自主調査(調査報告)

2016年冬期消費動向調査

2016/12/01 :自主調査(調査報告)

─「消費支出」は3期連続で低下するも小幅な低下にとどまっており、概ね横ばい圏内で推移─

[定例調査]県内勤労者世帯の消費意識と今冬のボーナスについて
消費動向1新潟県内の個人消費は横ばいで推移している。個人消費関連の経済指標をみると、百貨店・スーパー販売額(既存店)は、前年並みで推移している(図表1)。また、専門量販店販売額(家電・ドラッグストア・ホームセンターの販売額合計、全店)や乗用車新規登録・届出台数(軽含む)も概ね横ばい圏内で推移している。

こうした個人消費関連の経済指標の動きを踏まえ、個人消費の実態を把握するために県内勤労者2,000人を対象に、収入や消費支出の状況、今後半年間における消費項目の増減、購入・支出を予定している商品等についてアンケート調査を実施した。

1.収入の推移

─収入は、2期連続で低下するも横ばい圏内─

〈半年前と比較した収入について〉
 
消費動向2半年前と比べて収入が「増えた」と回答した人の割合は13.5%、「減った」と回答した人の割合は16.3%となり、収入CSIは▲2.8となった(図表2)。収入CSIは、2016年夏の調査と比べて1.0ポイント低下している。収入CSIは2期連続で下落したものの、横ばい圏内で推移している。

〈今後半年間の収入について〉

今後半年間の収入についても同様に尋ねたところ、収入予想CSIは▲11.8となった(図表2)。収入予想CSIは、足元の収入を示す収入CSIと比べて9.0ポイント低下しており、「減りそう」と回答した人の割合がやや高くなっている。

注)CSI(Consumer Survey Index):アンケートの回答結果を指数化したもので、ここでは「増えた・増えそう」と回答した人の割合から「減った・減りそう」と回答した人の割合を差し引いた数値のことをいう。CSIは、収入・消費支出・生活実感が増加(改善)基調か減少(悪化)基調かといった「変化の方向」と、拡張・後退が速いか遅いかといった「変化のテンポ」を示すものである。

2.消費支出の推移

─ 消費支出は3期連続で低下するも小幅な低下にとどまっており、概ね横ばい圏内で推移─

消費動向3〈半年前と比較した消費支出について〉
 
半年前と比べて消費支出が「増えた」と回答した人の割合は32.3%、「減った」と回答した人の割合は6.2%となり、消費支出CSIは26.1となった(図表3)。16年夏の調査と比べて4.5ポイント低下し、消費支出CSIは3期連続で前回調査を下回ったものの、小幅な低下にとどまっており、概ね横ばい圏内で推移している。

〈今後半年間の消費支出について〉

今後半年間の消費支出についても同様に尋ねたところ、消費支出予想CSIは22.5となった(図表3)。消費支出予想CSIは、足元の消費を示す消費支出CSIと比べて3.6ポイント低下しており、先行きの消費に対して慎重な見通しが示されている。

3. 今後半年間における消費支出項目

─「増えそう」は「交通・自動車関係費」が上昇─

今後半年間の消費支出について「増えそう」な支出項目と「減りそう」な支出項目をそれぞれ尋ねた(複数回答)。

消費動向4〈消費支出が増えそうな項目〉

「増えそう」と回答した割合が最も高かったのは「食費(外食費を除く)」で、以下「教育費(学費・教材費等)」「保健医療費」などの順となっている(図表4)。

15年冬の調査に比べると、「交通・自動車関係費」の回答割合が上昇した。一方、「食費(外食費を除く)」の回答割合が5.4ポイント低下したほか、「衣料・履物」の回答割合も1.9ポイント低下している。

〈消費支出が減りそうな項目〉

消費動向5「減りそう」と回答した割合が最も高かったのは「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」で、以下「外食費」「小遣い(含む交際費)」などの順となっている(図表5)。

15年冬の調査と比べると、「衣料・履物」の回答割合が2.6ポイント上昇したほか、「食費(外食費を除く)」も1.4ポイント上昇している。前頁の〈消費支出が増えそうな項目〉でもみられたように、食費(外食費除く)や被服費の支出を減らそうとする姿勢がややうかがわれる。

4. 今後半年間に購入・支出を予定している商品等

─ 耐久消費財では「スマートフォン」がトップ─

今後半年間で購入・支出を予定している商品等を、耐久消費財と非耐久消費財に分けて尋ねた(複数回答)。

消費動向6〈耐久消費財〉
 
耐久消費財では「スマートフォン」の回答割合が、15年冬の調査に続き最も高くなった(図表6)。以下「家電製品(冷蔵庫等)」「家具・インテリア用品」などの順となっている。

15年冬の調査と比べると、大きな違いはみられないものの、「乗用車」の回答割合が低下したほか、「家具・インテリア用品」「冷暖房機器」などの回答割合が低下している。

〈非耐久消費財〉

非耐久消費財では「婦人物衣料品」の回答割合が最も高く、以下「国内旅行」「紳士物衣料品」などの順となった(図表7)。

15年冬の調査と比べると、耐久消費財と同じく大きな違いはみられないものの、「スポーツ・アウトドア活動費」の回答割合が1.2ポイント上昇した。一方、「子供用衣料品」の回答割合が2.3ポイント低下したほか、「教育費(学習塾・家庭教師等)」も1.2ポイント低下している。

5.ボーナス支給予想

─ボーナス支給予想は、横ばいで推移─

消費動向8今冬のボーナスが昨年の冬と比べて「増えそう」と回答した人の割合は6.2%、「減りそう」と回答した人の割合は14.4%となり、ボーナス支給予想CSIは▲8.2となった(図表8)。15年冬の調査を0.7ポイント下回ったものの、小幅な低下にとどまっており、概ね横ばいで推移している。

今冬のボーナス支給予想CSIを年代別に15年冬の調査と比べると、10~20代、30代で「減りそう」と回答した人の割合が上昇している(図表9)。一方、40代で「増えそう」と回答した人の割合が上昇しており、年代によって回答が異なっている。

6.ボーナスの使途

(1)ボーナスの使途

─「預貯金等」がトップ、回答割合は低下─

消費動向10今冬にボーナス支給があると回答した1,121人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の回答割合が51.8%となり最も高くなった(図表10)。以下「生活費の補填」「買い物」などの順となっている。

15年冬の調査と比べると、「預貯金等」が1.7ポイント低下している。なお、15年冬の調査で増加した「買い物」「旅行・レジャー」などの余暇関連の支出意向は、堅調だった前年並みで推移している。

消費動向11ボーナスの使途を年代別にみると、全ての年代で「預貯金等」が第1位となった(図表11)。第2位は10~20代では「買い物」、30代、40代、50代、60代以上では「生活費の補填」となった。また、「預貯金等」「買い物」の回答割合は、高い年代ほど低くなっている。

(2)預貯金等の内訳

─「 普通預金」は横ばい。「定期預金」は4.1ポイント上昇─
 
消費動向12今冬のボーナスの使途で「預貯金等」と回答した581人を対象に、その内訳を尋ねたところ(複数回答)、「普通預金」と回答した人の割合が66.8%と最も高くなった(図表12)。次いで、「定期預金」が35.8%となり、15年冬の調査と比べると4.1ポイント上昇した。

7.まとめ

消費動向13今回の調査結果では、「消費支出」は3期連続で低下したものの、小幅な低下にとどまっており、概ね横ばい圏内で推移している。ただし、今後の支出については慎重な見通しが示されていることから、消費が弱含むことも懸念される。

こうした背景には、「収入」が15年の冬まで上昇基調にあったものが、足元では横ばいとなっており、収入の伸びを期待できない勤労者世帯が支出を抑える動きをとっていることなどが考えられる。

一方、食費(外食費を除く)や被服費などの支出を抑える意向がみられるものの、ボーナス使途をみると、「買い物」「旅行・レジャー」など余暇関連への支出意向は堅調であり、消費にメリハリをつける傾向もうかがえる。

収入が横ばいで推移するなか、景気に大きな影響を与える個人消費が、今後どのように推移するのか注視したい。
(2016年11月 齋藤 貴大)

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国内旅行に関するアンケート調査

2016/12/01 :自主調査(調査報告)

─県内消費者の約7割が過去1年以内に国内宿泊旅行を経験─

はじめに
全国的にみると国内宿泊旅行は堅調に推移している。観光やレクリエーション目的の1人あたりの旅行平均回数が持ち直し、平均泊数も増加している。
こうしたなか、新潟県内消費者の国内旅行の需要動向を把握するために、アンケート調査を実施した。

1.国内旅行の現状

(1)国内宿泊旅行の経験率の推移

─ 観光・レクリエーション旅行は毎年5割以上が経験─

国内旅行1観光庁の「旅行・観光消費動向調査」をみると、過去1年以内に宿泊を伴う国内旅行に1回以上行った人の割合(全国平均)、いわゆる「旅行経験率」(2015年)は帰省や出張を含む旅行全体で62.08%となった。また、旅行全体から帰省と出張を除いた観光・レクリエーション旅行に限ると53.17%となっている(図表1)。

(2) 観光・レクリエーション旅行の旅行平均回数・平均泊数

─平均泊数は近年増加傾向─

国内旅行2次に、国内宿泊旅行のうち、観光・レクリエーション旅行について1人あたりの「旅行平均回数」をみると、15年には1.35回/人(全国平均)となり、2年ぶりに増加に転じた(図表2)。また、旅行1回あたりの1人あたり「平均泊数」は15年には1.68泊/人回(全国平均)となり、近年増加傾向にある。

このように、旅行経験率はやや低下傾向にあるものの、旅行平均回数の持ち直しに加え、平均泊数も増加傾向にあり、日本国内の宿泊旅行は堅調に推移していることがうかがえる。

 

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県内における起業の増加に向けて

2016/11/01 :自主調査(調査報告)

─起業家に寄り添う支援体制─

はじめに

政府は、地方創生の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、「2020年までの5年間の累計で若い世代の安定した雇用を約11万人創出」するとしており、これを実現するための具体的な施策のひとつとして起業支援を掲げている。日本の現在の開業率は世界的にみて低水準となっているため、政府は地方創生の取り組みのなかで、地方自治体や産業支援機関に対し、起業促進の数値目標を立ててもらうことで、これまで以上に厚く支援するよう促している。新潟県にとっても起業促進は重要な課題であるため、本レポートでは県内における起業支援のあり方について調査した。

「起業」と「創業」に意味の違いはないが、本レポートでは原則として「起業」と表記する。ただし、「にいがた創業応援セミナー」や「創業比率」「創業支援事業計画」「にいがた創業アワード」「女性創業応援やまぐち株式会社」のような固有名詞については、本来の名称に従い「創業」と表記する。

1.地域における起業の意義

調査1政府は、「日本再興戦略」の「日本産業再興プラン」において、『開業率が廃業率を上回る状態にし、米国・英国レベルの開業率・廃業率10%台(現状は約5%)を目指す』としており、起業を促進して開業率を上昇させ、経済の新陳代謝を高めていく方針を掲げている。

起業の意義について、2011年の「中小企業白書」では、①起業が促す経済の新陳代謝と新規企業の高い成長力、②雇用の創出、③起業が生み出す社会の多様性という3つをあげている。同白書の分析によれば、06年10月2日から09年7月1日までに新設された事業所数は事業所数全体の8.5%に過ぎないが、雇用創出では全体の37.6%を占めており、新設事業所の雇用創出効果が非常に大きいことが分かる(図表1)。

また、内閣府の「日本経済2015-2016」では、従業員数の増加については、『設立10年未満の比較的新しい企業が5割程度寄与』していることを指摘し、『我が国の企業部門における雇用創出力を高めるために起業活動を促し、新規企業を増やすことが重要』としている。

2.起業を取り巻く環境の変化

調査2「中小企業白書」によると、起業希望者の人数は2000年代に入り減少傾向にあり、12年の起業希望者の人数は1987年の半分未満の水準まで減少している(図表2)。一方で、起業家(過去1年間に起業した人)の人数はまだそれほど大きく減少していないが、今後は起業希望者の減少による起業家の減少が懸念される。

調査3一方、「ベンチャー白書」から起業資金の調達面をみると、日本のベンチャーキャピタル等の投資件数は、リーマン・ショックのあった2008年に急落し、その後は低調に推移している(図表3)。

 

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TPPで海外ビジネス環境はこう変わる

2016/10/03 :自主調査(調査報告)

─TPPの概要と今後のスケジュール─

はじめに

昨年10月に大筋合意した環太平洋パートナーシップ協定(Trans-Pacific Partnership:以下、TPP)では、広範な品目に及ぶ関税撤廃だけではなく、「完全累積制度」の導入などにより、中小企業等の海外展開を後押しするTPP参加国共通のルールを実現した。

そのため既に海外ビジネスを展開している大企業のみならず、現在は国内取引に留まっている中小企業等にも大きなビジネスチャンスをもたらす可能性が期待されている。

そこで本レポートでは、TPPの概要とTPP発効後の海外ビジネス展開上の効果、県内企業の海外ビジネスの展望などについて紹介する。

1.TPPの概要

TPPは日本、米国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、メキシコ、ペルー、シンガポール、ベトナムの環太平洋地域の12カ国が域内の関税撤廃などを進めて地域全体の経済活性化を目指す多国間の経済連携協定※(以下、EPA)である。

TPP協定が発効されれば、域内人口は約8億人、域内の国内総生産(以下、GDP)は世界全体の約4割(日本のGDPの6.1倍にあたる約3,100兆円、2014年時点)を占める結び付きの強い巨大な経済圏が誕生する(図表1)。

TPPは前文と30章で構成されている(後掲資料参照)。その内容は、関税の削減・撤廃の対象を定める原産地規則(製品がどの国で作られたかを特定する規則)、知的財産保護のほか、日本がこれまでに締結したEPAでは取り上げられたことがない労働者や環境の保護など多岐に渡る分野に及んでいる。

調査1
※ 経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、自由貿易協定(FTA:FreeTrade Agreement)の要素(物品の関税削減・撤廃やサービス貿易の自由化)に加え、人の移動や投資、政府調達など幅広い分野で締結される協定。
日本は下記の15の国・地域との間でEPAを締結済み
[アジア] シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、ブルネイ、ベトナム、インド、モンゴル、ASEAN全体(インドネシアを除き発効)
[大洋州]オーストラリア
[中南米]メキシコ、チリ、ペルー
[欧 州]スイス(下線のある国はTPP参加国)

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新潟県の景気の現状と先行き見通し

2016/09/01 :自主調査(調査報告)

─県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる─

1.景気の現状と先行き

現 状

◎ 県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる

県内主要経済指標等から景気の現状を概観すると、個人消費や住宅投資は横ばいで推移している。一方、生産活動が新興国経済の減速を受けて弱含んでいるなか、設備投資は減少している。したがって県内経済は横ばいで推移しているものの、一部に弱さがみられる状況にある。

当センターが2016年5〜6月に実施した「新潟県企業動向調査(以下、企業動向調査)」をみても、県内企業の業況感を示す実績BSIは16年1−3月期までは横這いで推移したものの、4−6月期に低下し、県内企業の業況感は悪化している(図表1)。

調査1

(※)BSI(ビジネス・サーベイ・インデックス)とは、アンケートの回答結果を指数化したものである。本稿でのBSIとは、業況あるいは先行きの見通しなどが「良い」か「悪い」かという質問に対して「プラス(良い、増加等)」「中立(不変等)」「マイナス(悪い、減少等)」の3つの選択肢を用意して、「プラス」と回答した企業の割合から「マイナス」と回答した企業の割合を差し引いた数値のことをいう。

先行き

◎横ばいが続く

個人消費と住宅投資は引き続き横ばいで推移するものとみられる。生産活動は新興国経済の減速の影響のほか、円高の進行を受けて輸出関連企業を中心に弱含みで推移するとみられる。設備投資も先行きの不透明感から前年を下回る状況が続くと考えられる。

そのため県内経済は引き続き、横ばいで推移するものの、弱めの動きが続く見込みである。

 

2.生産活動の現状と先行き

現 状

◎弱含んでいる

調査2新潟県の鉱工業生産指数(季節調整値)は、16年1−3月期に前期比1.2%低下の98.8となり、5四半期連続で前期を下回った(図表2)。その後の動きをみると、4月は前月比0.9%上昇したものの、5月は同1.3%の低下となっており、生産活動は弱含んでいる。

生産指数を業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械は新興国経済の減速などを背景とした輸出の減少により、弱い動きとなっている(図表3)。化学や電子部品デバイスはスマートフォン向けで前年を下回っており、低水準で推移している。一方、輸送機械は自動車部品を中心に持ち直しの動きがみられる。

先行き

◎弱い動きが続く

生産活動の先行きを業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械や化学は、新興国経済の減速の影響のほか、円高の進行を受けて弱含みで推移すると考えられる。電子部品デバイスは、夏以降、新型スマートフォン向けの部品の生産が増加する企業が一部にあるものの、全体としては円高などの影響により、低水準が続くとみられる。

一方、食料品は米菓や包装米飯を中心に好調を維持することが見込まれるほか、金属製品は東京オリンピックを見据えたインフラ整備向けなどで、作業工具や建設用金属製品などを中心に堅調を維持するとみられる。輸送機械は輸出を増加させている自動車メーカーの影響から、持ち直しの動きが続くと思われる。

総じてみると、食料品や金属製品などの内需関連は堅調に推移するものの、はん用・生産用・業務用機械や化学などの輸出関連は低調が続き、生産活動全体では弱い動きが続くと見込まれる。

~全文は以下のPDFをご覧ください。~

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新潟県企業動向調査2016 年上期

2016/08/01 :自主調査(調査報告)

業況感は悪化。先行きは慎重な見通しが広がる

1.業況感

(1)全産業

─業況感は悪化。先行きは慎重な見通しが広がる-
2016年1-3月期における県内企業の業況判断BSI(※)は▲15.8となり、15年10-12月期の▲16.7から0.9ポイント上昇した(図表1)。前回調査時点における16年1-3月期の見通しBSI(▲27.5)を上回り、2期ぶりに「悪い」超幅が縮小した。

続く、16年4-6月期(含む実績見込み) は▲31.7となり、同1-3月期比15.9ポイント低下した。県内企業の業況判断BSIは14年7-9月期以降、概ね横ばい圏内で推移してきたが、中国経済の減速や公共工事の減少、暖冬少雪による季節商品の不振などの影響により16年4-6月期に大きく低下し、業況感は悪化した。

先行きを示す見通しBSIは、16年7-9月期が▲25.8となった。続く同10-12月期は▲24.0と横ばいが続くと見込まれており、先行きは慎重な見通しが広がっている。

調査1

(2)業種別

調査2業況判断BSIを業種別にみると、製造業は16年1-3月期が▲14.2となり、15年10-12月期比6.9ポイント上昇した(図表2)。続く16年4-6月期は▲28.7となり、同1-3月期比14.5ポイント低下した。内訳をみると、鉄鋼、金属製品などで上昇したものの、化学、一般機械、精密機械など多くの業種で低下した。

なお、最近の業況などに関して自由回答形式で尋ねると、製造業からは「中国経済の低迷などにより、当面は低調に推移するとみられる」(化学)、「ものづくり補助金の採択結果が発表される16年6月まで設備投資を控える動きや、原油価格下落による掘削機関連向けの不振などで業況は悪化した」(工作機械製造)といった声が挙げられた。

非製造業は16年1-3月期が▲16.9となり、15年10-12月期の▲13.7から3.2ポイント低下した。続く16年4-6月期は▲33.7となり、同1-3月期比16.8ポイント低下した。内訳をみると、全ての業種で低下した。

非製造業の業況については「公共工事が減少しているほか、民間工事も少なく業況は悪化している」(総合建設業)、「暖冬要因により、冬季の主力商品である灯油の販売が大きく減少した」(石油販売)などといった声があった。

先行きについては、製造業では16年4-6月期と比べてやや上昇する見通しである一方、非製造業は横ばい圏内で推移する見通しである。

(3)規模別

調査3業況判断BSIを規模別にみると、16年1-3月期は大企業が17.2、中堅企業が2.0、中小企業が▲18.6となり、いずれも15年10-12月期比で上昇した(図表3)。続く16年4-6月期は大企業が▲3.4、中堅企業が▲20.0、中小企業が▲33.8と同1-3月期に比べ、いずれも低下した。

先行きは大企業と中小企業は上昇するものの、中堅企業では横ばいを見込んでいる。

2.生産・売上、在庫

(1)生産・売上

─生産・売上は2期ぶりに低下─

調査416年1-6月期(以下、今期)の生産・売上BSI(「増加」-「減少」)は▲23.6となり、2期ぶりに低下した(図表4)。15年7-12月期(以下、前期)から12.5ポイント低下し、「減少」超幅が拡大した。

業種別にみると、製造業は▲19.6となり前期から11.0ポイント低下した。内訳をみると、窯業・土石、電気機械などが低下した。また、非製造業は▲26.3となり、前期から13.5ポイント低下した。卸売・小売など全ての業種で低下した。

生産・売上については「消費税引き上げ以降、需要が回復していない。また、足元は株価の下落により富裕層の需要が減少してきている」(ニット製造)、「経営者の高齢化や仕事の減少などで外注先の廃業が進み、大量注文を受けられない状況となっている」(金属製品製造)、「人口減少による市場の縮小に加えて、少雪の影響で除雪車などの整備需要が例年に比べて少なく、売上の減少が続いている」(自動車整備業)といった声があった。

先行き16年7-12月期(以下、来期)のBSIは▲22.6とほぼ横ばいにとどまり、低調に推移する見通しとなっている。

(2)在庫

─ほぼ横ばいで推移─

今期の製・商品在庫BSI(「過剰」-「不足」)は前期から0.3ポイント低下の5.8となり、ほぼ横ばいとなった(図表4)。

業種別にみると、製造業は6.4となり前期から1.1ポイント低下した。非製造業は5.3となり、前期から0.2ポイント上昇した。

来期は2.9へと低下し、適正化が進む見通しとなっている。

3.仕入・販売価格

(1)仕入価格

─仕入価格は4期連続で「上昇」超幅が縮小─

調査5今期の仕入価格BSI(「上昇」-「低下」)は12.1となった(図表5)。前期から3.9ポイント低下し、4期連続で「上昇」超幅が縮小した。

業種別にみると、製造業は6.1となり前期から8.2ポイント低下した。内訳をみると、化学、繊維、食料品などの業種で低下した。非製造業は16.2となり、前期から0.9ポイント低下した。内訳をみると、卸売、サービスなどの業種で低下した。

仕入価格については「原油価格の低下で原材料費が下がっている」(化学)といった声があった。

来期は18.1となり、上昇する見通しとなっている。

(2)販売価格

─販売価格は2期連続で「低下」超幅が拡大─

今期の販売価格BSI(「上昇」-「低下」)は▲8.4となった(図表5)。前期から3.9ポイント低下し、2期連続で「低下」超幅が拡大した。

業種別にみると、製造業が▲13.2となり前期から6.7ポイント低下した。また、非製造業は▲5.1となり前期から2.0ポイント低下した。

販売価格については「内需の縮小、中国経済の減速の影響などで自動車向けや建設機械向けの受注が減少し競争が激化しているなか、販売価格と品質への要求が一層高くなっている」(鍛造部品製造)、「原油価格の下落、価格競争などの影響により、販売価格は低下している」(石油販売)といった声があった。

来期は▲6.6となり、やや上昇する見通しとなっている。

4.採算・資金繰り

(1)採算・資金繰り

─採算・資金繰りともに3期ぶりに悪化─

調査6今期の採算BSI(「好転」-「悪化」)は▲18.1となった(図表6)。前期比7.6ポイント低下し、3期ぶりに悪化した。

業種別にみると、製造業は▲14.9となり前期比横ばいとなった。内訳をみると、窯業・土石、繊維、化学などの業種が低下した。非製造業は▲20.3となり、同12.3ポイント低下した。運輸・小売など全ての業種で低下した。

来期は▲20.3に低下し、採算は悪化するとの見通しとなっている。

今期の資金繰りBSI(「好転」-「悪化」)は▲7.0となった。前期から3.5ポイント低下し、3期ぶりに悪化した(図表7)。

業種別にみると、製造業は▲9.8となり前期から1.9ポイント低下した。内訳をみると、窯業・土石、繊維などが低下した。非製造業は▲5.1となり、前期比4.6ポイント低下した。運輸・小売など全ての業種で低下した。

来期は▲11.5と一段の低下が見込まれており、資金繰りは悪化する見通しとなった。

(2)採算好転・悪化の理由

─好転要因では「売上数量の増大」「経営の合理化」が上位─

調査8今期の採算が「好転」したと回答した企業にその理由を尋ねたところ(複数回答)、「売上数量の増大」(73.1%)の回答割合が最も高く、以下「経営の合理化」(19.2%)、「高付加価値製(商)品の比率拡大」(15.4%)、「販売価格の上昇」(14.1%)などが続いた(図表7)。

一方、今期の採算が「悪化」した理由では「売上数量の減少」(85.7%)の回答割合が最も高く、次いで「競争・競合の激化」(25.2%)、「人件費などの固定費負担の増加」(21.0%)、「販売価格の低下」(19.0%)などの順となっている(図表8)。

5.雇 用

(1)全体・業種別

─不足感の強い状況が続く─

調査9今期の雇用BSI(「過剰」-「不足」)は▲ 25.1となり、前期から3.1ポイント上昇した。(図表9)。2期ぶりに「不足」超幅が縮小したものの、依然として不足感の強い状況が続いている。

業種別にみると、製造業は前期比5.6ポイント上昇の▲16.6となり、7期ぶりに「不足」超幅が縮小した。内訳をみると、輸送機械、繊維などで雇用BSIが上昇している。非製造業も前期比1.4ポイント上昇の▲30.9となり、2期ぶりに「不足」超幅が縮小した。内訳をみると、建設、小売などの業種で雇用BSIは上昇した。

雇用については「技術者不足で売上が頭打ちになっている。外注先でも若手技術者が不足している」(金属製品製造)、「人手不足が深刻であり、残業代や人材募集経費が増加している」(貨物輸送)などといった声があった。

(2)規模別

調査10今期の雇用BSIを規模別にみると、大企業が▲17.8、中堅企業が▲48.0、中小企業が▲23.7となり、いずれも「不足」超幅が縮小した(図表10)。

(3)雇用不足への対処方法

調査11雇用について「不足」と回答した企業に、その対処方法を尋ねたところ(複数回答)、「正社員の中途採用」(63.0%)の回答割合が最も高く、以下「所定外労働時間(賃金)の増加」(39.0%)、「外注による対応」(37.5%)、「定年退職者の再雇用」(35.5%)などが続いた(図表11)。

(4)職種別

調査12職種別の雇用BSIをみると、「専門・技術」で「不足」超幅が最も大きく、以下「営業・販売」「生産・建設」などが続いている(図表12)。

15年上期と比べると、「専門・技術」「生産・建設」などの職種では「不足」超幅が縮小した。

6.設備投資

(1)設備投資計画

─16年度の設備投資額は、前年度を下回る見通し─

調査1316年度における設備投資の実施企業割合(含む計画)は55.3%となり、15年度実績を4.6ポイント下回る見通しとなっている(図表13)。

実施企業割合を業種別にみると、製造業が67.9%、非製造業が46.7%となった。内訳をみると、製造業では輸送機械、繊維、窯業・土石などで前年を下回る見込みとなっている。非製造業では全ての業種で前年を下回る見込みとなっている。

16年度の設備投資額(同)は、15年度実績比18.2%減となる見通しである(図表14)。

業種別にみると、製造業は15年度実績比7.3%減となっている。内訳をみると、精密機械、電気機械、輸送機械、化学などの業種で減少している。また、非製造業は同32.3%減となっており、全ての業種で減少している。

規模別にみると、大企業が15年度実績比8.7%増となった一方、中堅企業が同41.7%減、中小企業が同33.8%減となった。

設備投資については「15年末から先行きの不透明感が増し、取引先の設備投資意欲が低調になっている」(機械卸)、「企業からの引き合いが少なくなっており、取引先の設備投資が減少している」(総合建設業)などの声があげられた。

(2)設備投資の目的

─「土地購入」「省エネルギー・環境問題への対応」などが低下─

調査1516年度における設備投資の目的をみると(複数回答)、「既存機械・設備の入れ替え」(68.0%)の回答割合が最も高く、以下「生産能力増大の為の機械・設備導入」(31.3%)、「省力化・合理化」(24.6%)、「店舗・工場等の新設、増改築」(20.6%)、「情報化(IT)投資」(17.4%)などの順となっている(図表15)。

15年度実績と比べると、「土地購入」「省エネルギー・環境問題への対応」などが低下した一方、「情報化(IT)投資」「省力化・合理化」などが上昇した。

7.経営上の問題点

─3期ぶりに「生産・受注・売上不振」がトップ─

調査16経営上の問題点を尋ねたところ(複数回答)、「生産・受注・売上不振」(49.7%)の回答割合が最も高く、以下「人材不足」(45.5%)、「先行き見通し難」(44.2%)、「競争・競合の激化」(42.1%)などが続いている(図表16)。なお「生産・受注・売上不振」は3期ぶりに1位となった。

15年下期調査と比べると、「生産・受注・売上不振」「人件費の増加」などの割合が上昇した一方、「人材不足」「仕入価格の上昇」の割合は低下した。

8.賃 金

(1)賃上げの状況

─約3割の企業がベースアップを実施─

調査1716年度における賃上げの状況(ベースアップ、定期昇給)について尋ねたところ、ベースアップを「実施した」と回答した企業の割合は28.7%となった(図表17)。また、定期昇給を「実施した」と回答した企業の割合は56.1%となった。

なお、ベースアップを「実施した」と「実施を検討中」を合わせた「賃上げに前向き」な回答割合は38.7%となり、前年同時期に行った「2015年上期企業動向調査」と比べると、6.9ポイント下回っている。

(2)賃金の引き上げ率

─引き上げ率は「1.0%以上1.5%未満」が最も高い─

調査1816年度にベースアップもしくは定期昇給を「実施した」「実施を検討中」と回答した企業に、賃金の引き上げ率について尋ねたところ、「1.0%以上1.5%未満」(24.2%)の回答割合が最も高く、以下「2.0%以上2.5%未満」(23.2%)、「1.5%以上2.0%未満」(22.7%)などの順となった(図表18)。

(3)賃金の引き上げ理由

─「処遇改善により人材の定着化を図るため」が6割─

調査1916年度にベースアップもしくは定期昇給を「実施した」「実施を検討中」と回答した企業に賃金の引き上げ理由を尋ねたところ(複数回答)、「処遇改善により人材の定着化を図るため」(63.7%)の回答割合が最も高く、以下「社内規定に基づく賃上げの実施」(32.2%)、「人材確保(採用)のため」(31.3%)、「労使関係の安定のため」(31.0%)などが続いた(図表19)。

(4)賞与・一時金の状況

─夏季の賞与・一時金増額は1割弱の企業が実施─

調査2016年度における賞与・一時金の支給について尋ねたところ、「未定」とする回答が多いものの、夏季の賞与・一時金を「増額する」と回答した企業の割合は7.7%、「増額を検討中」が12.6%、「据え置く」が37.7%となった(図表20)。

なお、夏季の賞与を「増額する」「増額を検討中」を合わせた「増額に前向き」な回答割合は、前年同時期に行った「2015年上期企業動向調査」と比べると、3.7%ポイント前年を下回った。

9.まとめ

─業況感は悪化。先行きは慎重な見通しが広がる─

調査21アンケート調査結果をみると、県内企業の「業況感」は、16年1-3月期にわずかに上昇した後、同4-6月期に大幅に低下し、業況感は悪化した。また、16年1-6月期の「生産・売上」「採算・資金繰り」も前期から悪化しており、16年度の「設備投資」も前年度実績を下回る見込みとなった。

背景には中国をはじめとする海外経済の減速や公共工事の減少、暖冬少雪の影響などの複数の要因が重なったことがあると思われる。

先行きについても慎重な見通しが示されているものの、「米国市場向けが堅調に推移しており、今後も期待できる」(精密機械)、「大型の補正予算が期待できるため、受注増加が見込まれる」(総合建設業)などの前向きな声もあった。

円高の進行や英国のEU離脱問題などの懸念材料があるなかで、県内経済が持ち直していくかどうか注視していきたい。
(2016年7月 銀山 敏行)

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2016年夏期消費動向調査

2016/07/01 :自主調査(調査報告)

─「消費支出」は、2期連続で低下するも横ばい圏内─

[定例調査] 県内勤労者世帯の消費意識と今夏のボーナスについて

1.収入の推移

─収入は、3期ぶりにわずかながら低下─
〈半年前と比較した収入について〉

消費1半年前と比べて収入が「増えた」と回答した人の割合は12.9%、「減った」と回答した人の割合は14.7%となり、収入CSIは▲1.8となった(図表1)。収入CSIは、2015年冬の調査と比べて1.0ポイント低下している。

〈今後半年間の収入について〉

今後半年間の収入が「増えそう」と回答した人の割合は9.4%、「減りそう」と回答した人の割合は19.2%となり、収入予想CSIは▲9.8となった(図表1)。収入予想CSIは、足元の収入を示す収入CSIと比べて8.0ポイント低下している。

注)CSI(Consumer Survey Index)

アンケートの回答結果を指数化したもので、ここでは「増えた・増えそう」と回答した人の割合から「減った・減りそう」と回答した人の割合を差し引いた数値のことをいう。CSIは、収入・消費支出・生活実感が増加(改善)基調か減少(悪化)基調かといった「変化の方向」と、拡張・後退が速いか遅いかといった「変化のテンポ」を示すものである。

2.消費支出の推移

─ 消費支出は、2期連続で低下するも横ばい圏内─

〈半年前と比較した消費支出について〉

消費2半年前と比べて消費支出が「増えた」と回答した人の割合は37.3%、「減った」と回答した人の割合は6.7%となり、消費支出CSIは30.6となった(図表2)。消費支出CSIは15年冬の調査と比べて0.9ポイント低下した。2期連続で低下したものの、基調としては14年冬の調査以降、横ばい圏内で推移している。

〈今後半年間の消費支出について〉

今後半年間の消費支出が「増えそう」と回答した人の割合は36.3%、「減りそう」と回答した人の割合は9.6%となり、消費支出予想CSIは26.7となった(図表2)。消費支出予想CSIは、足元の消費を示す消費支出CSIと比べて3.9ポイント低下しており、先行きの消費に対して、やや慎重な見通しが示されている。

3.今後半年間における消費支出項目

─「 増えそう」は「保健医療費」「家具・家事用品」などが上昇─

今後半年間の消費支出について「増えそう」な支出項目と「減りそう」な支出項目をそれぞれ尋ねた(複数回答)。

〈消費支出が増えそうな項目〉

消費3「増えそう」と回答した割合が最も高かったのは「食費(外食費を除く)」で、以下「教育費(学費・教材費等)」「保健医療費」の順となっている(図表3)。

15年夏の調査に比べると、大きな違いはみられないものの、「家具・家事用品」の回答割合が1.9ポイント上昇したほか、「通信費(電話代等)」「保健医療費」などの回答割合が上昇した。

〈消費支出が減りそうな項目〉

消費4「減りそう」と回答した割合が最も高かったのは「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」で、以下「外食費」「小遣い(含む交際費)」などの順となっている(図表4)。

15年夏の調査と比べると、「外食費」の回答割合が2.3ポイント低下したほか、「衣料・履物」「その他(理美容・仕送り等)」などの回答割合も低下した。

4.今後半年間に購入・支出を予定している商品等

─ 耐久消費財では「スマートフォン」がトップ─

今後半年間で購入・支出を予定している商品等を、耐久消費財と非耐久消費財に分けて尋ねた(複数回答)。

消費5〈耐久消費財〉

耐久消費財では「スマートフォン」の回答割合が最も高くなった(図表5)。以下「家電製品(冷蔵庫等)」「家具・インテリア用品」「乗用車」の順となっている。

15年夏の調査と比べると、「スマートフォン」の回答割合が4.3ポイント上昇したほか、「薄型テレビ」「DVD・ブルーレイディスク(レコーダー・プレーヤー)」などの回答割合が上昇している。

消費6〈非耐久消費財〉

非耐久消費財では「婦人物衣料品」の回答割合が最も高く、以下「国内旅行」「紳士物衣料品」「子供用衣料品」の順となった(図表6)。

15年夏の調査と比べると、「国内旅行」「教育費(学習塾・家庭教師等)」などの回答割合が低下したものの、その他の項目ではほぼ横ばいとなっている。

5.今夏のボーナス支給予想

─ ボーナス支給予想は、6年ぶりに低下─

消費7今夏のボーナスが昨年の夏と比べて「増えそう」と回答した人の割合は5.5%、「減りそう」と回答した人の割合は14.3%となり、ボーナス支給予想CSIは▲8.8となった(図表7)。

ボーナス支給予想CSIは、15年夏の調査と比べると、6.6ポイント下回り、10年夏の調査以来6年ぶりの低下となった。

今夏のボーナス支給予想CSIが15年夏の調査と比べて低下した要因を年代別にみると、10~20代、30代で「増えそう」と回答した人の割合が約10ポイント低下したことや、50代などで「減りそう」と回答した人の割合が上昇したことなどがある(図表8)。

6.今夏のボーナスの使途

(1)ボーナスの使途
─「 預貯金等」が約5割でトップ。「生活費の補填」が6.2ポイント低下─

消費9今夏にボーナス支給があると回答した1,148人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の回答割合が50.4%で最も高く、11年夏の調査以来、5年ぶりに50%を越えた(図表9)。以下「旅行・レジャー」「生活費の補填」などの順となっている。

15年夏の調査と比べると、「預貯金等」が2.2ポイント上昇する一方、「生活費の補填」が6.2ポイント低下している。

消費10ボーナスの使途を年代別にみると、すべての年代で「預貯金等」が第1位となった(図表10)。第2位は10~20代、30代で「旅行・レジャー」、40代、50代、60代では「生活費の補填」となり、若年層と中高年層で使途が分かれている。

(2)預貯金等の内訳
─「普通預金」は増加。「定期預金」は減少─

消費11今夏のボーナスの使途で「預貯金等」と回答した579人を対象に、その内訳を尋ねたところ(複数回答)、「普通預金」と回答した人の割合が68.0%と最も高く、15年夏の調査と比べて3.6ポイント上昇した(図表11)。一方、「定期預金」と回答した人の割合は36.6%となり、1.7ポイント低下した。

7.まとめ

消費12今回の調査結果では、「消費支出」は横ばい圏内で推移した。背景には、収入が伸び悩み、夏のボーナスも「減りそう」とみる県内勤労者が増え、家計の購買力が上向かないことなどがあると思われる。

ただし、夏のボーナス使途をみると若年層で「旅行・レジャー」への支出意向が高まっており、先行きの消費については、やや明るい兆しもうかがえる。

収入やボーナスの予想が弱い動きをみせ始めるなか、個人消費の動向を注視していく必要がある。(2016年6月 齋藤 貴大)

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商品の購入状況に関するアンケート調査

2016/07/01 :自主調査(調査報告)

─衣料品と家電製品ではインターネット通販が浸透─

はじめに

食料品や日用雑貨品、家電製品などのあらゆる商品が、様々な業態の店舗やインターネットで販売されるなど、商品の販売チャネルが多様化している。こうしたなか、県内消費者が商品ごとの購入場所や、購入場所を選ぶ際のポイントを把握するため、アンケート調査を実施した。

1.小売店における業態別の現状

(1)業態別販売額の推移

1特別調査─ コンビニエンスストアの販売額は10年間で40%以上増加─

経済産業省の「商業動態統計」により全国の業態別販売額をみると、2015年では、スーパーが最も多く、13.2兆円となっている(図表1)。以下コンビニエンスストア(11.0兆円)、百貨店(6.8兆円)などと続いている。直近10年間の販売額の推移をみると、百貨店の販売額は15年には6.8兆円となり、06年と比べ20.9%減少している。一方、コンビニエンスストアの販売額は、15年には11.0兆円となり、06年と比べると48.6%増加している。業態によって販売額の増減が起きていることがわかる。

県内の業態別販売額についてみると、15年では、百貨店・スーパーが3,445億円で最も多く、以下ホームセンター(948億円)、ドラッグストア(907億円)などとなっている(図表2)。直近10年間の販売額の推移をみると、百貨店・スーパーの販売額は、06年から09年までは減少していたものの、10年から緩やかに増加している。

(2)ネットと実店舗での商品別の購入傾向

2特別調査─「ネットが多い」が2割を超える商品も─

経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」より、BtoCの電子商取引の市場規模をみると、14年には12.8兆円となり、05年と比べて約4倍の市場規模となっている(図表3)。また、商取引に占める電子商取引の割合を示すEC化率についても、14年には4.37%となり、 05年と比べて4倍以上に上昇している。

総務省の「ICTの進化がもたらす社会へのインパクトに関する調査研究」(平成26年)から、インターネットと実店舗における商品別の購入傾向をみると、CD/DVD/BD類や本、小型家電などでは「ネットが多い」と回答する割合が2割を超えている(図表4)。一方、食品や薬などでは「実店舗が多い」と回答する割合が8割に達しており、消費者が商品によって実店舗での購入とインターネットでの購入を使い分けていることがうかがえる。

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