3月2018

2018リサーチセンター人事・労務セミナー「「話す、聞く、おしゃべりの底力は会社の底力」

2018/03/14 :過去の講演会

開催日

平成30年3月14日(水)

講 師

フリーキャスター

堀尾 正明(ほりお・まさあき) 氏

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今すぐできる選りすぐりのアイデア 第24回

2018/03/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

彼の美点100個

少し前の話になりますが、ある全国紙の新聞に「彼の美点は100個以上」というタイトルの投書が掲載されていました。

その投稿者は女性です。彼女の彼氏は「自分に自信がない」のだそうです。

彼女は「自分の良いところを100個みつけると自信がついて明るくなれる」と本に書いてあったことを思い出して、彼の良いところを2カ月かけて探し続けました。そしてなんと彼女は彼の良いところを113個も書き出しました。

それから、彼女は毎月1通のハガキに彼の良いところを10個程度書いて送っているのだそうです。とても素敵な彼女だと思いませんか?きっと彼は自分では認識していなかった自分の魅力に気づき、大いに自信がついたことと思います。

そして、彼女はその作業を通して意外なことに気がついたとも書いていました。それは100個をみつけた自分にも自信がついたということ。つまり人の良いところを探していたら、自分にも自信がついたというわけです。

潜在意識は人称の区別ができない、と心理学の先生に教えてもらったことがあります。つまり「(彼は)やさしい」「(彼は)面白い」「(彼は)思いやりがある」「(彼は)視点がユニークだ」…などと書いていた彼女の心は(彼は)という三人称と(自分は)という一人称の区別ができていないのかもしれません。

もし、彼女が「(彼は)誠実な人だ」と書いたり口にした場合には、彼女の潜在意識は(彼は)の部分を認識せずに、「誠実な人だ」というところのみ認識します。つまり、心理学的には自分で自分に向かって「(私は)誠実な人だ」と伝えているのと同じ影響が及ぶということです。

逆もまた真なり。

他人の悪口を書く、口にするということは自分の悪口をいっているのと同じ。

「(あの人は)不親切だ」「(あの人は)つまらない人だ」「(あの人は)仕事ができない」

「(あの人は)頭が悪い」等というのは実は自分に…と考えただけでも恐ろしいですネ。山びこと同じです。ヤッホーと叫べば、ヤッホーと自分に返ってくるのです。

常に人の良いところをみつけてほめる習慣のある人は自然とその人自身も素敵な人になっていくはずです。

(ちなみにうっかり悪口をいってしまったら、その3倍ほめると良いそうです。)

私の美点

実は私も家内に私の長所や良いところを書き出してもらったことがあります。写真は私が長期入院中に病院で使っていたノートです。私はこのノートに今までの人生の出来事、上手く行ったこと、失敗したこと、楽しかったこと、悔しかったこと、自分のやりたいこと、そして自分の長所や短所を書き綴りました。さらに家内にも頼んで私の良いところを書き出してもらいました。

病院のベッドの上で家内に書いてもらった私の良いところを読みながら、私は自分では認識していなかったいくつかの自分の長所に気がつくことができました。

話は変わりますが、あなたは周りの人から

「あなたって○○な人だよね」

といわれて、

「この人は私のことを分かってないな。私は○○な人ではないよ」

と感じたことがありませんか。

でも、もしかしたら「分かっていない」のは相手ではなく、あなたなのかもしれません。なぜなら人は一生の間で自分の姿、身振り、表情、印象、声、言葉、エネルギーをリアルタイムで一度も観察することができないからです。自分はこういう人間だと思っているのはあくまで主観です。だって、一生で一度もリアルタイムで自分を観察できないのに、自分を客観視できるはずがないのです。

私は講演活動を始めた当初、自分の講演風景を撮影したことがあります。講演後にそのビデオを再生して愕然としました。そこには私がイメージしていた私の姿はありませんでした。自分では快活に元気にハキハキと話しているというイメージがあったのですが、実際にそこに映っていたのは陰気なエネルギーの低い男性でした。

また、私がスキーにはまっていた時、自分では力強く、格好良くパラレルターンができていると思っていました。しかし、撮影してもらったビデオを見返してやはり愕然としました。

「か、か、格好悪い…」

それ以降、私は

「あなたって○○な人だよね」

と3回言われたら、周りの人には私は「○○な人」にみえている、思われている、感じられている、客観的なイメージとしてそう捉えられている、と判断しています。

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リピーターの重要性

2018/03/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 代表取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─OODAループを試してみよう─

1.「松之山温泉ふぇすてぃBAR」最終回?

2014年冬から4年続けて十日町市の松之山温泉で実施してきた「松之山温泉ふぇすてぃBAR(バル)」も今年区切りの回を迎えた。このイベントは、地域の方々がイベントの少ない冬に町を盛り上げようと、神奈川県にある文教大学井門ゼミナールと連携して企画・実施してきたイベントである。全国各地でも展開されている、店舗一軒につき一品一杯が提供され、ハシゴ酒をしながら飲み食べ歩く「バル街」を参考に、温泉街の旅館と飲食店が参加して、毎年2月に二夜連続で飲み歩くイベントだ。来店客の多くは地元の関係者(スキー学校、市役所、学校の先生、農家の方々等)だったが、近年はどこで噂を聞いたのか、当日温泉街にお泊まりの宿泊客の皆様も参加するようになってきた。学生も、かまくらバーや古民家で酒肴をふるまい、今冬は100名のお客様がチケットを買い求め、ハシゴ酒を楽しんだ。

「来年もまたやってね」。毎年お客様からそういわれるようなイベントになぜ区切りをつけるのか。筆者が同校を来年度で退任しゼミナールがなくなるという事情もあるが、最大の理由は、地元の方々の負担と思いに比べて「リピーター」が生まれなくなってきたためだ。この点は、イベントを持ち掛けた筆者にしても、やや責任を感じていた。

「リピーター」といっても、ハシゴ酒を楽しみにこられる地元のお客様ではない。毎年、イベントの主役として活躍する大学生の温泉地への「リピーター」がいなくなってきたのだ。初年度に実施した際に参加した学生は、社会人になっても何人もが4年連続して来湯してくれている。今年も、次回はカレシを連れてくると温泉街の皆様にも約束してくれた。しかし、2・3年目の学生はその後一人も松之山温泉を訪れていない。「訪れる理由がない」から再訪しないのだろう。

再訪する1期生にあったのが「達成感」だ。リーダーがうまくまとめることにより、仲間のなかでつながりが強まり、地域の方々とも仲良くなる。その結果、生まれる達成感と「また会いたい」という動機が再訪を促す。2・3期生は続けてリーダーが現地でインフルエンザに罹るという不幸もあったせいか、まとまらず、うまくリピーターにつながらなかった。

スキーにしても、イベントにしても、旅全般にしても、「旅の達成感」があるとリピーターに結びつく。それは、偶然の出来事を含めて「人とのつながり」が生まれることが重要だと感じている。

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第12回 上海/ホーチミン

2018/03/01 :海外現地レポート

ホーチミン  第四銀行コンサルティング推進部

ベトナムの教育事情

日本で3月といえば卒業シーズン。慣れ親しんだ環境から新しいステージへと旅立つ方も多い季節です。一方、こちらベトナムでは欧米諸国と同じく9月が学期スタートです。卒業式は5月という学校も多いので少し雰囲気も異なるかもしれません。

ところで、ベトナムが教育に力を入れている国のひとつであるということをご存知でしょうか。2015年に行なわれたOECDの学習到達度調査(PISA)で、ベトナムは科学リテラシーの部門で参加国70カ国中8位という好成績を収めました。

また、GDPに占める教育費の割合が他のアジア諸国に比べ高水準であり、欧米諸国に引けをとらないことからもベトナムがいかに教育に力を入れているかを窺い知ることができます(表1)。

ベトナムの教育制度は5.4.3.4年の16年制であり、小学校5年間・中学校4年間が義務教育です。その後の高等学校3年間、大学4年間がいわゆる高等教育にあたります。しかし、全ての子供がこういった教育を受けられるとはかぎりません。ハノイやホーチミンを除く地方の実態としては、生徒数に対して教室や教員の不足、生活の困窮を理由に義務教育は小学校5年間のみ、授業は午前中若しくは午後のみといった状況もみられます。発展著しい都市部と地方部の格差は所得のみならず、教育の面でも広がっています。

一方、都市部では教育への意識が高まっています。『良い学校を卒業して良い企業に就職できれば豊かで幸福な人生が送れる。我が子には良い教育をうけさせたい』子供を想う親の気持ちは万国共通です。

ベトナムでは学校教育以外の教育として一般的なものは補習です。小学校や中学校の教員が授業料を取り、放課後に学校の施設を使い、補習を行ないます。集団での補習は1時間あたり4万~6万ドン(約200円〜300円程度)、個別指導は10万〜15万ドン(約500円〜750円)程度と決して高いものではありませんが、給与水準の低い教員には大事な収入源ともなっています。

しかし、都市部に住む高所得者層の増加や教育熱の高まりによりこうした状況にも変化が起きています。ベトナムに住む日本人の子供の勉強が良くできるとの評判もあり、子供を学習塾に通わせる親が増えてきているのです。ホーチミン市に進出している日系の学習塾では公文や栄光ゼミナールが有名です。公文は2007年の教室開設からホーチミン市内に16校を構えるまでに成長してきており、今後もこの流れは継続していきそうです。

語学学校も学習塾同様人気を博しています。ベトナム国内での高所得者といえば外資系企業の従業員です。その為、入社に必須である外国語スキルを身につけるために、幼児から大学生や社会人まで多くのベトナム人が、語学学校に通っています。

スイスの民間企業EFの調査では、ベトナム人の英語力は日本を抜き、調査国80カ国中34位という結果もでております(日本39位)。ある語学学校の授業料は、年齢や受講するコースによって違いはありますが、おおよそ135USドル/月。ホーチミン市の2017年の最低賃金160USドル/月と比べても大変高額であることがわかります。

毎年6%超の高成長が続くベトナムでは、今後はこうした高度な教育を受けた人材がベトナム経済の発展に大きく関わってくるでしょう。

(ホーチミン派遣 今井 雅也)

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マルナオ株式会社

2018/03/01 :探訪

伝統技術を活かした高級箸づくりで世界に臨む   マルナオ株式会社

伝統の技を活かした高級箸を主力商品とし、その品質と機能性の高さから国内外から注目を集めるマルナオ株式会社。高級箸づくりの経緯や現在の状況について、福田社長からお話をうかがいました。

代 表 者 福田 隆宏

所 在 地 三条市

創  業 1939年

社 員 数 22名

資 本 金 1,000万円

事業内容 木工品の製造、販売、

箸製造、利器工匠具製造

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平成30年度税制改正のポイント

2018/03/01 :経営情報コーナー

平成29年12月22日に「平成30年度税制改正大綱」が閣議決定されました。

働き方の多様化を踏まえ、特定の働き方だけでなく、様々な形で働く人を広く応援し、「働き方改革」を後押しする観点から、個人所得課税の見直しが行なわれます。

デフレ脱却と経済再生に向け、賃上げ・生産性向上のための税制上の措置および地域の中小企業の設備投資を促進するための税制上の措置が講じられます。

さらに、中小企業の代替わりを促進する事業承継税制の拡充、観光促進のための税として国際観光旅客税(仮称)の創設、地方創生の推進に向けて地方拠点強化税制の見直し等が行なわれます。

今回は主要な改正点をご紹介していきます。本稿執筆時点では国会審議を経て可決したものではなく、記載内容が変更となる場合がありますのでご留意くだささい。

なお、元号について、本稿では変更を考慮せず、平成で表記を統一しましたのでご了承ください。

Ⅰ.個人所得課税

1. 給与所得控除・公的年金等控除・基礎控除の見直し

(1)給与所得控除の上限額引き下げ(図表1)

給与所得控除の上限となる給与収入金額が1,000万円から850万円に引き下げられ、給与所得控除の上限額も220万円から195万円に引き下げられます。

ただし、子育て世帯や介護世帯には負担増が生じないように配慮がなされます。

(2)公的年金等控除の上限額設定(図表2)

公的年金等控除は給与所得控除と異なり、収入が増加しても控除額に上限がなく、高所得の年金受給者にとって手厚い仕組みとなっています。

今回の改正では、世代内・世代間の公平性を確保する観点から新たに上限額が設けられます。

公的年金等収入が1,000万円超の場合に195.5万円の上限額が設けられます。

また、公的年金等収入以外の所得金額が1,000万円超2,000万円以下の場合には控除額が一律10万円引き下げられ、2,000万円超の場合には控除額が一律20万円引き下げられます。

(3)基礎控除の見直し(図表3)

合計所得金額が2,400万円以下の場合、控除額が一律10万円引き上げられます。

ただし、合計所得金額2,400万円超で控除額が逓減を開始し、2,500万円超で基礎控除の適用はなくなります。

(注) 上記(1)~(3)は平成32年分以後の所得税、平成33年度分以後の個人住民税から適用されます。

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スポーツツーリズムによる地域活性化

2018/03/01 :自主調査(調査報告)

─スポーツツーリズムの先進事例と取り組みにおけるポイント─

はじめに

近年、少子高齢化・人口減少が進むなか、国内外からの旅行消費の増加や交流人口の拡大を推進する観光振興には、地域社会の活力を高める役割が期待されている。

そうしたなか政府は、地域のさらなる活性化に向け、観光とスポーツを融合させ、地域観光の振興を目指す取り組みであるスポーツツーリズムを推進している。

本稿では、スポーツツーリズムの現状について整理するとともに、県内外の取り組み事例を調査し、地域活性化に向けたポイントをまとめた。

1.スポーツツーリズムとは

スポーツツーリズムとは、スポーツを『観る』『する』ための旅行や周辺地域の観光のほか、地域でスポーツを『支える』人々との交流などを含んだスポーツに関連する様々な旅行スタイルのことである。

日本には、プロ野球やJリーグをはじめとしたハイレベルな競技を観戦する『観る』スポーツがある。また、地域の自然環境を活用したサイクリング、トレッキング、スキーなどを体験する『する』スポーツも存在する。さらに、スポーツ合宿の誘致や大会の運営、地域密着型のチームの支援などを行なう『支える』スポーツがある(図表1)。

こうしたスポーツツーリズムの推進により、地域観光の振興を図ることで、旅行消費の増加や交流人口の拡大が見込めるほか、地域のスポーツ振興などの効果が期待できる。

2. スポーツツーリズムの推進に向けた取り組み

(1)政府等の取り組み

政府は観光庁の設置後、観光立国の実現に向けた取り組みのなかでスポーツ観光の推進を掲げた。2011年には、スポーツツーリズムの推進に向け、スポーツを活用した観光まちづくりやスポーツツーリズムに関連した人材の活用などを盛り込んだ「スポーツツーリズム推進基本方針」を取りまとめた。その後、同方針に基づいて発足した「一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構」では、スポーツイベントの開催支援や先進事例を紹介するシンポジウムの開催などを通して、スポーツツーリズムの全国的な普及拡大を図っている。

観光庁が公表している「旅行・観光動向調査」によると、16年のスポーツツーリズムにおける関連消費額は2,543億円となっている(図表2)。なお17年に文部科学省が策定した「第2期スポーツ基本計画」では、スポーツツーリズムの関連消費額を21年度までに3,800億円に拡大させることを目標に掲げている。

(2)スポーツコミッションの設立

近年、スポーツツーリズムの活性化とスポーツによる地域活性化の推進主体であるスポーツコミッションが全国各地で設立されている。スポーツコミッションは、自治体、企業、スポーツ団体などの地域内外の関係機関と連携し、スポーツイベントの開催やスポーツ合宿の誘致などを行なうことで、地域を活性化させる役割を担っている。

スポーツ庁が公表している「全国の地域スポーツコミッション所在状況」によると、17年9月現在で、全国に83のスポーツコミッションが設立されている。第2期スポーツ基本計画では、スポーツコミッションの設立を促進し、21年度末までに170に拡大させることが目指されている。

なお新潟県内には、「一般財団法人佐渡市スポーツ協会」「十日町市スポーツコミッション」「新潟市文化・スポーツコミッション」の3団体が設立されており、都道府県別にみたスポーツコミッションの組織数は、全国で8番目に位置している(図表3)。

3.スポーツツーリズムの類型

スポーツツーリズムを取組内容により整理すると、地域のトップアスリートやチームを市民、企業、行政で支えることで交流人口の拡大を目指す「①ホームタウン型」、様々なスポーツイベントの開催を通して選手や観戦者を集める「②イベント開催型」、スポーツキャンプ・合宿の場を提供することで宿泊などの経済効果の拡大を図る「③キャンプ・合宿型」、地域の自然環境や気候条件を生かしてアウトドアスポーツの活動の場を提供することで誘客を促進する「④リゾート型」の4つに分類できる。

なお新潟県内をみると、「①ホームタウン型」では、長岡市に拠点を置くプロバスケットボールチームである「新潟アルビレックスBB」と市民、企業、行政が連携する「バスケのまちづくり」がある(図表4)。「②イベント開催型」では、一般財団法人佐渡市スポーツ協会を事務局とした「スポニチ佐渡ロングライド210」などのスポーツイベント事業の取り組みがみられる。「③キャンプ・合宿型」では、十日町市スポーツコミッションによるサッカークロアチア代表(U17)のスポーツ合宿の誘致などが実施されている。「④リゾート型」では、湯沢町などで自然環境を生かしたスキーやスノーボードを目的とする観光客の誘客が行なわれている。

4.事例紹介

スポーツツーリズムの4類型のうち、「④リゾート型」は、これまで全国各地で進められてきた観光誘客と重なるところが大きいため、本章では、近年注目されている取り組みである「①ホームタウン型」「②イベント開催型」「③キャンプ・合宿型」について、県内外の先進的な事例を紹介する。

【①ホームタウン型】新潟県柏崎市
地域の水球チームを核とした「水球のまち」の推進

(1)水球の第一人者による社会人チームの設立

柏崎市には、1964年の県立柏崎高校の男子チームによるインターハイ優勝など、50年以上にわたる水球の歴史がある。2004年には「柏崎アクアクラブ」が設立され、小学校から高校まで選手を一貫して育成する体制が整備されてきた。こうしたなか、09年の新潟国体の地元開催や10年の「ブルボンウォーターポロクラブ柏崎(以下、ブルボンKZ)」の設立をきっかけに、「水球のまち」の推進に向けた取り組みが始まった。

ブルボンKZは、当時新潟産業大学の教員兼水球部監督で水球男子の日本代表主将だった青栁勧氏が設立した日本初の本格的な水球の社会人クラブチームである。

ブルボンKZの設立以前は、社会人以降の支援体制が乏しく、水球競技を続けていくことが難しい状況にあった。青栁氏はこうした課題を解決するため、株式会社ブルボンをはじめとした地元企業などにスポンサー協力を依頼し、活動資金の支援を得たほか、地元企業に在籍しながら競技を続けられる環境を整備したことで、全国からトップレベルの選手を集めることができた。これによりブルボンKZは、12年に日本選手権で優勝したほか、16年のリオデジャネイロオリンピックでは4人の日本代表選手を輩出している。

(2 )小学校から社会人までの一貫した指導体制の整備

青栁氏は、高いレベルの選手を輩出し続けるためには、地域の競技団体を集約し、効率的な指導体制を構築することが必要だと考えていた。そこで15年に、新潟産業大学の選手が加わっていたブルボンKZとジュニア選手を育成していた柏崎アクアクラブを統合し、小学校から社会人までの一貫した指導体制を整えた。これによりブルボンKZの選手は、日本代表経験者による指導が受けられるほか、競技レベルに応じた練習が可能となり、17年には「全国JOCジュニアオリンピック夏季水泳競技大会」で、中学生チームが3位となるなど好成績を残している。

(3 )全国大会の開催と海外チームの水球合宿の誘致

柏崎市は、「水球のまち」の推進に向け、15年から水球の全国大会である「全日本ジュニア(U17)水球競技選手権大会〜かしわざき潮風カップ〜」を開催している。17年には開会式を含む大会5日間における来場者数が延べ8,201人となるなど、県内外から多くの観戦者を集めた。なお同大会の期間中には、トーナメントに敗退したチームやブルボンKZが試合形式で対戦する練習会を独自に開催しており、敗退したチームも滞在して練習ができるように工夫している。

また柏崎市は、欧州のプロリーグで活躍した青栁氏の人脈を生かして海外の水球チームへの合宿誘致を展開している。海外チームの合宿誘致の推進に向け、通訳の用意、Wi-Fiの貸し出し、市内のホテル・旅館の受け入れ環境の整備、市民交流会の開催などを行なっており、16年にはインドネシアのジャカルタ州代表やイタリアのクラブチームの水球合宿を誘致した。これらの取り組みにより、柏崎市におけるスポーツ合宿の年間延べ宿泊数は、12年度の9,754泊から16年度には12,262泊に増加している。さらに、17年にはシンガポール、韓国、中国の水球チームの合宿を受け入れており、地域の観光消費の拡大や国際交流の促進を図っている。

(4 )水球を核とした地域活性化の取り組み

柏崎市は、17年に「水球のまち推進室」を設置し、水球を核とした地域活性化の取り組みを強化している。

ブルボンKZの練習試合の見学会である「KZリーグ」を開催し、プレーの解説やルール説明などを行なっているほか、柏崎市で行なわれる水球の大会や合宿をはじめ、ブルボンKZの情報などをFacebookを通じて発信することで、柏崎市民の水球競技に対する理解・浸透を図っている。また20年の東京オリンピックなどの国際大会に向けて、強豪国のセルビア共和国やモンテネグロに対する水球合宿の誘致活動を行なっており、さらなる国際交流の促進を目指している。

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グラフで見る県内経済2018年3月(一月の新潟県経済)

2018/03/01 :グラフで見る県内経済

概況:持ち直しの動きが広がる県内経済。個人消費は持ち直しが続く

生産活動:回復している

11月の鉱工業生産指数(季節調整値)は、前月比0.2%低下して101.6となった。出荷指数は前月から横ばいの102.0となった。在庫指数は同1.8%低下して122.8となった。

はん用・生産用・業務用機械や輸送機械は、海外からの受注が増加していることなどから高水準で推移している。

食料品は米菓や包装米飯などの増産から好調に推移している。

金属製品は暖房機器の増産などで堅調に推移している。

電子部品・デバイスは、車載向けなどで需要が増えており持ち直している。

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