5月2018

開港150周年を機に、スポーツの意味を改めて考える

2018/05/01 :青空 青島 青い論

青島 健太(あおしま けんた)スポーツライター&キャスター1958年生、新潟市出身。1985年ヤクルトスワローズに入団、5年間プロ野球選手として活躍。現在、スポーツライター及びテレビキャスターとして活躍中。

2019年に新潟港が開港150周年を迎えるにあたって、さまざまな記念事業がもうすでにスタートしていることは、周知の通りだ。この夏にも国土交通省との連携で「海フェスタにいがた」が開催(7月14日~29日)され、新潟市、佐渡市、聖籠町を中心に海にまつわるイベントが展開される。その他にも150周年事業の一環として新潟港(西港、東港)周辺のみならず、新潟市および県内各所で開港を祝う式典やフェスティバルが次々と予定されている。こうした活動が県民の新潟の海への理解を深め、新潟港の重要性を改めて知る機会になることには大いに意義がある。また各種のイベントを通じて、国内・海外さまざまな観光客が新潟を訪れることは、インバウンドの経済効果に直結する好機ともなるだろう。行政と民間が連携して進められるこの周年事業が、新潟にとって大きなチャンスになることを期待している。

「港」といえば、スポーツにとっても実は重要な意味がある。もちろん港湾を舞台に競われるヨットやトライアスロンのような競技もあるが、そもそも「SPORTS」の語源は、「PORT」つまり「港」に由来しているという説がある。英語の「DISPORT」は「遊ぶ、戯れる」の意を持ち、これが私たちの楽しみである「SPORTS」に転じたといわれているが、注目すべきは「DISPORT」の成り立ちである。「DIS」と「PORT」は、「離れる」と「港」という意味になり、「港を離れて自由に航行する」ことを「遊ぶ、戯れる」と定義したわけである。

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今すぐできる選りすぐりのアイデア 第26回

2018/05/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

情報を手に入れる方法

私は家内によく次のようにいわれます。

「あなたは本当に人の話を面白そうに聞くわね」

私は、講演会では「話す人」ですが、懇親会やコンサルティングの場では8割方は「聞く人」になります。当たり前ですが情報は自分が「話す」のではなく、相手の話を「聞く」から手に入ります。

私は話を聞く練習のために普段でも地元のスーパーで、知り合いに会ったり、近所の方に会って立ち話になるとその人の話を傾聴することを心がけています。そのときに家内が一緒にいることがありますが、次の予定が入っていて時間が無いときなどは、しばらくすると家内が時計を気にしだします。

しかし、私はうんうんと頷きながら、「へ~!」「なるほど」「それはスゴイですね!」「初めて聞きました」「たいへんでしたね」等といいながらずっと相手の話を聞いています。

その後で、家内がいうのです。

「あなたは本当に人の話を面白そうに聞くわね。

だから相手の人は話しやすいんでしょうね」

ランチェスター経営戦略の第一人者である竹田陽一先生は、仕事でのお客様とのコミュニケーションをスムーズにする秘訣を次のように話しています。

「人間関係を良くする近道は、その人の苦労話を聞くことにある。『どういうきっかけで、この事業を始められたのですか』と聞くと、起業したときの苦労話をしてくれる」

そのため、私は講演後の懇親会の席では隣に座った方に

「どういうきっかけで、このお仕事を始められたのですか?」

とよく訊きます。たいていの方が創業の経緯を話してくださいますので、傾聴します。

話を聞きながら、さらに途中で

「これまでにいろいろな困難な場面にも直面したと思いますが、どんなご苦労をされましたか?」

と訊くと、やはりお話をしてくださいますので聞き役に徹します。

そして、必ず次の質問をします。

「後学のために教えて頂きたいのですが、あなたの業界で成果を出す人と、そうではない人の差はどこにあるのでしょうか?」

これもたいていの方が答えてくれます。そして、成果を出す人にはどんな特徴があるのかが分かってきます。

このような場で得た情報は私にとってはとても貴重なものです。どのような考えと戦略のもとに事業を興したのか、仕事ではどんな障害があるのか、それをどう乗りこえるのか、成果を出す人はどんなことをやっているのか、これらのことをわずか数十分の間で教えてもらうことができるのです。これらの情報は自分が「話す」のではなく、相手の話を「聞く」から手に入ります。

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地域観光政策の転換を

2018/05/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 代表取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─客数よりも所得を伸ばす─

1.客数を追わないビジネス

2018年6月、住宅宿泊事業法が施行され、民泊が正式に登録宿泊施設としてスタートする。その一方で、ヤミ民泊も消えないことから、既存の宿泊業界は民泊に対する疑念の声を緩めない。民泊の流通チャネルとして、ホストとゲストをつなげる役割を果たすAirbnbはホテル業向けのOTA(オンライン旅行会社)に比べ、3%という低い手数料率でホテル予約ビジネスへの参入を開始した。ライドシェアビジネスのUberもタクシー業界からの批判を受けつつも、じわり世界じゅうで市場を広げつつある。

こうした現象は「シェアエコノミーの台頭」とひと言で片付けられているが、それだけではなく、「できるだけ多くの『客数』を必要とするこれまでのビジネス」と「必ずしも『客数』は最優先ではないこれからのビジネス」の両方が登場し、混沌とし始めたと考えることもできる。

ホテル・旅館、OTA、タクシー等は「客数を必要とするビジネス」で、民泊、Airbnb、Uberは「客数は最優先ではないビジネス」だ。

時代が、「総人口も生産人口も増えた時代」から、「総人口も生産人口も減少する時代」へと大転換をしつつあることが要因だ。

国連の統計だと、経済成長した先進国の人口は頭を打つが、インド・アフリカといった国々の人口が爆発的に増えるので、21世紀の人口は増える(観光客も増え続ける)というシナリオになっているが、今のシナリオなら、2040年頃には日本の観光地はインドやアフリカ人で溢れていることになる。ただ、その前に小さな島国の日本はパンクしているはずだ。今後も観光客が増え続けることができるのは、人口が増える国々の地続きの「隣接国」だ。欧州でも観光客の過半数は、隣国からの日帰り客だ。

日本における観光政策としては、物理的限界のある島国で客数を増やすことを考えるよりも、観光により国民所得を上げるという方向を目指すべきだと思う。ちなみに、シェアビジネスは皆「副業」だ。効率的に所得を上げようという人々が関わっている。

しかし、まだ観光客数が増え続けることを前提とした右肩上がりの20世紀型の観光計画を目にすることが多い。総人口が減少する時代に観光客数を増やそうとする場合、他の地域の減少分を奪ってくるしかない。国民所得が増加しない経済構造の時代には、所得向上につながる「新しい旅のスタイルを創造する」以外に地域が豊かになる方法はないと思うのだが、そうした計画は少ない。

この20年間で国内旅行消費は30%も減少したが、旅館業の客室数も30%減った。そのため、残った旅館の方々は「(自分の旅館は)それほど減っていない」とおっしゃるが、それは、消えた旅館の需要を奪ってきたに過ぎないのだ。

今後、イノベーションなき右肩上がりの地域観光計画は、減りゆく観光客の奪い合いに発展し、日本の観光総需要の減退につながり、地方創生の理念とは真逆に進むおそれが高い。奪ったほうは右肩上がりになったと錯覚し続けるが、奪われた地域からは需要が消滅する。

現時点では訪日外国人が増加しているので、何とか助かっている。しかし、日本には地続きの隣接国はなく、受け入れるにも物理的な限界がある。今後、「観光客は減っていく」ことを前提に計画を作るべきだと思う。

しかし、悲観することはない。「客数」を追わなくてもよいビジネスを創造すればよいのだ。

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第14回 上海/バンコク

2018/05/01 :海外現地レポート

バンコク   第四銀行コンサルティング推進部

コンビニ激戦地・タイ

タイにきて多くの方が驚かれるのが、コンビニエンスストアの多さです。その数はタイ全土で15,000店舗以上あるといわれており、バンコクなどの都市部だけでなく、郊外や地方の都市にも多く出店しています。24時間営業スタイルのコンビニエンスストアは日本が発祥ですが、タイも日本同様24時間営業しており、携帯電話などの料金の支払いや小包の発送サービスなど、食料品や日用品の購入だけでなく、さまざまなサービスが受けられるようになっています。

そのようなタイのコンビニ業界でトップに君臨するのが「セブンイレブン」です。タイのセブンイレブンは正式には「CPセブンイレブン」といい、タイ財閥最大手のCPグループによって運営されています。「CPセブンイレブン」は1989年にバンコクに1号店をオープンし、昨年2017年には店舗数が10,000店を超えました。現在の店舗数は10,268店となっており、今後も新規出店を維持し、2021年には13,000店の達成を目標にしています。世界に展開しているセブンイレブンですが、タイの店舗数は日本に次いで第2位となっており、10,000店の大台を超えたのは現在、日本とタイだけになっております。

2位につけるのが、イギリス系のディスカウントストア・テスコロータスが展開する「テスコロータス・エクスプレス」です。ただ、その店舗数は約1,500店となっており、セブンイレブンの店舗数が群を抜いて多いのがわかります。ただ、「テスコロータス・エクスプレス」も、今後年間100店のペースで出店を維持し、生鮮食料品などを拡充し「CPセブンイレブン」を猛追する構えです。

そして、3位につけるのがタイの財閥グループセントラルグループと提携した「ファミリーマート」になり、現在の店舗数は1,134店となっています。「ファミリーマート」では、日本同様店内でコーヒーを挽く「ファミカフェ」や、スイーツなども取り揃え、2021年までに3,000店を目標としています。

4、5位には地元ローカルのコンビニエンスストアの「ミニビッグC」と「Jiffy」が続きます。「ミニビッグC」はタイ大手財閥のTCCグループが展開し、「Jiffy」も国営石油会社PTTが母体となっており、どちらも新規出店を加速させ、まずは業界2位の座を狙っています。

6位は日本の大手コンビニ・ローソンが運営する「ローソン108」です。ローソンもタイ大手財閥のサハグループと提携し、もともとサハグループが展開していた「108」を引き継ぐ形で出店を進めてきました。しかし、日本の大手コンビニのなかでは最後発だったこともあり、現在の店舗数は91店と苦戦が続いております。ただ、こちらもいれたてコーヒーを提供する「ローソンカフェ」を店内に設置し、サバの照り焼きなど本格的な日本の味を提供することで他社との差別化を図り、2020年までに200店の達成を目指しています。

もともと親日国として知られ、日本食のレストランや居酒屋も多く日本食の激戦区ともなっているタイですが、コンビニ業界においても日本企業と地元の財閥企業を巻き込んだ壮絶な争いが今後も展開されそうです。

(バンコク派遣 日下部 尚之)

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久保誠電気興業株式会社

2018/05/01 :探訪

お客さまが困っていることに対応して発展を続ける     久保誠電気興業株式会社

お客様の要望から全くの異業種である制御盤と配電盤の製造分野に参入し、今では主力事業にまで成長させた久保誠電気興業株式会社。お客様が困っていることを解決し続け、業績を大きく伸ばしている同社の成長の秘訣について、久保社長からお話をうかがいました。

代 表 者 久保 純誠

所 在 地 長岡市

創  業 1946年

社 員 数 135名

資 本 金 4,900万円

事業内容 制御盤・配電盤製造、一般電気工事

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新潟県の景気の現状と先行き見通し

2018/05/01 :自主調査(調査報告)

─横ばいで推移している県内経済─

1.景気の現状と先行き

現 状

◎県内経済は横ばいで推移している

県内主要経済指標等から景気の現状を概観すると、雇用状況は改善が続いており、設備投資は持ち直している。また、個人消費は持ち直しの動きが鈍化しており、生産活動は横ばい圏内で推移している。一方、住宅投資や公共投資は減少している。総じてみると県内経済は横ばいで推移している。

新潟県が公表している景気動向指数(※)(一致指数)をみても、足元で下がっているものの、2017年後半より横ばい圏内で推移していることが確認できる(図表1)。

先行き

◎横ばい圏内の動きが続く

生産活動は世界経済の回復により海外需要が見込まれるものの、人手不足などの供給制約の声も聞かれることから横ばい圏内で推移していくとみられる。雇用は高水準が続くと見込まれる一方、住宅投資や公共投資は減少が続くとみられる。総じてみると、県内経済は横ばい圏内の動きが続く見込みである。

ただし、世界経済に保護主義的な動きが広がっていることや、円高、資源高などの懸念もあることから、その動向を注視する必要がある。

2.生産活動の現状と先行き

現 状

◎横ばい圏内で推移している

新潟県の鉱工業生産指数(季節調整値)は、17年10−12月期に前期比0.1%減少の102.2となり、横ばい圏内で推移している(図表2)。

生産指数を業種別にみると、東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備や首都圏の再開発などから、金属製品は作業工具や鉄骨などが増産となり好調に推移している(図表3)。食料品は米菓や包装米飯などを中心に堅調に推移している。はん用・生産用・業務用機械は大口受注の落ち込みなどがみられ減少している。

先行き

◎横ばい圏内で推移していく

生産活動の先行きを業種別にみると、食料品は節約志向が続くなか、多様化する顧客のニーズに対応した新商品の開発・販売などから堅調に推移するとみられる。はん用・生産用・業務用機械や輸送用機械は人手不足や部材の調達不足などの供給制約の声が聞かれるものの、海外需要に支えられ底堅く推移すると思われる。一方、電子部品・デバイスは新型スマホ向けの生産が落ち着いたことなどから減少する見込みである。

総じてみると、生産水準は横ばい圏内で推移していくものと思われる。

3.設備投資の現状と先行き

現 状

◎持ち直している

当センターが2017年下期に実施した「企業動向調査」によると、17年度の設備投資額(含む見込み)は前年度実績比0.7%増加する見込みとなっており、17年上期調査の同3.5%減よりも上方修正されている(図表4)。

規模別にみると、大企業が前年度比13.7%減、中堅企業が同0.9%減となった一方、中小企業が同20.7%増となり、中小企業を中心に増加している。

また、17年度における設備投資の目的をみると、製造業では「既存機械・設備の入れ替え」の回答割合が最も高く、以下「生産能力増大のための機械・設備導入」「省力化・合理化」などの順となっている(図表5)。

また、非製造業では「既存機械・設備の入れ替え」の回答割合が最も高く、以下「店舗・工場等の新設、増改築」「情報化(IT)投資」などの順となっている。

先行き

◎持ち直しが続く

製造業では従業員の作業負担を軽くするための設備導入がみられるほか、非製造業ではセルフレジの導入など、人手不足やIoTに対応するための設備投資の動きも広がっている。

また、働き方改革推進の取り組みとして、事業所内保育所の設置などの福利厚生面の設備投資もみられることなどから、設備投資の持ち直しの動きが続くものと思われる。

4.雇用の現状と先行き

現 状

◎改善が続いている

17年10-12月期の有効求人倍率(パートを含む全数、季節調整値)は1.57倍となり、10四半期連続で前期を上回った(図表6)。その後の動きをみると、1月は1.66倍、2月は1.68倍となり、改善が続いている。

先行き

◎高水準が続く

雇用の先行指標となる新規求人数(パートを含む全数・実数)をみると、17年10-12月期は前年比10.9%増と8四半期連続で前年を上回っている。一方、新規求職者数(同)は17年10-12月期に同3.8%減となり、29四半期連続で前年を下回っている(図表6)。

また「企業動向調査」によると、17年下期の雇用BSI(「過剰」-「不足」)は前期比6.7ポイント低下し、依然として人手不足感の強い状況が続いている(図表7)。

企業側の採用意欲が高まる一方、求職者数の減少傾向が続いており、県内の有効求人倍率は当面、高水準が続くものとみられる。

5.個人消費の現状と見通し

現 状

◎持ち直しの動きが鈍化している

百貨店・スーパー販売額(全店)は、17年10-12月期に前年比1.1%増となり、2四半期連続で前年を上回っているものの、増加幅は縮小傾向にある(図表8)。背景には共働き世帯や高齢者世帯が増加していることなどから、惣菜やカット野菜など比較的単価の高い食料品の販売が増えているものの、全体としては節約志向が続いていることがある。

また、家電大型専門店・ドラッグストア・ホームセンターの販売額を合計した専門量販店販売額(全店)は、17年10-12月期に前年比3.6%増となり、8四半期連続で前年を上回った。ただし、増加幅は縮小傾向にある(図表8)。ドラッグストアや家電大型専門店は前年を上回ったものの、ホームセンターは前年並みにとどまっている。

一方、乗用車新規登録・届出台数(軽含む)は、18年1-3月期に前年比5.1%減となり、2四半期連続で前年を下回った(図表8)。普通乗用車と小型乗用車では、完成検査不備問題による減産の影響などで減少が続いている。

総じてみると、個人消費は持ち直しの動きが鈍化している。

先行き

◎力強さに欠ける状況が続く

百貨店・スーパー販売額は、節約志向を背景に横ばいで推移するものと思われる。専門量販店販売額は、業種によって差があるものの、新規出店が続いているドラッグストアを中心に、堅調に推移するとみられる。一方、乗用車新規登録・届出台数は、完成検査不備問題による影響と、軽乗用車で前年の新型車効果による増加の反動も予想されることから前年をやや下回って推移するとみられる。

また、物価の変動に対して、賃金が上昇しているかどうかを示す指標である実質賃金指数(現金給与総額・事業所規模5人以上)をみると、17年10-12月期は前年比1.9%増と3四半期連続で前年を上回った(図表9)。その後の実質賃金指数の動きをみると、1月は前年比1.0%減となっている。賃上げが一部の企業で行なわれてはいるものの、全体としては物価上昇を上回る所得の改善に至っていない状況にある。

以上のことから、今後、個人消費は力強さに欠ける状況が続くと思われる。

6.住宅投資の現状と見通し

現 状

◎減少している

17年10-12月期の新設住宅着工戸数は、前年比15.1%減となった(図表10)。内訳をみると、持家は4四半期連続で前年を下回ったほか、貸家も2四半期連続で前年を下回った。

その後の動きをみると、1月は前年比26.1%減、2月は前月の大雪の影響による着工のずれ込みなどがみられ、同45.9%増となったものの、基調としては減少傾向をたどっている。

先行き

◎減少が続く

金利上昇の動きがみられず、消費税増税前の駆け込み需要は早くても18年度後半以降となるとの声も聞かれることから、持家については様子見ムードが継続すると思われる。また、貸家は供給過剰感から建築を控えるケースもあるため前年を下回るとみられる。これらのことから、先行きの住宅投資は減少が続くと思われる。

7.公共投資の現状と見通し

現 状
◎減少している

公共投資の発注動向を表す公共工事請負金額は、17年10-12月期に前年比12.1%減となった(図表11)。公共工事補正予算額が前年度を下回ったことなどから、2四半期ぶりに減少した。その後の動きをみても、1月は前年比36.8%減、2月は同41.6%減となり、大幅な減少傾向をたどっている。

先行き

◎減少が続く

18年度の県や市町村の公共工事関連予算は一部自治体で大規模な建設工事が終了したことなどから前年を下回っている。このため、引き続き減少が続くものと思われる。

(2018年4月 久住 正人)

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グラフで見る県内経済2018年5月(三月の新潟県経済)

2018/05/01 :グラフで見る県内経済

概況:横ばいで推移している県内経済。個人消費は持ち直しの動きが鈍化している

生産活動:横ばい圏内で推移している

1月の鉱工業生産指数(季節調整値)は、前月比5.4%低下して97.4となった。出荷指数は同1.9%低下して98.7となった。在庫指数は同0.8%低下して127.6となった。

食料品は米菓や包装米飯などを中心に高水準の生産が続いている。

金属製品は首都圏のインフラの整備や再開発などから、作業工具や鉄骨などが増産となり堅調に推移している。

はん用・生産用・業務用機械は海外からの受注が増加しているものの、大口受注の落ち込みなどがみられ横ばいに推移している。

電子部品・デバイスは新型スマートフォン向けの落ち込みなどがみられ減少している。

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AIやIoTを活用した優良モデルの発信を新潟から

2018/05/01 :感頭言

東日本電信電話株式会社 新潟支店 理事 支店長 山本 健一 

新潟といえば米と酒。そんな印象を持って2年前、新潟に着任しましたが、枝豆(茶豆)、ルレクチェ、かきのもと、越後姫、ふなべた等々、全国的には知名度は低いものの、沢山の美味しいものがあることに驚き、食文化の豊かさを実感しました。

一方、新潟県は人口226万人で、全国の15番目に位置する地方の中核的な県ですが、人口減少数が北海道に次ぐワースト2位、昨年一年間で1.8万人が減っています。県の中心となる新潟市でも、人口は80万人ですが、想像以上に市街中心部の空洞化が進んでおり、私の職場のある古町では、毎週のように店舗や事務所が閉店・撤退しているなど、段々寂れていく様子を目の当たりにしています。

そうした地方圏の社会的課題に対し、国では「Society 5.0で実現する社会」として、全ての人とモノがつながるIoT(Internet of Things)や人工知能(AI)を活用したロボットや自動走行車などの技術により、過疎化や少子高齢化などへの対応に取り組んでいます。

人口の自然減に加え社会減による影響も大きい新潟では、今後ますます働き手は減り、少子高齢化が進みます。私どもNTT東日本グループでも、地域で暮らす皆さまの生活を、より安全・快適にするとともに、地元企業の生産性向上に寄与するため、AIを活用したコミュニケーションロボットの提供(医療・介護分野)や、センシング技術を活用したIoTパッケージの開発(農業・酒造分野)など、AIやIoTの技術を利活用した幾つかのサービス事例を積み上げているところです。新潟からこれらの優良モデルを多数発信していくことで、地域の発展に少しでもお役に立てればと考えています。

《Society5.0》
狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続く、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)

(やまもと けんいち)

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