感頭言

魅力の玉手箱・新潟『再発見』を目指して

2019/05/07 :感頭言

日本貿易振興機構(ジェトロ) 新潟貿易情報センター  所長   飯田 康久

昨年9月、ジェトロ新潟事務所長に着任いたしました。皆様の海外ビジネスをお手伝いさせていただく経済産業省所管の独立行政法人として、海外ビジネスでのお困りごとのご相談や商談会開催等を通じた販路開拓のお手伝いができればと存じます。

さて、新潟の印象や象徴的な産品と言えば、日本酒、雪、米が有名ですが、皆様にとって新潟を象徴する魅力的なモノやコトは何でしょうか。少し大袈裟ですが、そうしたモノやコトの一つ一つに海外ビジネスのチャンスがあると考えております。皆様が良いと思うわけですから、何かしら魅力があることは間違いございません。お困りごとの解決だけでなく、そうした新潟の魅力的なモノやコトを海外ビジネスにつなげるお手伝いをしたい、と考えております。

この半年間、県内に30ある市町村の9割程度にお邪魔して様々な食材や商品、歴史や文化の魅力を実感いたしました。大切なことは、それら一つ一つのモノやコトが持つ魅力を県外や海外の人に対して伝える術ではないでしょうか。海外に魅力を伝えるには、海外のことも多少知る必要があります。例えば、多くの国では長粒種の米が一般的なため、一部の外国では短粒種の米をSticky Riceと表現します。Stickyとは「粘つく、まとわりつく」です。日本でいう「もちもち感」とは受取め方が全く違います。多くの外国の方は日本産米を「おいしい」と言いますが、日本人の味覚とは少し違うことも知る必要があります。事例をもう一つ。新潟は日本最大のニット産地です。残念ながら認知度は高いとは言えません。しかし、日本のニットは世界的に最高評価のイタリアに次ぐ評価を得ており、その最大の産地が新潟なのです。因みに、イタリア製紳士用ニットセーターは一般的に3万円程度、カシミアなら9万円以上です。

外側から見つめ直す。それは新潟県内各地の魅力の「再発見」でもあります。新潟の先人たちが過去から紡いできた魅力を現在の形に翻訳し、未来に繋げることになるのではないでしょうか。

(いいだ やすひさ)

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『未来に向かって「全国とつながる」、「世界とつながる」拠点都市新潟』の実現に向けて

2019/04/01 :感頭言

新潟市長 中原 八一

古くから川湊(かわみなと)として、人やモノの交流が盛んに行われ、文化・経済の拠点として発展してきた新潟市は、1月1日に開港150周年を迎えました。この節目を、改めて新潟の港や街の素晴らしさ、魅力を知り、これからのまちのビジョンを考えていく良い機会と捉えています。

2019年度は、政令指定都市の第2ステージとして、未来に向かって「全国とつながる」、「世界とつながる」拠点都市・新潟を目指し、活力ある新潟市に向けた取り組みを加速させていく年となります。

中でも、地域経済を活性化する産業振興の取り組みは欠かせません。市内事業所の大半を占める中小企業の振興はもとより、既存産業の高度化や成長産業の育成などを通じて、引き続き良質な雇用環境の創出に取り組んでいくほか、高齢者や障がい者をはじめ、さまざまな人材が働きやすい職場づくりを推進し、多様性のある雇用につなげるとともに、創業へのチャレンジを支援することで、産業の新たな担い手の創出にも取り組んでまいります。

また、新潟の拠点性向上に向け、国や県との連携を密にし、港、空港、駅を効果的につなげていく仕組みづくりや、新潟の玄関口としてふさわしい新潟駅や駅周辺地域の整備を着実に推進し、新潟駅、万代地区、古町地区をつなぎ、中心市街地の活性化にも努めてまいります。

若者の県外流出が進む中、若者に魅力あるまちづくりの取り組みは重要であり、「活気あふれる新潟」の実現に向けた取り組みに加え、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりも進めてまいります。

これらの取り組みを着実に推進し、本市の魅力の底上げを図るとともに、人口減少社会に対応した、持続可能な行財政運営を目指し、さらなる行財政改革に取り組むことで、市民サービスの維持・向上を図り、住みよいまち・暮らしたいまちを目指してまいりますので、今後も市政に対しご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

(なかはら やいち)

※ホクギン経済研究所「ホクギンマンスリー」での「窓」と共同掲載させていただきました。

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未来の新潟 「3S」 + S

2019/03/01 :感頭言

国土交通省 北陸地方整備局長         吉岡 幹夫

新潟に初めて赴任して約半年が過ぎましたが、その広大さに改めて驚いています。

東京にいると、全国の天気予報では雪の降り方だって県内各所で全く違うのに、新潟が一つでしか表示されません。しかし、東京から新幹線に乗って長いトンネルを抜けると新潟県内に入りますが、約1時間走り続けてようやく新潟駅に着きます。また、日本海沿いに着目すると、富山県境となれば新潟市からだと2時間は考慮する必要があります。このような広い地域では、目的地に安定的にどのくらいのスピードで移動できるかは極めて重要です。

話は変わりますが、建設業界では働き方改革として「新3K」(休暇が取れる、給料が高い、希望が持てる)を目標に掲げ、官民協調して精力的に取り組んでいます。これに加えて、私は政策を進めるためには「3S」(Safe、Smart、Sustainable)が必要であると考えています。

「Safe」は『安全に』ということで、防災・減災はもちろん、交通安全や防犯なども視野に入ります。「Smart」は『賢く』と訳すのが一番いいのかもしれませんが、スマート・シティーやスマート・パーク(例:ドバイ)など、AI・ICT技術を駆使して効率的・効果的に進めることや、渋滞や待ち時間なく交通手段が利用できることなども対象に考えています。「Sustainable」は『持続可能』ということで、SDGsにも通じる概念ですが、エネルギーはもちろんのこと、水資源などの有効活用や施設の適切なメンテナンスなどをイメージしています。

さて、この「3S」に先ほどのスピード(Speed)の「S」を加えるべきではないかと最近考えているところです。交通網の整備により、全国的に東京など大都市圏とのアクセスが強化されたのは事実です。しかし、太平洋側では今後リニアの整備により、特に3大都市圏の時間距離は飛躍的に縮まります。

新潟に来てもらうこと、住んでもらうことなどにより交流人口が拡大するためには、改めてスピードアップを図り、新潟との時間距離を縮め、競争条件を整えることが重要です。

(よしおか みきお)

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裁判員制度10周年を迎えて

2019/02/01 :感頭言

新潟地方裁判所長        大野 勝則

昨年9月に着任いたしました。県土は広く、日本海側の海岸線の長さと、新潟駅から東京駅までの距離が同じとは聞いていましたが、管内の5つの支部と併設の簡裁(三条、新発田、長岡、高田、佐渡)、6つの簡裁(新津、村上、十日町、柏崎、南魚沼、糸魚川)を早速に回り、広さを実感しました。本庁と支部・簡裁では、裁判官を始め職員の陣容等が相当に異なりますが、裁判所の使命は、いつどこでも公正公平な司法サービスを提供することにあり、それに向かって管内の職員全体で意思疎通を図っていきたいと考えています。

さて、平成21年に始まった裁判員制度が、本年5月21日をもって10周年を迎えます。私自身、千葉や東京で事件を担当し、毎回異なる裁判員の皆様と審理や評議を共にしてきました。裁判官にとっても、法律や手続について、誰にでも分かる平易な言葉で説明できなければならず、貴重な勉強の場となっています。運用も年を重ねるごとに安定し、実際に裁判員を経験したほとんどの皆様から、良い経験であったとの評価をいただいています。しかしなお、制度への参加に消極的な意見をお持ちの方も多く、経験者から、実際の審理や証拠に分かりにくい点があったとの声をお聞きすることも少なくありません。裁判所を含めた法曹三者が、更に充実した審理等を目指すとともに、制度の意義や運用状況に関する情報を広く発信し、皆様に関心や参加意欲を持っていただくと同時に、不安を解消していくための努力が必要です。その一環として、各地の裁判所では、裁判員裁判を経験した裁判官等が、大学・高校、企業、自治体、サークルなどの団体に赴き、制度の解説、経験談、質疑応答等をする出前講義を行っています。新潟地裁でも、県内全域を対象に行っておりますので、ご活用をお願いいたします(最高裁のホームページの新潟地裁のコーナーにも案内が掲載されています。問合せ先は新潟地裁事務局総務課広報係、電話025-222-4175です。)。

裁判員の負担や安全確保の問題については、裁判員となられる方が、事件や証拠の内容に対して、あるいは外部からの接触等について不安をお持ちにならないよう、今後も努力して参ります。

(おおの かつのり)

※新潟地方裁判所の取り組み状況を36〜39頁にご紹介しております。

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イノベーション投資への期待

2019/01/04 :感頭言

一般財団法人 新潟経済社会リサーチセンター      理事長   宮沢 啓嗣

新年明けましておめでとうございます。

新しい年を迎えるにあたり、もう一度足元の新潟という地域が、どうしたら持続的に発展していくのだろうか、見つめなおしてみたい。

新潟県の地域経済の資金循環を見ると、地域外への資金の流出が流入を上回っている。つまり、地域外に所得が流出し、地域内の家計や企業での所得増加につながっていない構造と言える。こうした構造を転換していくには、地域外からの所得の獲得や生産性向上による域内の所得向上に注力する必要がある。対策としては、地域を牽引していく中核企業を育成していくこと、産官学金のそれぞれのシーズを融合し新しい産業の創造、またICTの活用等で個別企業が生産性を向上させていくこと、そしてこれらの所得を域内に循環させることが必要である。これらに対しては、既に国をはじめとして支援体制が整えられ、動き出している。

また、新潟県の中小企業を財務面で全国比較を行うと、労働生産性は平均以下、設備投資は平均水準にある。その設備投資の中身を見ると、従来型の機械設備等の設備投資は全国水準以上に行われているが、技術進歩や効率化等のイノベーションに関わる投資については、全国比大きく下回る状況にある。新潟県における特徴・課題は、まさにここにある。

一方、新潟県の中小企業の自己資本比率は、全国水準に比し群を抜いて高い状況にある。新潟県内の中小企業は、イノベーションに向けた投資余力、資金調達力はあるはずである。

目の前には、人口減少の進展、人手不足、働き方改革、生産性向上、新たなビジネスモデルへの変革など、解決、克服しなければならない諸課題が存在している。経営者の皆様が、ICTの活用等によりイノベーションに果敢にチャレンジされることを期待したい。

(みやざわ けいじ)

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イザベラ・バードに学ぶ 〜新潟をめぐる、伝える〜

2018/12/03 :感頭言

東北電力株式会社 上席執行役員 新潟支店長        髙野 広充

今から140年前の明治初期に、英国人女性旅行家イザベラ・バードが新潟県を訪れている。同時期に私の生まれ故郷秋田県も訪れており、私に縁深い湯沢(秋田)を「特にいやな感じの町」と紹介している。外国人の珍しさに集まってきた群衆にうんざりしていた様子で、辛辣な評価になったようだ。

一方、新潟の評価は正反対に「絵のように美しい町通り、最も整然として清潔であり最も居心地のよさそうな町」とべた褒めである。日本有数の歴史ある新潟湊の当時を知るきっかけとしても大変興味深い。

彼女の一連の行動は、辛辣な表現を含め正確な情報を提供するために、自ら、伝聞ではなく直接に文化を知り、共有し、伝えることの大切さを訴えかけているようにも感じる。

初めて新潟に住む私にとって新潟は魅力満載であり、これを伝える存在は大きな力になると確信している。最近、実際に彼女の足跡をたどり「新潟を再発見」すべく活動している地元の方がいることも知り、県内外への発信力として心強く感じたところである。

新潟に住んで約4か月。「新潟を知る、県内をめぐる」の一心で、今私をわくわくさせているのは、この広い新潟を結ぶ鉄道である。かつて「乗り鉄」だったため、路線数が多く県内の多くをカバーしていることに興奮し、手始めに新津の鉄道資料館を訪れてみた。県内鉄道の歴史を学ぶうち、乗りつぶしを兼ねて地域文化や独自の取り組みなどに触れてみたいと決め、実行してみたところ、例えば只見線沿線は、車窓風景もさることながら「地域住民と一体となって手を振る運動」を実践している等、行ってみなければ味わえない感動体験も得た。

新潟めぐりに欠かせない存在の鉄道に歴史やドラマがあると感じるとともに、イザベラ・バードの気分になって、直接見聞きしたことを伝える役割の大切さをかみしめている。しかも、日本海側の中心である新潟が元気になれば、隣県も日本も元気になるとの確信をもって、自身が見聞きしたことを広めていけるよう臨んでまいりたい。

なお、かつて「新潟検定」が実施されていたと伺ったが、幅広の情報を網羅できるとの期待感を持って、その復活を検討いただけないものだろうか。

(たかの ひろみつ)

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第四北越フィナンシャルグループが担う地域経済活性化への取り組み

2018/11/01 :感頭言

株式会社  第四北越フィナンシャルグループ    代表取締役社長 並木 富士雄

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

はじめに、本年は豪雨や地震などの自然災害により全国各地で甚大な被害が発生しており、被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興を心からお祈り申し上げます。

さて、本年10月1日に、第四銀行と北越銀行は経営統合を行い、両行の完全持株会社である「株式会社第四北越フィナンシャルグループ」を新たに設立致しました。

両行は140有余年という長きにわたり、お互いに切磋琢磨しながら地域そして地域の皆さまとともに成長してまいりました。しかしながら、営業地盤とする新潟県経済の今後を展望しますと、生産年齢人口の減少率や新規事業者の開業率など、いずれも他府県に比して劣勢であり、経済規模の縮小が加速度的に進行していくことが予想されています。加えて、金融緩和政策の長期化、フィンテックに代表される金融とITの融合やデジタライゼーションの進展、経済のグローバル化等、金融機関をとりまく経営環境は激変しており、日々厳しさを増しております。

このような環境認識から、「地方銀行としての役割と使命を将来にわたり永続的に果たしていくためには、両行のそれぞれの強みを生かし、一体となって地域の課題に対処していく必要がある」との共通認識に至り、両行は経営統合という道を選択いたしました。

今後の主な取り組みとして、「法人新規開業率の向上に向けた創業、第二創業に関する支援」、「少子高齢化等に対応した資産承継・相続アドバイス」等の分野において、両行が単独では到達し得ないレベルにコンサルティング機能を高めて皆様へご提供してまいります。また、「県外・海外拠点の新設・拡充」や「地域商社設立」による新潟を代表する農産品・工業製品等の域外への販路拡大やビジネスマッチング並びに観光資源の活性化、「人材紹介会社設立」による一般事業会社様への人材面でのご支援等、事業領域も拡大して、「地域経済への貢献」に全力で取り組んでまいる所存です。

第四北越フィナンシャルグループの今後の活動に是非ともご期待をいただき、従来にもましてご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

(なみき ふじお)

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「住んでよし、訪れてよしの新潟県」の実現に向けて

2018/10/01 :感頭言

新潟県知事        花角 英世

6月10日に行われた知事選挙におきまして、県民の皆様の御信託を得て、このたび新潟県知事に就任いたしました。

私は、新潟県の将来像として、多くの県民の皆様が新潟に住んでいることを誇りに思い、これからも住み続けたいと思える新潟県、そして、多くの国内外の方々が新潟に魅力を感じ、訪ねてきていただける新潟県、そうした「住んでよし、訪れてよしの新潟県」を目指してまいりたいと考えております。

そのために、「安全に安心して暮らせる新潟県」、「元気で、活力のある新潟県」の実現を目指してまいります。

まずは、災害に強い県土づくり、治安の確保など、安心して暮らせる地域社会づくりに全力で取り組み、ハード面の整備とソフト面の対策を一体的に推進することにより、強くしなやかな社会の実現を目指します。さらには、子供を安心して生み育てられる環境、そしてお年寄りの方々が生きがいを持ち、生き生きと暮らせる環境、もしもの時に備えた医療・福祉の充実に全力を注いでまいります。

その上で、新潟でチャレンジするあらゆる方々に対し、きめ細かにサポートすることを通して、活力ある新潟県を目指してまいります。また、新潟の宝、優れた新潟の魅力を新潟ブランドとして磨き上げ、私自らがセールスの先頭に立って国内外に発信し、新潟に人を呼び込むなど、交流人口の拡大に全力を尽くし、地域経済の活性化に繋げてまいります。

本県は、喫緊の課題である人口減少問題への対応をはじめ、多くの深刻な課題に直面していますが、県政の様々な課題一つ一つに真摯に向き合い、「県民最優先」の県政の実現に向け、県民の方々一人一人の声に丁寧に耳を傾け、対話を重ね、知恵を出し合い、それらの力を結集し施策を着実に実行してまいります。

県民の皆様には、ご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

(はなずみ ひでよ)

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