9月2018

この夏、高校球児に教わる野球とは何か?仕事とは何か?

2018/09/03 :青空 青島 青い論

青島 健太(あおしま けんた)スポーツライター&キャスター1958年生、新潟市出身。1985年ヤクルトスワローズに入団、5年間プロ野球選手として活躍。現在、スポーツライター及びテレビキャスターとして活躍中。

ともにグレーのユニフォームが甲子園球場に登場した。夏の甲子園、大会1日目第3試合。1塁側に北神奈川代表の慶應義塾高校、3塁側に新潟県代表の中越高校が陣取った。正直いってどちらを応援していいか分からなかった。

慶応は出身大学の付属校、森林貴彦監督もよく知っている。一方の中越は故郷新潟の代表で卒業生に知り合いも多い。結果は、周知の通り慶應が3対2のサヨナラ勝ちで中越を破った。

中越高校の野球部OB(二人)と東京でよく酒を飲む。一人は、築地市場で活躍するW氏。魚介類に対する豊富な知識と経験を有する仲買人として若手の範となっている。年齢は50代半ば、酒を飲むと未だに野球部時代の思い出話に花が咲く。一旦は都内の強豪校に入学したが、訳あって中越高校に転校した。新潟で鍛えられた日々。当時の監督を今でも「先生」と呼び、その恩を忘れることはない。

もう一人は、W氏の1年後輩にあたるI氏。

中越高校で甲子園に出場した後は、社会人野球に進み、引退後はオーストラリアに渡りシドニーでラーメン店を起業し成功している。彼とは社会人野球でチームメイトだった。今はシドニーの店を若手に譲り、新たにニュージーランドへの出店を考えている。I氏の実家は寺泊の米屋さんで、今はお兄さんが継いでいる。I氏には野球をするうえでちょっとしたハンデがある。小学校時代に跳び箱を運んでいるときにつまずき、右手の人差し指の先を失ってしまったのだ。おかげでボールを真っ直ぐ投げるのが難しくなってしまった。しかし、それでも彼は自分自身で投げ方を工夫して、高校野球でも社会人野球でも活躍を続けた。W氏は、そんなI氏を自慢の弟のようにかわいがり、今でも彼の帰国を待って毎回酒席を開いているのだ。

私は、埼玉県の高校に通っていたので、彼らと学校は違うが、高校野球の話になるとほとんど話題が共通するから面白い。怖い先輩の存在、練習中に水を飲んではいけなかった時代の苦労話、ここでは書けないヤンチャ自慢や武勇伝など…。どこの学校の野球部も同じようなことをやって青春を謳歌していた。まだまだいろいろなことが許されていた(いや、そう思っていた)時代の笑い話のようなエピソードである。

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今すぐできる選りすぐりのアイデア 第30回

2018/09/03 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

媒体の力

先日、地元の旅行代理店に行きました。

出張が続くので電車やバス、飛行機のチケットの手配をお願いしました。

すると旅行代理店のカウンターでスタッフの女性がいいました。

「酒井さん、この記事を読みましたよ」

と写真の月刊誌を持ってきて広げてくれました。

そうです。一般財団法人新潟経済社会リサーチセンター様発行のセンター月報です。

そのとき、こう思いました。

「媒体の力は大きい」

先月、県内のとある企業様で講演をさせていただきました。そのときに幹部の方に次のようにいわれました。

「センター月報を読んでいますよ」

そのとき、やはりこう思いました。

「媒体の力は大きい」

私は相手の方とは今までに一度も会ったことも、話したこともないわけです。でも、相手の方は私のことを知っていて、私が何をしている人間なのか、どんな考えを持っているのか、どんな顔なのかといったことも知っているわけです。しかも少なからず親しみの感情を持っていてくださっているのです。媒体というのはとても影響力があります。

媒体の一番の特徴は1つのコンテンツ(記事や映像や写真等)を作ると、それが数百人、数千人、数万人の方に訴求できる点です。一の力が数百倍、数千倍、数万倍の影響力を持ちます。

そのため古今東西、TVや新聞、雑誌、ラジオといった媒体の影響力の大きさを知っている企業経営者がTV局や新聞社等のメディア企業を買収して傘下に治めようと試みているわけです。

…ということは、私やあなたも新聞社や雑誌社のように媒体を発行できれば、大きな影響力を手に入れることができる可能性があります。しかも、全国紙を発行する新聞社のように数百万部もの発行部数を持つ媒体を作る必要はないのです。

特定の地域や、特定の客層に影響力を持つ媒体があればいいのです。

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成功するインターンシップとは

2018/09/03 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 代表取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─地方で働く潜在需要を作る─

1.日本型インターンシップ

大学で私のゼミに所属する36名の学生は、毎年8月から9月に地方の旅館での3週間のインターンシップ(就労体験)に行く。海外では、インターンシップというと、学生が自ら志望する企業でお互いにマッチするかどうかを見極める目的をもって、大学と企業が連携して最低3カ月以上の期間で実施している。しかし、日本の場合、新卒一括採用という採用スタイルであることもあり、そうしたカリキュラムを採る大学は少なく、長期のインターンシップはまだあまり普及していない。

日本の就職活動はといえば、大学3年も終わりに近づくと、学生はサークルとアルバイトで培った力ばかりを書いたエントリーシートを抱え、大学の面接対策講座で教わった一夜漬けのフレーズを暗記して臨んでいる。志望企業は自分の知っている会社か親の勧める企業ばかり。そして、入社して1年以内に35%が、3年以内に50%の若者が「仕事が自分に合わなかった」と辞めていく(内閣府・子供・若者白書)。こうした就活をしている限り、いつまで経っても大学と社会の間の溝は埋まらない。そして、何より一番の被害者は、十分に育たないまま社会に出ていく学生本人ではないだろうか。

井門ゼミでは、2年生の7月にゼミ所属が決まると、かつて後鳥羽上皇が流された隠岐諸島などの旅館に向かう。ちょうど夏はかき入れ時なので、旅館としても有難い。報酬はなし。その代わり、住居とまかない食が提供される。彼ら、彼女たちは、地方や旅館への就職を目指しているのかといえば、そうではない。そういうと旅館の方から叱られそうだが、旅館に就職したいという学生は多くはない。学生がインターンシップに行く第一の目的は「社会人基礎力の養成」だ。鍛える場として地方旅館(特に島の旅館)はとても適しているのだ。 続きを表示…

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第18回 上海/ホーチミン

2018/09/03 :海外現地レポート

ホーチミン  第四銀行コンサルティング推進部

ベトナムの医療現場と課題

一般的なベトナムの人々は公立病院を受診します。公立病院と私立病院では診療費が大きく違うことがその主な理由です。日本では医師不足や地方の過疎化による地域医療の問題が多く取り上げられてきておりますが、ベトナムの状況はどうなっているのか。今回は、ベトナム国内の医療環境と課題について、公立病院の現状を中心にご紹介させていただきます。

ベトナムの健康保険制度ではすべての国民が所定の手続きを行ない、病院に受診すれば60%から100%の医療費が保障され、一定の医療サービスを受けることができる仕組みとなっています。

国民の多くが利用するベトナムの公立病院で中心的な役割を果たしているものは、「リファラルシステム」と呼ばれる仕組みです。病院と病院を結ぶ連携システムで、「患者紹介システム」と呼ばれることもあります。

ベトナムの公立病院には、国が管轄する病院、県や郡が管轄する病院、その他地方団体が管轄する病院がありますが、これは下位の病院で対応できない重症患者をより上位の病院に紹介し、治療を施すシステムであり、上位の病院は重症患者の治療を行なうだけではなく、先進医療の研究や下位の病院への医療指導を行なう役割も持っています。

しかし、近年上位の病院へ患者が集中し、「リファラルシステム」が機能不全に陥っている点が問題となっています。下位の病院では治療施設が整っておらず、また知識や経験の少ない人材が配置されていることが多く、重症患者に十分な治療を施さず放置し、不幸にも上位の病院に紹介したときには既に手遅れになっているという事態も発生しています。

地方の病院への信頼が失墜したことから、ベトナム国民は一定の負担を覚悟で、上位の病院を直接受診します。上位の病院ではそういった患者の対応に忙殺され、上位の病院本来の役割である先進医療サービスの提供や研究、下位の病院への指導が妨げられてしまっているのです。

例えば、ホーチミン市にありますチョーライ病院は国が直接運営を行なう病院で、保健省の指定する3大総合病院の一つとして、「リファラルシステム」では最も上位の病院に位置します。このチョーライ病院にも患者が殺到し、対応に苦慮しています。外来の初診の場合、早朝に受け付けた患者がその日のうちに診察を受けられないケースも発生するほどの混雑ぶりで、総合受付や会計に外来患者やその家族が列をなし、院内は雑然とした雰囲気に包まれています。入院患者についても同様で、病床数に対し、常に100%を超える患者が入院し、1つのベッドに2人の患者が横たわる、病室に収まり切れない患者が廊下に配置されたストレッチャーにて療養するなどの光景もみられます。

こういった状況の原因は、前述致しました下位の病院への信頼感の欠如が主ではありますが、その他にも病院施設、医療人材の絶対数の不足、下位の病院に勤務する医師の「リファラルシステム」への知識不足(病状の程度を充分考慮せず、直接トップである国営病院に紹介する)、救急体制の未確立(同様に直接国営病院へ搬送する)などが挙げられます。

また、将来を見据えると疾病構造の変化へも対応が必要となっております。2012年に行なわれましたWHOの調査ではベトナム人の死因トップテンの第一位は脳卒中によるものでしたが、従来多かった感染症が減り、心疾患や呼吸疾患、がんなどが増える傾向にありました。今後は豊かになる生活と引き換えに、先進諸外国と同様に生活習慣病への対応が更に必要になってくるのは明白です。

急激な経済発展や人口増加により、医療を取り巻く環境も劇的に変化しているベトナムですが、この課題に対し現在から将来にわたり効果的な取り組みができるかどうかも、国全体の成長に大きな影響を与えることになります。

(ホーチミン派遣 今井 雅也)

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佐渡精密株式会社

2018/09/03 :探訪

短納期と品質の高さ、「全員参加型経営」を武器に成長を続ける      佐渡精密株式会社

佐渡という離島にありながら、全国600社を超える取引先を持つ佐渡精密株式会社。順調に業績を伸ばし、佐渡での雇用拡大にも大きく貢献している。

佐渡で経営を続ける意義や今後の展望について末武社長にお話をうかがいました。

代 表 者 末武 和典

所 在 地 佐渡市

創  業 1970年

社 員 数 99名

資 本 金 1,100万円

事業内容 精密小物部品の機械加工、2次加工及び組み立て

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建設業におけるICT活用の現状

2018/09/03 :自主調査(調査報告)

─建設現場での作業の効率化や安全性の向上に取り組む─

はじめに

2017年の建設業就業者数は498万人となり、1997年の685万人をピークに減少傾向にある。現在、建設現場で働いている技能労働者340万人のうち、約110万人は今後10年間で高齢化等のために離職する可能性があり、人手不足が一層深刻となっている。そのため、工期短縮に向けた作業の効率化と安全性に配慮した施工精度の向上を同時に実現する生産性向上が課題となっている。

一方、国はICTの活用により建設業の生産性を向上させ、魅力ある建設現場の実現を目指す「i-Construction」の施策のひとつとしてICTの活用を推進している。

そこで本レポートでは、建設業界を取り巻く環境を整理するとともに、国が推進するICTを活用した工事の概要やICTの活用により作業の効率化や安全性の向上などに取り組む県内外企業の事例を紹介する。

1建設業界を取り巻く環境

(1)建設業就業者数の減少と高齢化の進行

総務省「労働力調査」によると、2017年の建設業就業者数は498万人となった(図表1)。就業者数は、建設投資の減少のほか、若年層を中心とした新規入職者の落ち込みなどから減少傾向にある。

続いて就業者の年齢構成の推移をみると、17年は34歳以下の若年層の割合が18.5%となり、00年と比べて11.8ポイント低下している(図表1)。これに対し17年の55歳以上(高齢者層)の割合は34.1%と3割台半ばとなっている。00年と比べて9.3ポイント上昇しており、就業者の高齢化が進行している。

一方、国勢調査をもとに新潟県内における建設業就業者数をみると、15年は11万3千人となり、00年の15万9千人から約5万人減少している(図表2)。また年齢構成をみると、34歳以下は00年の27.2%から15年には18.2%へと低下している(図表2)。一方、55歳以上の割合は00年の25.7%から15年の38.0%へと10ポイント以上上昇しており、全国と同様、高齢化が進んでいる。

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グラフで見る県内経済2018年9月(七月の新潟県経済)

2018/09/03 :グラフで見る県内経済

概況:緩やかに持ち直している県内経済。生産活動や個人消費は緩やかに持ち直している

生産活動:緩やかに持ち直している

5月の鉱工業生産指数(季節調整値)は、前月比1.3%上昇して104.5となった。出荷指数は同0.5%低下して103.9となった。在庫指数は同1.2%上昇して133.2となった。

はん用・生産用・業務用機械は海外からの受注が増加しており好調を維持している。

電子部品・デバイスは車載向けや工作機械向けの生産増加などから前年を上回っている。

輸送機械は北米向けがやや減少しているものの、欧州向けなどは好調であり横ばいで推移している。

食料品は包装米飯などを中心に底堅い動きとなっている。

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不易流行

2018/09/03 :感頭言

十日町織物工業協同組合    理事長      吉澤 武彦

雪ときものの街、十日町。全国屈指の豪雪地帯としても知られる十日町は、古来より半年近く雪に埋もれた生活の中、春を待つ間は糸を紡ぎ、機(はた)を織ることが唯一の生業であり、その技術が脈々と伝えられ、全国有数のきものの産地として発展してきました。その歴史は、麻織物から絹織物への転換、様々な新商品の開発、織物から染物へ進出し、総合産地化するなど常に時代のニーズに応じた変革、イノベーションの歴史といえます。

東京オリンピック・パラリンピック開催まで2年に迫りました。昭和39年に開かれた東京オリンピックでは、その表彰式で華やかな振袖に身を包んだコンパニオンの姿が注目され、十日町産地が友禅染め技法の導入に取り組むきっかけとなりました。また昨今、訪日する外国人観光客が増加する中、十日町にあっても大地の芸術祭などを契機に海外からの来訪者が着実に増えています。日本の伝統文化の象徴であり、十日町にとっては地場産業として貴重な資産である「きもの」の国内外への発信の好機ともいえましょう。

そうした中で、松尾芭蕉の「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」という「不易流行」の俳諧理念の通り、変えるべきものを変え、変えてはならないものを守りながら、変革・革新をくり返し歴史を紡いできた十日町産地の伝統を継承していくことが大切と思います。美しく装いたいという思いは時代を超えた不変の真理であり、きものを通してその思いを叶えさせることが私どもの使命です。先人の汗に感謝しつつ、時代を捉え、明日を見据え、未来を望見し、きものを進化させ続けなければと思っております。

幾多の課題を背負いながら十日町産地は伝統ある地場産業として、地域と業界の期待に応えていく責務があります。伝統を担う創り手としての矜持と希望ある未来を拓かんとする気概をもって、業界の発展に及ばずながらもお役に立てるよう精進し続ける所存です。

(よしざわ たけひこ)

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