宿泊料金が高い
15年の訪日外国人客1人当たりの旅行消費額は、前年比16.5%増の176,168円となった。費目別にみると、買物代が73,663円と最も高く、以下、宿泊料金(45,465円)、飲食費(32,528円)などと続いている(図表4)。

調査4国・地域別にみると、中国は買物代が突出して高い。また、その他のアジア諸国(韓国、台湾、香港、タイ)も買物代が1位もしくは2位となっている。一方、米国やオーストラリアは、宿泊料金が最も高く、次いで飲食費となっており、買物代は3位となっている。背景には、訪日旅行目的や、平均泊数の違いがあり、各国の平均泊数をみると、アジア諸国よりも米国やオーストラリアの方が多い。

 

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新潟県の景気の現状と先行き見通し

2016/03/01 :自主調査(調査報告)

─県内経済は横ばいで推移している。先行きは横ばい圏内での推移が続く─

1.景気の現状と先行き見通し

現 状

◎県内経済は横ばいで推移している
県内主要経済指標等から景気の現状を概観すると、生産活動や個人消費、雇用状況、住宅投資は概ね横ばいで推移している。設備投資は製造業を中心に生産能力増強や更新投資などで増加しているものの、公共投資は減少している。

総じてみると、県内経済は横ばいで推移している。

当センターが2015年11~12月に実施した「新潟県企業動向調査(以下、企業動向調査)」をみても、県内企業の業況感を示す実績BSIは14年7-9月期以降、概ね横ばい圏内で推移している(図表1)。

調査1

先行き

◎横ばい圏内での推移が続く

生産活動や雇用状況は、引き続き横ばいで推移するものとみられる。住宅投資は低金利などを背景に上向くことが期待されるものの、公共投資は今年度予算の執行状況や補正予算の規模などから低調に推移すると考えられる。

そのため県内経済は、横ばい圏内で推移する見込みである。

 

2.生産活動の現状と見通し

現 状

◎概ね横ばいで推移している

調査4新潟県の鉱工業生産指数(季節調整値)は、15年7-9月期に前期比0.5%低下の99.9となった(図表2)。その後の動きをみると、10月は前月比2.2%上昇、11月は同0.7%上昇となっており、生産活動は概ね横ばいで推移している。

業種別にみると、食料品は米菓や切り餅などの増産から、好調を維持している(図表3)。はん用・生産用・業務用機械は工作機械を中心に、堅調に推移している。一方、輸送機械は海外向けの船舶などの生産で動きがみられるものの、全体としては弱含んでいる。電子部品・デバイスは一部で明るさがみられるものの、依然として低水準で推移している。

先行き

◎横ばい圏内で推移していく

生産活動の先行きを業種別にみると、食料品は引き続き、米菓を中心に好調に推移していく見込みである。金属製品は2020年東京オリンピックを見据えたインフラ整備などが進んでいるため、作業工具や建設用金属製品などを中心に底堅く推移するとみられる。電子部品・デバイスは低水準ながらも、自動車部品の電子化による需要増などを背景に緩やかに持ち直すことが予想される。

一方、はん用・生産用・業務用機械は、海外からの受注減少のため、高水準ながらも弱含む可能性がある。輸送機械は船舶などで好調が続くものの、自動車部品は低調が続く見込みであり、全体としては低水準で推移すると考えられる。化学は中国の需要減少などから低調に推移するものと思われる。

全体を通してみると、生産活動は横ばい圏内で推移していくものと見込まれる。ただし、足元では外部環境の変化が激しくなってきており、県内の生産活動に与える影響を注意深くみていく必要がある。

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2015年下期 新潟県企業動向調査

2016/02/01 :自主調査(調査報告)

業況感は概ね横ばいで推移。先行きは慎重な見通しが広がる

1.業況感

(1)全産業

─業況感は概ね横ばいで推移。先行きは慎重な見通しが広がる─
2015年7-9月期における県内企業の業況判断BSI(※)は▲10.8となり、同4-6月期の▲18.5から7.7ポイント上昇した(図表1)。

前回調査時点における15年7-9月期の見通しBSI(▲14.2)を上回り、2期ぶりに「悪い」超幅が縮小した。

しかし、続く15年10-12月期(含む実績見込み)は▲16.7となり、同7-9月期比5.9ポイント低下した。業況感の持ち直しは一時的なものとなり、14年7-9月期以降、概ね横ばい圏内での推移となった。

先行きを示す見通しBSIは、16年1-3月期が▲27.5、続く同4-6月期が▲26.1となった。15年10-12月期と比べて悪化しており、慎重な見通しが広がっている。

1調査

(2)業種別

調査2業況判断BSIを業種別にみると、製造業は15年7-9月期が同4-6月期比3.8ポイント低下の▲17.2、続く15年10-12月期も同3.9ポイント低下の▲21.1となり、3期連続で「悪い」超幅は拡大した(図表2)。内訳をみると鉄鋼、木材・木製品、輸送機械などで上昇したものの、一般機械、窯業・土石、精密機械などが低下した。

非製造業は15年7-9月期が▲6.5となり、同4-6月期の▲22.1から15.6ポイント上昇した。続く15年10-12月期は▲13.7となり、同7-9月期比7.2ポイント低下した。内訳をみると運輸では上昇したものの、小売、卸売、サービスなどの業種で低下した。

先行きについては製造業、非製造業ともに15年10-12月期と比べて、低下する見通しとなっている。

(3)規模別

調査3業況判断BSIを規模別にみると、15年7-9月期は大企業が22.6、中堅企業0.0、中小企業は▲13.3となり、いずれも同4-6月期比で上昇した(図表3)。続く15年10-12月期は大企業が▲3.2、中小企業が▲18.7と同7-9月期に比べそれぞれ低下した。なお、中堅企業は同7-9月期比横ばいの0.0だった。

先行きは大企業では上昇するものの、中堅企業や中小企業は低下する見通しである。

(4)地域別

調査4業況判断BSIを地域別に比べると、15年7-9月期は下越、中越、上越ともに同4-6月期比で上昇した(図表4)。続く15年10-12月期は、下越、中越ともに同7-9月期比で低下したものの、上越では上昇した。

先行きについては、いずれの地域でも低下が見込まれている。

2.生産・売上、在庫

(1)生産・売上

─生産・売上は4期ぶり「減少」超幅が縮小─

調査515年7-12月期(以下、今期)の生産・売上BSI(「増加」-「減少」)は▲11.1となり、4期ぶりに上昇した(図表5)。同1-6月期(以下、前期)から7.8ポイント上昇し、「減少」超幅が縮小した。

業種別にみると、製造業は▲8.6となり前期から1.8ポイント低下した。内訳をみると精密機械、一般機械などが低下した。一方、非製造業は▲12.8となり、前期から14.6ポイント上昇した。内訳では卸売、サービスなどの業種が上昇した。

先行き15年7-12月期(以下、来期)のBSIは▲22.8となり、再び低下する見通しとなっている。

(2)在庫

─ほぼ横ばいで推移─

今期の製・商品在庫BSI(「過剰」-「不足」)は前期から0.1ポイント上昇の6.1となり、ほぼ横ばいとなった(図表5)。

業種別にみると、製造業は7.5となり前期から1.1ポイント低下した。非製造業は5.1となり、前期から1.0ポイント上昇した。

来期は4.0へと低下し、適正化が進む見通しとなっている。

 

~全文は以下のPDFをご覧ください。~

全文PDFtip_pdf

 

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