11月2018

ホクギン経済研究所主催の講演会をご聴講いただけるようになりました。

2018/11/14 :News

ホクギン経済研究所主催の講演会を新潟経済社会リサーチセンター賛助会員の方からも無料でご聴講いただけるようになりました。

下記講演会チラシを印刷し、必要事項をご記入のうえ、1月15日(火)までにFAXにてお申込みください。

「あっという間の金融人生」

【講 師】 株式会社 セブン銀行 特別顧問             

       安斎 隆(あんざい・たかし)  氏

【日 時】 2019年1月23日(水) 14:00~15:30    

      (開場13:30)

【会 場】 長岡グランドホテル 2階 悠久の間

【住 所】 長岡市東坂之上町1-2-1

【電 話】 0258-33-2111

会場駐車場は収容台数に限りがあり、ご利用いただけないこともあります。

できるだけ、公共交通機関のご利用をお願いいたします。

【参加費】 ホクギン経済研究所会員の方、新潟経済社会リサーチセンター賛助会員の方・・・無料

【定 員】 100名 (申込順・お早めにお申込みください。なお、新潟経済社会リサーチセンターの賛助会員の方がご聴講いただける席数には限りがございます。)      

【お申し込み】 下記講演会チラシを印刷し、必要事項をご記入のうえ、1月15日(火)までにFAXにてお申込みください。

【その他】 「参加証」はお送りしませんので、FAXの控えをお持ちください。

【主 催】 株式会社 ホクギン経済研究所

【後 援】    一般財団法人 新潟経済社会リサーチセンター、株式会社 第四北越フィナンシャルグループ、株式会社 北越銀行、株式会社 第四銀行

【お問い合わせ】 新潟経済社会リサーチセンター  025-246-3211

講演会チラシtip_pdf           第四北越フィナンシャルグループチラシ  tip_pdf

 

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ソフトバンク松田選手に見た悔しさの処方

2018/11/01 :青空 青島 青い論

青島 健太(あおしま けんた)スポーツライター&キャスター1958年生、新潟市出身。1985年ヤクルトスワローズに入団、5年間プロ野球選手として活躍。現在、スポーツライター及びテレビキャスターとして活躍中。

スポーツには些細なことに本質が隠れている。あるいは小さなことから大事な真実がみえてくる。そんなことを考えさせられる出来事を目撃した。

9月29日に行なわれたプロ野球。埼玉西武ライオンズ対福岡ソフトバンクホークスの一戦だ。この日の主役は、もちろん西武だ。マジック1で迎えたこの試合、西武が勝てば2008年以来の優勝を飾る。所沢の本拠地メットライフドームを埋めた3万人を超えた観衆のほとんどは、その優勝を見届けにきたライオンズファンだった。この試合を私は、ラジオの放送ブースで解説していた。

試合前に会った西武の辻発彦監督がいった。

「今日勝てば13連勝。昭和33年(1958年)にライオンズ(当時は西鉄)が優勝した時も13連勝目に優勝を決めている。そして今日勝てば今シーズンの85勝目。俺の背番号は85番だし、健太も一緒だけど俺たちは昭和33年生まれ。今日はいろいろ楽しみな数字があるんだよ」

私は、この話を辻監督自身が切り出したことに意味を感じた。験を担ぎたいのだ。たとえマジックが「1」になっても優勝を目前にした監督は祈るような気持ちなのだ。しかし、本稿で触れるのはそんな辻監督についてではない。その辻監督の期待を打ち破ってライオンズファンに悲鳴を上げさせたホークスの松田宣浩選手だ。

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今すぐできる選りすぐりのアイデア 第32回

2018/11/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

アル・パチーノの営業力

『摩天楼を夢見て』…これは私の好きな映画の1本です。

主演はアル・パチーノ。脇役にジャック・レモン、アレック・ボールドウィン、エド・ハリス、ケヴィン・スペイシー、アラン・アーキンという豪華な顔ぶれ。

映画はニューヨークの不動産会社で働く4人のセールスマンのお話。

かつてはナンバーワンの営業マンだったけれど今では落ち目のレーヴィン( ジャック・レモン)、愚痴ばかりこぼしている営業成績の悪いモス(エド・ハリス)とアーロナウ(アラン・アーキン)、そして営業成績がダントツトップのリッキー・ローマ(アル・パチーノ)が4人のセールスマンとして登場します。

映画のなかで営業成績がふるわないレーヴィンとモス、アーロナウの3人は見込み客に必死に電話をかけてセールスをしますが全然契約が取れません。

一方、アル・パチーノが演じるトップセールスマンのリッキー・ローマはバーで酒を飲みながら、カウンターに隣り合わせたお金を持っていそうな見ず知らずの相手に酔ったふりをして近づき、リゾート地の不動産物件の販売に成功します。

この映画はピューリッツァー賞文学賞を受賞した名作戯曲が原作なのでストーリー自体もかなり面白いのですが、アル・パチーノが人間心理を理解したうえで行なう見込み客へのアプローチ方法や話法、説得の仕方がとても上手く、セールスに大いに役立つ映画です。

たとえば、アル・パチーノが演じるリッキーは、見込み客をみつけてもビジネスの話を全くしません。雑談をしながら人生のこと、女性のこと、仕事のことなどを面白おかしく延々と話します。こうして少しずつ少しずつ相手の警戒心を解くのです。ここにかなりの時間をかけます。

そして、会話のなかでなにげなくボソっと次のようにいうのです。

「病気、株の暴落、飛行機事故?そんなことで不安を抱いてもしょうがない」

この言葉を聞いて見込み客は頷きます。

リッキーはこの言葉で暗に「リスク」や「不安」を打ち消しているのです。

その後、また世間話を続けながら酔ったふりをしてこういいます。

「金なんか貯めてどうするんだ。貯めておいたって無意味だ。みんな不安からお金を貯めようとするがそんなことは無意味だ。墓には持っていけない」

この言葉で見込み客の「不安」を取り除き、さらに「お金を手元に残しておくことの無意味さ」を心に打ち込みます。

さらに、何気ない会話のなかでこんなこともいいます。

「株や美術品、不動産はただのチャンスだ。金を儲けるただのチャンスに過ぎない」

こういった言葉をさりげなく会話に挿入しながら、「不動産=チャンスである」という暗示を投げかけます。

この時点では相手はリッキーが不動産のセールスマンだとは知りません。バーでたまたま出会った話の面白い奴だとしか思っていません。でも、リッキーと会話をするうちに酔いも手伝って徐々に相手の心には無意識のうちに「不安の除去」「金を手元に残しておくことの無意味さ」「不動産は金儲けのチャンスである」といった言葉がじわじわと浸透していきます。

そして、リッキーは相手に身体をぴったりと近づけてこういいます。

「俺はくだらんと思う…あんたがどう思うかは分からないが、俺はくだらんと思う」

といいながら物件のカタログをちらっとみせます。

「俺はくだらんと思うが、これを見てくれ」

といいながらカタログの裏面を広げるとそこには綺麗なピンクフラミンゴと広大に広がる美しいリゾート地の写真が載っています。

その美しい風景写真を目にした相手の興味がぐっと出てきた瞬間をとらえて、リッキーはカタログをみながらこういいます。

「じゃあ、少し物件の説明をしよう…」

こうして最終的にリッキーはバーカウンターで出会った相手と契約書を交わすのです。

一方、売れない3人のセールスマンは雨のなかを夜中まで営業に出かけて行きますが、先々で厳しい断りを受け続けます。

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他者のため」から「自分ごと」へ

2018/11/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─旅行需要の構造変化に備えよう─

1.不況に備えよ

2019年の大型連休は新天皇の5月即位に合わせて10連休にすることが検討されている。10月には消費税の10%への引き上げが予定されているので、2019年はいかに上期中に売り上げを確保するかが、日本中の商売の共通課題になることだろう。2014年に消費税が8%となったときも消費の落ち込みが1年以上続いたが、景気循環の法則に基づくと、このときは景気の中期循環(ジュグラーサイクル)が上向きだった。しかし、2019年の増税時は、短期循環、中期循環とも下降時にあたり経済学では既に不況が予言されている。合わせて、中国や韓国の周辺国をはじめ、世界中で生産年齢人口の下降が始まり、米国が起こしつつある貿易戦争は各国の経済に打撃を与えかねない状況にある。もし、そうした国々の経済が停滞するようなことがあれば、長い不況となり、日本への外国人旅行客の成長も止まり、日本の観光産業にも少なからぬ影響があるだろう。

今、私たちは来るべき次の経済の停滞に備え、対処的ではなく、構造的な改革に目を向けなくてはいけなくなっている。そもそも、江戸後期から始まった「人口増加がもたらす経済成長」は既に終わっているにもかかわらず、同じビジネスモデルを続けていること自体が不自然なのだ。地方に目を向ければ、「需要は減っているのだが、同業者も減っている」ので、何とか残った者が需要を維持できているにすぎない。そこに人口増加に伴い自国経済を急成長させていた周辺各国からの訪日消費のボーナスがあったため、なんとか改革を先送りにできていた。

さらに、20年続く生産年齢人口の減少は、女性や高齢者の非正規雇用の増加を促し、平均賃金の低下や余暇時間の減少を招いた。その結果、旅行実施率は年々下がり続けている。この現象は構造的なものだ。正規雇用に関しては、生産性の低い業種が避けられるようになり、地方観光業の人材確保は年々至難となってきている。

売り上げは伸びず、人材も確保できない。こうした状況になったとき、いったいどうすればよいのか。未来がみえなくなると地方の観光業界からは後継者が消え、事業承継も難しくなっていく。私たちは何から改革していけばよいのか。しかし、その先がみえてくれば、これまで「観光」と呼んでいたビジネスに代わる、大きなブルーオーシャンが広がっている。

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第20回 上海/バンコク

2018/11/01 :海外現地レポート

バンコク   第四銀行コンサルティング推進部

タイのeコマース市場について

タイのIT発展は目覚しく、現在ではタイ人にとってスマートフォンは必需品となっています。首都バンコクのスマートフォン普及率は70%を超えており、その影響もあってオンラインショッピングもタイ人にとってはあたり前のものになりつつあります。今回はそのような進展の目覚しいタイのeコマース市場についてご紹介したいと思います。

eコマース取引とは、「コンピューターネットワーク上での商品、またはサービスの売買」を意味します。タイ国内でのeコマース市場は年々拡大しており、2017年の売上高合計は前年比9.9%増の2兆8,130億バーツとなりました(図表)。タイのeコマース市場の急速な拡大の要因は、物流の発展やインフラの大幅な改善によるほか、以下の要因が考えられます。

(1)2017年時点でのタイ国内のインターネット利用者数は3,310万人で10年間で約2,000万人増加している。

(2)タイ商業省がeコマース新興企業に対する、i)従業員の能力向上および販売準備サポート、ii)実店舗販売からオンライン市場進出までの一貫したサポート、iii)国境を越えた販路拡大のサポートを実施している。

(3)タイでもマーケティングや販路拡大において、他の媒体に比べて効率的かつ安価なウェブサイト、アプリケーションおよびソーシャルメディアを用いることが一般的になっていること。

(4)タイのeコマース市場に対する近隣諸国からの直接投資が増加しており、特に「LAZADA」「Shopee」「11 street」等の外資系企業の参入により競争が激化し、eコマース市場の刺激に繋がっている。

現在、タイで最大のeコマースサイトは「LAZADA」となっています。2011年にドイツのRoclet Internet社が設立したeコマースサイトであり、2012年にタイに進出しました。2016年6月にアリババに経営権を約10億ドルで売却しており、現在では東南アジア最大級のeコマースサイトとなりました。また、現在タイで最も勢いのあるeコマースサイトとしてシンガポールに本社を置く「Shopee」があげられます。タイに進出したのは2015年と最近のことですが、タイの有名俳優、女優を起用した大々的なプロモーション(写真)や送料無料などの各種キャンペーンにより、短期間のうちに利用者数を爆発的に伸ばしており、数年後には「LAZADA」に並ぶ存在になるといわれるほどの急成長をみせています。

タイのeコマース市場は今後も継続した成長が見込まれています。その理由の一つとして、潜在的なインターネット利用者の存在があげられます。首都バンコクのパソコン普及率は約50%であるのに対し、バンコク以外のほとんどの地域では30%を下回っています。今後、タイ国内の経済発展により現在メインユーザーである中間層以上から幅広い層へのインターネットの普及が進めばさらに市場は拡大すると見込まれています。

また、2017年にタイで開始されたヤマト運輸による国際クール宅急便サービスにみられるように、多様化する宅配需要に対応する動きも市場成長の追い風となっています。決済方法に関しても、タイでは一般的な決済方法である代引支払いから、今後モバイル決済が主流となっていくことで、利便性向上による利用者数の増加が予想されています。このようにタイのeコマースはまだまだポテンシャルの高い市場であるといえます。

(バンコク派遣 小池 貴大)

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ツインバード工業株式会社

2018/11/01 :探訪

世界へ羽ばたく家電メーカー      ツインバード工業株式会社

さまざまなライフスタイル家電を新潟から世界に向けて発信しているツインバード工業株式会社。その商品開発の経緯や現在の取り組みなどについて、野水社長からお話をうかがいました。

代 表 者 野水 重明

所 在 地 燕市

創 業 1951年

社 員 数 298名

資 本 金 17億4,240万円

事業内容 ライフスタイル家電製品等製造販売

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新潟県の景気の現状と先行き見通し

2018/11/01 :自主調査(調査報告)

─ 緩やかに持ち直している県内経済 ─

1景気の現状と先行き

現状

◎県内経済は緩やかに持ち直している

県内主要経済指標等から景気の現状を概観すると、設備投資は緩やかに増加している。生産活動や個人消費は緩やかに持ち直している。一方、住宅投資は弱含んでおり、公共投資は減少しつつある。総じてみると県内経済は緩やかに持ち直している。

新潟県が公表している景気動向指数(一致指数・3カ月後方移動平均)をみても、2018年第2四半期から緩やかに上昇していることが確認できる(図表1)。

※)景気動向指数とは、生産、雇用、消費など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された指標である

先行き

◎概ね横ばい圏内で推移する見通し

個人消費は価格が高くても品質の良いモノやこだわりのあるモノを求める消費行動もみられており、緩やかに持ち直していくとみられる。生産活動は海外からの需要が底堅さを維持するとみられることから、引き続き高水準で横ばいに推移する見込みである。一方、住宅投資は貸家を中心に低水準での推移が続く見通しである。総じてみると、県内経済は概ね横ばい圏内で推移すると思われる。

ただし、米国の通商政策の動向によっては輸出が下振れし、受注の減少などの影響が起きることも想定されるため注視していく必要がある。

2生産活動の現状と先行き

現状

◎緩やかに持ち直している

新潟県の鉱工業生産指数(季節調整値)は、18年4−6月期に前期比5.5%上昇の104.0となり、4四半期ぶりに前期を上回った(図表2)。

生産指数を業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械は国内の設備投資の増加を背景に堅調に推移している(図表3)。電子部品・デバイスはスマートフォンや車載向けなどの受注が増加していることから緩やかに回復している。金属製品は首都圏の再開発などから作業工具や鉄骨などが伸びており前年を上回っている。一方、化学は低水準での動きとなっている。

先行き

◎高水準で横ばいに推移する

生産活動の先行きを業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械は国内企業の積極的な設備投資計画を受けて生産が増加するほか、海外からの受注が引き続き好調であることから、堅調に推移するとみられる。金属製品は東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備や首都圏の再開発などから、建設用金属製品を中心に好調な動きとなるとみられる。食料品は高齢者や共働き世帯の増加を背景に包装米飯などが伸びているほか、米菓なども安定的な生産が見込まれることから、底堅い推移が続くと思われる。

今後も世界的な景気回復を受けて国内外の受注は堅調に推移するとみられる。ただし、西日本豪雨や台風、北海道胆振東部地震など相次ぐ災害を受け、部材の供給・輸送の停滞などにより生産活動への影響が懸念されることから、生産活動全体としては高水準ながら横ばいで推移すると思われる。

3設備投資の現状と先行き

現状

◎緩やかに増加している

当センターが2018年上期に実施した「企業動向調査」によると、18年度の設備投資額(含む計画)は前年度実績比20.8%増加する見込みとなっている(図表4)。なお、17年度の設備投資額は16年度実績比0.7%減少とほぼ前年並みにとどまったこともあり、18年度は大幅な増加に転じている。

業種別にみると、一部大手企業の大型投資もあり、製造業は17年度実績比30.5%増となっている。また、非製造業も同1.3%増と小幅ながら上昇している。18年度における設備投資の目的をみると(複数回答)、製造業では「既存機械・設備の入れ替え」の回答割合が最も高く、以下「省力化・合理化」「生産能力増大のための機械・設備導入」などの順となっている(図表5)。一方、非製造業では「既存機械・設備の入れ替え」の回答割合が最も高く、以下「店舗・工場等の新設、増改築」「情報化(IT)投資」などの順となっている。

なお、県内の工場建設や新規出店などを示す非居住用建築物着工床面積をみると、18年4-6月期は前年比14.8%増となり、2四半期連続で前年を上回った(図表6)。

先行き

◎緩やかな増加傾向が続く

製造業では人手不足を補う目的のほか、生産性向上に向けた取り組みの一環として、省力化・合理化投資や情報化(IT)投資が積極化している。一方、非製造業では店舗の新設や老朽化した店舗の増改築などに着手する動きもみられる。

人手不足の早期解消が見込まれないうえ、働き方改革により労働時間の制約があるなかで生産性向上が今後さらに求められることから、設備投資は緩やかな増加傾向が続くと思われる。

4雇用の現状と先行き

現状

◎改善が続いている

18年4-6月期の有効求人倍率(パートを含む全数、季節調整値)は1.71倍となり、11四半期連続で前期を上回った(図表7)。その後の動きをみると、7月は1.74倍、8月は1.71倍となり、引き続き高い水準で推移している。

先行き

◎高水準が続く

雇用の先行指標となる新規求人数(パートを含む全数・実数)をみると、18年4-6月期は前年比8.2%増と10四半期連続で前年を上回っている。一方、新規求職者数(同)は18年4-6月期に同2.8%減と31四半期連続で前年を下回っている(図表7)。

また「企業動向調査」によると、18年上期の従業員の過不足を示す雇用BSI(「過剰」−「不足」)は2期連続で低下しており、人手不足感の強い状況が続いている(図表8)。

景気が緩やかに持ち直しているなか、企業の活発な人材確保の動きが続く一方、離職者の数は前年を下回って推移しており求職者数の減少傾向は続いていることもあり、県内の有効求人倍率は当面、高水準が続くものとみられる。

5個人消費の現状と見通し

現状

◎緩やかに持ち直している

百貨店・スーパー販売額(全店)は、18年4-6月期に前年比3.3%増となり、4四半期連続で前年を上回った(図表9)。スーパーでは比較的単価の高い生鮮食品や惣菜の売れ行きが堅調であるほか、6月から気温の高い日が続いたことで夏場にかけて飲料などが伸びたため、販売額が前年を上回った。また、家電大型専門店・ドラッグストア・ホームセンターの販売額を合計した専門量販店販売額(全店)は、18年4-6月期に前年比2.9%増となり、10四半期連続で前年を上回った(図表9)。ホームセンターの販売額は前年並みであった一方、ドラッグストアでは積極的な新店舗の出店が続いたことから好調を維持している。

一方、乗用車新規登録・届出台数(軽含む)は、18年4-6月期に前年比1.6%増、7-9月期に同1.9%減となり、17年7-9月期から横ばい圏内での推移が続いている(図表9)。新型車効果の一巡から小型乗用車が振るわなかったものの、高齢者を中心に安全装置が搭載された自動車に買い替える動きなどがみられた。

業態によって販売動向はやや異なるものの、総じてみると、個人消費は緩やかに持ち直している。

先行き

◎緩やかな持ち直しが続く

百貨店・スーパー販売額は、スーパーを中心に緩やかな回復傾向が続くものと思われる。消費者の中食需要の高まりを受けて惣菜などが堅調に推移するとみられる。専門量販店販売額は、ドラッグストアで新規出店が続いていることなどから前年を上回って推移すると思われる。また、乗用車新規登録・届出台数は、年末頃から消費増税前の駆け込み需要が期待されることから前年を上回って推移するとみられる。

一方、物価の変動に対して、賃金が上昇しているかどうかを示す指標である実質賃金指数(現金給与総額・事業所規模5人以上)をみると、18年4-6月期は前年比0.2%減と2四半期連続で前年を下回った(図表10)。名目賃金は緩やかな上昇傾向にあるものの、原油価格などの上昇を背景にガソリン代や電気代などの値上がりから物価も上昇している。そのため、所得環境は前年よりもやや悪化しており、消費者心理にマイナスの影響を与えている。

以上のように、百貨店・スーパー販売額、専門量販店販売額などの各種消費関連の指標は回復しているものの、所得環境の改善がみられないことから、個人消費の持ち直しは緩やかなものにとどまると思われる。

6住宅投資の現状と見通し

現状

◎弱含んでいる

18年4-6月期の新設住宅着工戸数は、前年比18.1%減となった(図表11)。内訳をみると、持家と貸家は2四半期ぶりに前年を下回った。貸家については相続税対策の需要が一巡したことから、同45.0%減と前年を大幅に下回っている。

その後の動きをみると、7月は前年比2.5%減、8月は同22.0%増となり、一進一退での推移となっているものの基調としては弱含んでいる。

先行き

◎減少傾向で推移

県内の新設住宅着工戸数をみると、持家は消費税増税前の駆け込み需要が相応にみられると思われるものの、14年4月に実施された増税時(以下、前回増税時)と比べ引き上げ幅が小さいことや住宅ローン減税の拡充による購入負担の軽減策が期待されることから、前回増税時よりも需要の振れ幅は小さくなると思われる。また、貸家は相続税対策による需要の一巡などから前年を下回って推移するとみられる。これらのことから、先行きの住宅投資は減少傾向となると思われる。

7公共投資の現状と先行き

現状

◎減少しつつある

公共投資の発注動向を表す公共工事請負金額は、18年4-6月期に前年比5.8%増となった(図表12)。公共工事補正予算の執行時期が後ずれしたことなどの影響により、3四半期ぶりに前年を上回った。その後の動きをみると、7月は同9.5%増となったものの8月は同12.0%減と大幅に前年を下回っており、基調としては減少しつつある。

先行き

◎減少傾向となる

18年度の公共工事関連予算は市町村を中心に前年度を下回る計画となっており、大規模な工事の予定もないことから、今後は減少傾向に転じると思われる。

(2018年10月 近 由夏)

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新潟県内における大卒者採用の現状と推進のポイント

2018/11/01 :自主調査(調査報告)

─県内における有効な採用活動とは─

はじめに

当センターでは今年5月、県内1,000社※1に「新規学卒者を対象とした正社員の採用活動におけるアンケート調査」(以下、「採用活動におけるアンケート」)を行なった。このなかで2017年度、新規学卒者(大学や専門学校、高校を含む)を対象として、正社員の採用活動を行なった370社に採用状況を尋ねたところ、採用人数が「予定していた人数を下回った」という回答割合が54.9%となった。県内企業の半数超において、予定通りの人数が確保できない状況となるなど、県内企業の採用活動は厳しさを増している。

そこで、県内における採用の現状や取組事例、採用を進める際のポイントなどを紹介する。なお、全国的にみると、就職者数が最も多い大学卒業者(以下、大卒者)を、本稿の主な対象とする。

※1 本調査では事業所を含むが、社と表記する

1採用を取り巻く環境

(1)人手の不足感と採用意欲の強まり

当センターが半年毎に行なっている「企業動向調査」によると、県内企業における雇用(正社員)の過不足を示す雇用BSI※2は、2018年上期に▲38.6となり、人手の不足感は強まっている(図表1)

人手の不足感から、企業の採用意欲も高まっている。例えば、県内に特化している就職支援サイト(大卒者などに企業の就職情報を提供するウェブサイト)である「にいがた就職応援団ナビ」に登録している企業数は増加している。08年に200社程度の登録数であったが、18年には428社とほぼ倍増している。

一方で、新潟労働局「新規学卒者の離職状況(平成26年3月卒業者の状況)」によると、県内の大卒者の入社3年目までの離職率は、概ね3割前後で推移しており、高止まりが続いている。このため、採用を継続して行なっていても、人手の不足感解消につながらないケースもある。

※2 正規雇用人員が「過剰」と回答した割合から、「不足」と回答した割合を引いた数値

(2)学生優位の売り手市場
大卒者における労働市場は人手不足を背景に、学生優位の「売り手市場」となっている。文部科学省「大学卒業者及び高校卒業者の就職状況調査」によると、2018年3月に卒業した大卒者の就職率は98.0%に達している(図表2)。リーマン・ショック後の10年から上昇傾向が続いており、07年の本調査開始以来、過去最高となっている。

(3)業種や従業員規模でのミスマッチ
リクルートワークス研究所「第35回ワークス大卒求人倍率調査」によると、2019年卒の大卒者(大学院卒も含む)を対象とした全国の求人倍率は1.88倍となっている(就職希望者1人に対し1.88件の求人がある状況、図表3)。

業種別でみると、流通業が12.57倍、建設業が9.55倍と1倍を大きく超えているほか、製造業も1.97倍となっており、業種によっては採用が難しい状況となっている。一方、サービス・情報業(0.45倍)、金融業(0.21倍)は1倍を下回っている。

従業員規模別にみると、「300人未満」が9.91倍と最も高く、採用が難しい状況にある。以下「300〜999人」(1.43倍)、「1,000〜4,999人」(1.04倍)、「5,000人以上」(0.37倍)となっている。

(4)県内への就職者数の減少

新潟労働局「平成30年3月新規学校卒業者の職業紹介状況」(平成30年6月末日現在、最終)によると、県内にある大学の2018年3月卒業者のうち、就職を希望する求職者数は3,966人となっている(図表4)。また、求職者のうち県内に就職した数は1,955人である。求職者数は増加傾向にあるものの、県内就職者数は14年3月卒をピークに減少傾向となっている。

このため、求職者のうち県内に就職した割合である県内就職構成比は18年3月卒で49.3%となっており、13年3月卒をピークに低下傾向にある。

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