12月2017

今すぐできる選りすぐりのアイデア 第21回

2017/12/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

車は急に止まれない

小学生の頃、交通安全教室に参加しました。そこで警察官の方が次のようにいっていたことが忘れられません。

「飛び出すな。車は急に止まれない」

これを聞いた小学生の私は「なるほど!動いている車というものはブレーキを踏んでも急には止まれないのか」と納得したことを覚えています。外から力が作用しなければ止まっているものは静止したまま、反対に動いているものは等速度運動を続ける…慣性の法則ですね。

そして、私は大人になってから「急に止まれない」のは車だけではないことが分かりました。急に止まれないものそれは…人です。人は自分の行為に一貫性を保とうとします。そして一旦動き出したらその方向へさらに動きを進めようとします。このことは心理学の実験から確認されています。例えば次の実験が有名です。

心理学者が住宅街の家の庭に「安全運転」と書かれた巨大な看板を設置しようとします。そして各家庭を尋ねてこういいます。

「すいませんがお宅の庭に安全運転と書かれた看板を設置してもいいでしょうか?」

看板は大きなサイズだったので承諾してくれた家庭は17%しかありませんでした。家の庭に大きな看板を設置するのをほとんどの人は嫌がったわけです。

次に心理学者は別の家庭を尋ねてこういいます。

「すいませんが『安全運転をしましょう』と書かれたステッカーを窓に貼ってもらえませんか。サイズは8cmの小さなものです」

この依頼にはほぼ100%の家庭が承諾しました。

おそらく家人は

「こんな小さなサイズのステッカーを貼るくらいはお安い御用だ」

と考えたのだと思います。

面白いのはこの後です。

その数週間後、心理学者は後者のステッカーを貼ってくれた各家庭を尋ねてこういいます。

「すいませんがお宅の庭に安全運転と書かれた看板を設置してもいいでしょうか?」

この看板は例の巨大看板です。さて、このときはどれくらいの家庭が承諾してくれたと思いますか?

人も急に止まれない

ステッカーを貼ってくれた各家庭を尋ねて

「すいませんがお宅の庭に安全運転と書かれた看板を設置してもいいでしょうか?」

と再度お願いしたわけですが、このときはなんと76%の家庭が承諾してくれました。

このときの人間心理は次のようなものです。

一旦、小さな承諾をした人(小さなステッカーを貼る)は自分で自分のことを「私は安全運転について真面目に考えている人間である。交通安全を呼びかける活動を支持する人間でもある」と考え始めます。

そのため、その後に大きな依頼(大きな看板を設置する)を受けたときにも、やはり交通安全活動を支持する人間として応じるようになるのだそうです。簡単にいうと人は自分の行為と信念に一貫性をもたせようとして、さらに先に進む傾向があるということです。つまり「人も一旦走り出すと止まれない」ということ。

この人間心理をセールステクニックに応用したものが「フット・イン・ザ・ドア」と呼ばれる販売方法になります。「フット・イン・ザ・ドア」は段階的要請法と呼ばれ、「初めから大きな依頼をするよりも、まず小さな承諾を得て、その後に大きな依頼をした方が、人間はその依頼を承諾しやすい」という考え方です。

最終的な目的は「大きな依頼」を相手に受け入れてもらうことなのですが、最初からいきなり「大きな依頼」をするのではなく、まず「小さな依頼」をする。

そして、次に「中くらいの依頼」を行ない、最終的には「大きな依頼」の順で依頼を行なうと、一旦行動を起こした相手は最後の大きな依頼の承諾もしやすくなるということです。前述の「ステッカー」は「大きな看板の依頼」につながる「小さな依頼」だったということです。

たとえば、男女間の関係においても、いきなり「結婚してください」という大きな依頼をする人はいません。普通は「一度、お食事にでも行きましょう」という小さな依頼や小さなお願いからスタートして、デートを重ねて結婚にいたりますが、これも心理学的には「フット・イン・ザ・ドア」の考えと同じです。

もしかしたら、あなたも買い物に出かけて、最初にひとつめの商品を買うまではあれこれと店内で悩んだけれど、ひとつの商品を買ったら、その後に次々と買い物をしてしまった…という経験があるかもしれません。これも一旦行動を起こすと止まれないという人間心理なのです。

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地方創生のジレンマ

2017/12/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 代表取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─滞在型観光に行きつくまで─

1.観光という言葉の違和感

「観光」という言葉に違和感を感じるようになってから久しい。「観光」に関する仕事をしていますといえば、概ねよい返事はない。それは「観光」といえば、これまでの大量販売を指すマス・ツーリズムを想起させるためである。「観光ですか。でも今はもうそんな時代じゃないですよね。地域の時代ですから」とか。

大学で「観光」を教えていますといえば、専門学校と何が違うのですか、と問われるのがオチだ。それほどまでに「観光」という言葉には垢がついてしまった。そのため、世間でも「ツーリズム」と言い換えたりするケースが少なくない。

地方創生の文脈でも、観光という言葉はあまり受けがよくない。DMO(自主財源を確保しながら地域観光マネジメントをおこなう組織)と観光協会の何が違うのか、という本音をぐっとこらえ、「DMOを主体として産学金官の新しい枠組みのなかで地域の関係人口の増加に資する先進的かつ横展開する取り組みを行なう」等といわねば交付金は取れない。観光という言葉をあまり使わないほうが受けがよい。

なぜか。

それは、観光産業をはじめとする接客サービス業の利益率や労働生産性は低く、事業としてみられていないためだろう。日本の労働者の賃金が上がらないのも、サービス業への労働シフトが進んだせいだという論もある。観光など、サービスオペレーションさえ理解していればできるわけで、大学でわざわざ学ぶ学問ではないという意見も少なくないだろう。観光はその程度のものなのか。そう思うと「観光」という言葉を使うことがはばかられるようになった。

しかし、あえて「観光」を使い続けている。新しい時代の「観光」をつくることでしか、観光という言葉の誤解を解けないためだ。

2.利益一辺倒が正しいのか

たしかに、観光を代表する旅館業を例にとっても、その利益率は高くない。それもそのはず、そもそも地域の旅館業は、利益よりも、地域に雇用を生み、地域の食材を使い、地域にキャッシュをもたらすハブとして、不動産等の資産を担保にできる地域の名士が行なっていた事業だからだ。利益を生んで税金を払うくらいなら従業員の報酬を上げたい、そう思っていた企業が多いのではないか。しかし、現在ではROA(総資産利益率)やROE(自己資本利益率)が企業成績の評価基準となっている。もう時代が違うのだ。

現在では、国の補助金を使うために、金融機関もリスクを負い、無担保無保証で融資を行なわなくてはいけないケースも増えてきている。そのためには相当の事業性と利益創出力が必要だ。そうした事業がこれまで利益を最終目的としなかった地域事業者にできるのか。

たとえそれが都市の事業者のようにできたとしよう。しかし、日本人労働者の報酬が20年間下落の一途をたどった背景には、企業の内部留保の増加があったように、利益が地方創生に資する雇用や報酬増に直結するのかを問いたい。なぜ、企業が内部留保を蓄積するのか。内部留保課税をするという意見もあるが言語道断。それは、国の行く末が不安だからに他ならない。経済がまた破綻するおそれがあるからこそ、内部留保を蓄積していると思う。利益一辺倒、株主還元一辺倒の世のなかに不安だからに他ならないのではないか。

3.若者のほうがマシなのか

日本は敗戦国からいつまでも復活ができない。1971年に変動相場制が導入されて基軸通貨国の思惑通りに世界が動かされ、ユーロのような団結もできず、マネタリストによるマネーサプライでしか操作ができなくなっている。残された道は、利益を生み、GDP(国内総生産)を上げ、プライマリーバランスをゼロにすることだが、理屈通りにはうまくいかない。

そこで今、必要なのは「イノベーション」だといわれているが、手っ取り早く言い換えれば、「できないならプレーヤーを交替させること」だとも思われている。総務省の事業に、「次世代コラボ創業支援事業」という事業予算がある。これは、高校生や大学生のアイデアを事業に活かし、地域密着事業を創造し、こうした若者を地元に定着させよという事業だ。若い世代の意見を参考にせよというのはわかるが、今のままでは人材は集まらず、経営は成り立たないから若い世代の意見を聞けと言われているに等しい。

この事業のせいかわからないが、大学あてに「コラボさせてほしい」という企業が増えてきた。しかし、残念ながら、高校生や大学生のアイデアを事業に活かし、どれだけ利益を生む事業ができるのだろうか。ただでさえ社会経験の少ない若者をこれ以上図に乗せてどうするのだろう。若者に必要なのは、社会で生きていけるだけの力、それは主体性であり、ねばり強さであり、社会性であり、そうした力を養っていくことがまずは必要ではないか。地域で自分の意見が通るという経験を通じて、自己肯定感を育もうという配慮は有難いのだが、後から「こんなはずじゃなかった」という、本来社会で育むべき基礎力に欠ける若者を量産するのだけは阻止したい。

観光を学ぶ学生は、若い頃に観光地で学び、働き、いったんどこに就職しようとも、そこで培った社会人としての基礎力が活きて、立派な社会人となる。観光を学んだ学生は社会人基礎力が高いといわれ、いざとなれば観光地に戻り活躍する候補者となる、というくらいの余裕が欲しい。

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第9回 上海/香港

2017/12/01 :海外現地レポート

上海     第四銀行上海駐在員事務所

「80後(バーリンホウ)」「90後(ジウリンホウ)」に注目

1980年代から2000年代初頭までに生まれた世代を指す「ミレニアル世代」という言葉を聞いたことがありますか。今後の消費を担っていく世代として注目されています。中国では「80後」「90後」と呼ばれる1980年代生まれ、90年代生まれにあたる世代がミレニアル世代に該当します。この世代は1979年から始まった「一人っ子政策」後に生まれた世代で、中国が経済成長を遂げ、物質的に豊かになっていく時代の変化のなかで成長してきた世代で、2017年現在、17歳~37歳になっています。

しかもこの世代の人口は、アメリカの人口を上回る約4億2,600万人(※)にもおよび、中国全人口の約3分の1を占めています。今回はこれからの消費の主役となる「80後」「90後」の消費動向に注目したいと思います。

「80後」「90後」世代は、「一人っ子として大事に育てられたため、わがままで協調性がない」「両親・祖父母など親類からお金を援助してもらえるので、幼い頃から何でも欲しいものを手に入れてきた」という局面だけが強調されることが多いようです。このような傾向はありますが、上海生活で出会う「80後」「90後」世代の印象は少し異なります。

例えば、自分の人生経験を豊かなものにするため、あえて一人でカンボジア旅行にいく人。日頃のデスクワークによる腰痛を緩和するため、週末は積極的にヨガスタジオに通い体調管理に努める人。より多くの外国人と交流できるようになるため、日本語、英語、ドイツ語など母国語以外の複数の言語習得に力を入れる人等、彼らは暮らしの質を高め、自身の人生を有意義なものにすることを重視し、このような消費への投資を惜しまない点がこれまでの世代と異なります。

 

越境EC(国を超えた電子商取引)やインバウンドに代表される、中国市場における日系企業のBtoC向け活動のほとんどは富裕層を主要ターゲットにしています。しかし、富裕層に注目するだけで中国市場を網羅することは難しいといえます。先に示したとおり、「80後」「90後」世代の人口は、中国全人口の約3分の1を占め、彼らが今後の消費の主役となります。

彼らの特徴は、多様な価値観を持ち、自分にとって必要だと思うモノ・コトへの投資は惜しまないこと。中国市場を開拓するには「80後」「90後」世代に共感してもらえる商品・サービスを提供することが肝要となります。中国の消費市場は目まぐるしいスピードで変化しているため、中国に実際に足を運び「80後」「90後」世代が何に興味を持っているのかを目でみて肌で感じることが有効ではないでしょうか。

※「Population pyramids」社調査2016年末数値

(柄澤 雄) 続きを表示…

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株式会社 新潟関屋自動車学校

2017/12/01 :探訪

若者のニーズをつかみ成長を続ける

合宿教習をいち早く開始するとともに、ソフト・ハード両面で若者のニーズを捉えた教習環境を整備することで成長を続ける株式会社新潟関屋自動車学校。その取り組み経緯などについて、綿井社長からお話をうかがいました。

代 表 者 綿井 伸行

所 在 地 新潟市中央区

創  業 1925年

社 員 数 119名

資 本 金 2,000万円

事業内容 自動車教習所

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定例調査─2017年冬期新潟県消費動向調査 ─

2017/12/01 :自主調査(調査報告)

─ 「収入」は4期ぶりに上昇。「消費支出」に明るい兆し─

新潟県内の経済は持ち直しており、個人消費にも明るい兆しがみられる。足元の個人消費関連の経済指標をみると、専門量販店販売額(家電・ドラッグストア・ホームセンターの販売額合計、全店)や乗用車新規登録・届出台数(軽含む)は前年を上回って推移している。一方、百貨店・スーパー販売額(既存店)は、前年をやや下回って推移している(図表1)。

こうした個人消費関連の経済指標の動きを踏まえ、個人消費の実態を把握するため、県内の勤労者等2,000人(有効回答1,436人)を対象に、収入や消費支出の状況、今後半年間における消費項目の増減、購入・支出を予定している商品、ボーナス等についてアンケート調査を実施した。

 

1.収入の推移

─収入は横ばい圏内も、4期ぶりの上昇─

〈半年前と比較した収入について〉                                           

半年前と比べて収入が「増えた」と回答した人の割合は14.6%、「減った」と回答した人の割合は18.0%となり、収入CSI※は▲3.4となった(図表2)。収入CSIは横ばい圏内の動きではあるものの、17年夏の調査を0.2ポイント上回り、4期ぶりの上昇となっている。

〈今後半年間の収入について〉

今後半年間の収入についても同様に尋ねたところ、収入予想CSIは▲11.9となった(図表2)。収入予想CSIは、足元の収入を示すCSIと比べて8.5ポイント低くなっている。

※CSI(Consumer Survey Index)
アンケートの回答結果を指数化したもので、ここでは「増えた・増えそう」と回答した人の割合から「減った・減りそう」と回答した人の割合を差し引いた数値のことをいう。CSIは、収入・消費支出が増加基調か減少基調かといった「変化の方向」と、拡張・後退が速いか遅いかといった「変化のテンポ」を示すものである。

2.消費支出の推移

─先行きには、明るい兆しがみられる─

〈半年前と比較した消費支出について〉

半年前と比べて消費支出が「増えた」と回答した人の割合は32.0%、「減った」と回答した人の割合は6.4%となり、消費支出CSIは25.6となった(図表3)。消費支出CSIは17年夏の調査を3.2ポイント下回っており、2期ぶりの低下となっている。

〈今後半年間の消費支出について〉

今後半年間の消費支出についても同様に尋ねたところ、「増えそう」と回答した人の割合は33.0%、「減りそう」と回答した人の割合は7.3%となり、消費支出予想CSIは25.7となった(図表3)。

消費支出予想CSIは、足元の消費を示す消費支出CSIと比べて0.1ポイント高くなっている。予想CSIが足元の数値を上回ったのは、消費税の引き上げを控えた13年冬以来の8期ぶりであり、先行きには明るい兆しがみられる。

3.今後半年間における消費支出項目

─「増えそう」は「家具・家事用品」などが上昇─

今後半年間の消費支出について「増えそう」な支出項目と「減りそう」な支出項目をそれぞれ尋ねた(複数回答)。

〈消費支出が増えそうな項目〉

「増えそう」と回答した人の割合が最も高かったのは「食費(外食費を除く)」で、以下「教育費(学費・教材費等)」「住居費(修繕・維持管理費・家賃等)」などの順となっている(図表4)。

16年冬の調査と比べると、「家具・家事用品」の回答割合が2.5ポイント上昇しているほか、「住居費(修繕・維持管理費・家賃等)」「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」などの回答割合が上昇している。

〈消費支出が減りそうな項目〉

「減りそう」と回答した人の割合が最も高かったのは「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」で、以下「小遣い(含む交際費)」「外食費」などの順となっている(図表5)。

16年冬の調査と比べると、「衣料・履物」の回答割合が4.4ポイント低下しているほか、「外食費」「家具・家事用品」などの回答割合が低下している。

4. 今後半年間に購入・支出を予定している商品等

─耐久消費財では「生活家電」が13年ぶりのトップ─

今後半年間で購入・支出を予定している商品等を、耐久消費財と非耐久消費財に分けて尋ねた(複数回答)。

〈耐久消費財〉

耐久消費財では「生活家電(冷蔵庫等)」の回答割合が04年冬の調査以来、13年ぶりのトップとなった(図表6)。以下「スマートフォン」「家具・インテリア用品」などの順となっている。

16年冬の調査と比べると、「冷暖房機器」「薄型テレビ」「生活家電(冷蔵庫等)」の回答割合がわずかではあるものの上昇している。

〈非耐久消費財〉

非耐久消費財では「婦人物衣料品」の回答割合が最も高くなった(図表7)。以下「国内旅行」「紳士物衣料品」などの順となっている。

16年冬の調査と比べると、「貴金属・ハンドバック・靴」の回答割合が1.6ポイント上昇しているほか、「教育費(学習塾・家庭教師等)」「子供用衣料品」などの回答割合が上昇している。一方、「婦人物衣料品」の回答割合が2.6ポイント低下しているほか、「スポーツ・アウトドア活動費」「国内旅行」「自己啓発(稽古事・資格取得等)」などの回答割合が低下している。

5.ボーナス支給予想

─ボーナス支給予想は、横ばい圏内で推移─

今冬のボーナスが昨年の冬と比べて「増えそう」と回答した人の割合は6.3%、「減りそう」と回答した人の割合は17.1%となり、ボーナス支給予想CSIは▲10.8となった(図表8)。16年冬の調査を2.6ポイント下回っている。ただし、13年冬の調査からみると、基調としては横ばい圏内で推移している。

今冬のボーナス支給予想CSIを年代別に16年冬の調査と比べると、30代では「増えそう」と回答した人の割合が上昇している(図表9)。一方、30代以外の世代では「減りそう」と回答した人の割合が上昇している。

6.ボーナスの使途

(1)ボーナスの使途

─「預貯金等」がトップで回答割合は上昇─

今冬にボーナス支給があると回答した1,036人を対象に、ボーナスの使途について尋ねたところ(複数回答)、「預貯金等」の回答割合が54.8%と最も高くなった(図表10)。以下「生活費の補填」「買い物」などの順となっている。

16年冬の調査と比べると、「預貯金等」「旅行・レジャー」などの回答割合が上昇している。一方、「買い物」「クレジット・借入金返済」などの回答割合が低下している。

ボーナスの使途を年代別にみると、10~20代では
「旅行・レジャー」「買い物」などの回答割合が、他の年代と比べて高くなっている(図表11)。一方、40代では「生活費の補填」「教育資金」の回答割合が、他の年代と比べて高くなっている。

 

(2)預貯金等の内訳

─「普通預金」「投資信託」が上昇─

今冬のボーナスの使途で「預貯金等」と回答した568人を対象に、その内訳を尋ねたところ(複数回答)、「普通預金」と回答した人の割合が72.5%と最も高くなった(図表12)。以下「定期預金」「投資信託」などの順となっている。

16年冬の調査と比べると、「普通預金」「投資信託」などの回答割合が上昇している。一方、「定期預金」「郵便貯金」などの回答割合が低下している。

まとめ

今回の調査結果によると今回の調査結果、「収入」は横ばい圏内の動きながら、4期ぶりに前回調査を上回った。そして、「消費支出」も先行きの見通しが上向いており、明るい兆しがみられる。

背景には、海外需要などの回復から生産活動が堅調を維持しており、県内経済が持ち直すなかで所定外労働時間が増加傾向であることに加え、有効求人倍率が高水準で推移するなど雇用状況が改善していることなどが考えられる。

また、「今後半年間に購入・支出を予定している商品等」の〈耐久消費財〉では、「生活家電(冷蔵庫等)」が13年ぶりにトップとなった。2009年以降に実施された「家電エコポイント制度」で購入した家電製品が買い替え時期を迎えており、消費の下支えが見込まれる。

さらに、「今後半年間における消費支出項目」の「増えそうな項目」では、「娯楽費(趣味・書籍・旅行等)」の回答割合が、「ボーナス使途」では「旅行・レジャー」の回答割合が16年冬の調査を上回っており、県内勤労者世帯の消費に対する前向きな姿勢がうかがえる。

今後、こうした明るい兆しが本格化し、消費が持ち直していくのか、その動向を注視していきたい。

(2017年11月 早川 寛人)

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特別調査─SNSの利用状況に関するアンケート調査─

2017/12/01 :自主調査(調査報告)

─全体の73.9%が利用。「衣料品」などの購入で参考─

はじめに

LINEやFacebookなどに代表されるソーシャルネットワーキングサービス(以下「SNS」)の利用が急速に広がっている。全国におけるSNSの利用率は2012年には41.4%であったが、16年には71.2%※に達しており、上昇が続いている。

SNSは人と人とのコミュニケーションを支援するインターネット上の会員制サービスであり、個人間でのコミュニケーションや情報共有の手段となっている。また、SNSでは商品・サービスに関する情報もやり取りされており、利用率の上昇とともに、消費行動に与える影響も高まっているものと考えられる。

そこで、県内におけるSNSの利用状況の実態と消費行動への影響を調査するため、県内の勤労者等2,000人(有効回答1,386人)に対してSNSの利用状況に関するアンケート調査を実施した。

※ 「LINE」「Facebook」「Twitter」「mixi」「Mobage」「GREE」のうち、いずれかを利用している割合            (資料)総務省情報通信政策研究所「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

1.SNSの利用状況

(1)SNSを利用している人の割合

─全体の73.9%がSNSを利用─

最近半年間において「L I N E」「F a c e b o o k」「Twitter」「Instagram」「Google+」「mixi」などのSNSを「利用している」と回答した人の割合(以下「利用している」)は73.9%となった(図表1)。

年代別にみると、若い年代ほど「利用している」と回答した人の割合が高くなっている。

(2)利用しているSNS

─「LINE」が94.6%─

SNSを「利用している」と回答した人がどのSNSを利用しているかをみると(複数回答)、「LINE」が94.6%と最も高くなった(図表2)。次いで、「Facebook」(36.8%)、「Twitter」(29.1%)などと続いている。

年代別でみると、若い年代ほど「LINE」「Twitter」「Instagram」「Facebook」の回答割合が高くなっている。一方、年代が上がるほど「Google+」の回答割合が高くなる傾向がある。

2.SNSの利用頻度

─「1日に複数回」が74.7%─

SNSを「利用している」と回答した人に、最近半年間におけるSNSの利用頻度を尋ねたところ、「1日に複数回」と回答した人の割合が74.7%と最も高くなった(図表3)。次いで、「1日に1回程度」(20.9%)、「1週間に1回程度」(3.8%)などと続いている。

年代別にみると、若い年代ほど利用頻度が高くなる傾向がある。

3.SNSの利用目的

─「家族・友人との報告・コミュニケーション」がトップ─
 
SNSを「利用している」と回答した人に、SNSを利用する主な目的を尋ねたところ(複数回答)、「家族・友人との報告・コミュニケーション」と回答した人の割合が89.9%と特に高くなった(図表4)。次いで、「趣味等に関する情報収集」(22.2%)、「ニュース等に関する情報収集」(21.9%)などと続いている。

年代別にみると、10~20代では「趣味等に関する情報収集」「写真・動画の発信・閲覧」「交友関係の拡大」の回答割合が、他の年代と比べて高くなっている。一方、60代以上では「ニュース等に関する情報収集」の回答割合が、他の年代と比べて高くなっている。

4. 商品・サービスを購入する際にSNSの情報を参考にした経験

─「参考にしたことがある」が59.7%─

SNSを「利用している」と回答した人に、商品・サービスを購入する際にSNSの情報を参考にしたことがあるかを尋ねたところ、「参考にしたことがある」が59.7%となったのに対し、「参考にしたことはない」は40.3%となった(図表5)。

年代別にみると、若い年代ほどSNSの情報を「参考にしたことがある」の回答割合が高くなる傾向にある。

5. 商品・サービスを購入する際に参考にしたSNS

─「LINE」が40.0%─

商品・サービスを購入する際にSNSの情報を「参考にしたことがある」と回答した人に、商品・サービスを購入する際に参考にしたSNSを尋ねたところ(複数回答)、「LINE」が40.0%と最も高くなった(図表6)。次いで、「Facebook」と「Instagram」( ともに27.7%)が続いている。

年代別にみると、10~20代、30代では「Instagram」「Twitter」の回答割合が、他の年代と比べて高くなっている。また、40代では「LINE」の回答割合が、50代、60代以上では「Google+」の回答割合が、他の年代と比べて高くなっている。

なお、「1−(2)利用しているSNS」の回答と比べると、10~20代では「Instagram」の順位が、50代、60代では「Google+」の順位が上がっている。

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グラフで見る県内経済2017年12月(十月の新潟県経済)

2017/12/01 :グラフで見る県内経済

概況:持ち直している県内経済。生産活動が緩やかに回復するなか、個人消費は持ち直しの兆しがみられる

生産活動:  緩やかに回復している

8月の鉱工業生産指数(季節調整値)は、前月比0.6%上昇して103.1となった。出荷指数は同0.4%上昇して103.6となった。在庫指数は同1.0%低下して126.7となった。

はん用・生産用・業務用機械は、自動車向けや産業機械向けなどで好調となっている。

電子部品・デバイスは、海外からの受注増加などにより前年を上回っている。

金属製品は、暖房機器の増産などから堅調となっている。

輸送機械は、自動車部品を中心に底堅い動きとなっている。

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未来を信じて

2017/12/01 :感頭言

株式会社 日本政策投資銀行 新潟支店長  佐藤  紳文 氏

えらく世間が騒がしい。

地域紛争に環境問題、大国間の利害の衝突、成長を求める中での競争と協調、利益優先主義による不正と完全なる優勝劣敗の構造、そして成熟社会の中での人口減少と生産力の低下、騒がしさを挙げれば枚挙にいとまがない。

日々の暮らしにおいても、誰もが寸暇を惜しみ「今」を獲得することに余念がない。我先にと、知恵を働かし、身体を動かし、生の追求に追われることに余儀なくされているようにも見受けられる。ご縁を頂き、新潟に暮らし通算10年を超えることになったが、ご当地新潟も、ご多分に漏れず、人口減少や地域間競争等の中で将来への不安にさいなまれているようである。

人間の思考は、「過去」と「他」との比較により構築されることを学んできたが、現在の状況は、「過去」と「他」からの推察だけでは容易には解決しがたく、頭を抱え、目を覆いたくなるような状況なのかも知れない。

幼少の頃、パイロットを夢見た私は、その後自分の視力をはじめとする身体能力の限界を知るに至り、その方向性を大きく転換し、文学を志し、職業としては教員としてその資格も取得したが、最後には現在の職を選択するに至った。

今に思えば、その曲折は自己や世間を知る知恵・経験に欠けていたとの指摘は甘んじて受け入れざるを得ないと思うが、おそらく「過去」と「他」との比較の思考では今の自分は存在し得なかったのだと思う。私を突き動かしてきたものは、当時何も持ち得ていない中にあって、自分の「未来」に対する憧憬のようなものだけが原動力だったように思う。

低成長時代で将来に期待が持ちにくいということが言われるが、真にそうであろうか。何も無く、未来以外なかった時代と知恵と守るべきものが増えすぎたことによる違いでもあるのではないか。

私は、新潟の未来を信じている。新たな知識も、経験も、他の意見も必要ない。

必要なのは、ただ一つ、純粋に未来を夢見て、未来を大いに語り、その未来に向けて、疑うこと無く突き進むことである。道は必ず拓ける。

(さとう なおふみ)

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