10月2019

2019リサーチ講演会「脳を知って脳を生かす」

2019/10/17 :過去の講演会

開催日

2019年10月18日(金)

講 師

東京大学 薬学部教授

池谷 裕二(いけがや・ゆうじ) 氏

このページのトップへ

消費税率引き上げが個人消費に与える影響

2019/10/04 :自主調査(調査報告)

─前回増税時と今回の増税前の動向を比較─

はじめに

10月1日から消費税率が10%に引き上げられる。前回の増税時(2014年4月)には、大きな駆け込み需要がみられたものの、その後に反動減が生じ、個人消費の低迷が続いた。

そこで、本稿では前回増税時の個人消費の動向を振り返るとともに、19年10月以降の個人消費と住宅投資の見通しについて整理した。

1. 前回増税時における国内の経済動向

前回増税時の経済動向を四半期別の国内GDP(実質・季節調整済・前期比)によりみると、前回は増税前の14年1−3月期に前期比0.9%増加したが、増税後の4−6月期には同1.9%減となり、7四半期ぶりに前期を下回った(図表1)。個人消費(民間最終消費支出)は特に変動が大きく、1−3月期に同2.0%増と駆け込み需要により大幅に増加した後、4−6月期には同4.8%減と急速に落ち込んだ。

個人消費の動向を長期的にみると、その後も低迷が続き、17年1−3月期頃から個人消費に持ち直しの動きがみられるまで、約3年を要した(図表2)。

2.前回増税時における県内の経済動向

前回増税時における県内の経済動向を景気動向指数(一致指数・3カ月後方移動平均)により確認すると、13年1−3月期以降上昇傾向をたどり、14年1−3月期にピーク(114.1)を迎えた(図表3)。

増税後は、14年後半に一旦持ち直したものの、15年に入ると再び下降し、17年半ば頃から上昇基調に転じるまで、約3年間にわたり低迷が続いた。

続きを表示…

このページのトップへ

今すぐできる選りすぐりのアイデア 第43回

2019/10/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

一般化

東洋思想研究家の田口佳史氏が松下幸之助氏に訊きました。

「経営者の条件とは何ですか?」

すると松下幸之助氏は即答したそうです。それはとても意外な答えだったのですが、それはどんな答えだったと思いますか?…それについては最後に紹介するとして、今日は商売に役立つ3つの人間心理のお話しましょう。

人はある特徴的な出来事を、他の場合にも当てはまるように普遍的に考える傾向があります。これを心理学で一般化といいます。

たとえば次のような例です。先日、地元の飲食店に入ってカウンターに座りました。目の前にピッカピッカに磨かれた厨房の壁が目に入ってきました。炊飯器もカウンターもとても綺麗です。

「きっとこのお店の店長は綺麗好きで几帳面に違いない。だから料理も美味しいのだ」と感じました。これが一般化です。人はある特徴的なことを他にも適用できる普遍的なこととして考えます。

別のお店に入ったときのこと。スプーンが汚れていました。

「ちゃんと洗っていない。だらしがないのかな。そういえば料理も…」

これも一般化です。

ある主催者に講演に招いていただきました。講演代金と交通費は振込みではなく、手渡ししたいとのことでしたので現金でいただきました。

「念のため中をご確認ください」といわれたので封筒を開けると中にはまっさらなの新札とピカピカの硬貨が入っていました。

聞けばこの会社では給料も全て新札で社員の方に渡しているそうです。毎月、手間がかかりますね、と聞くと「そのほうがみんな喜んでくれるから」とのこと。

私は「きっとこの会社は良い仕事をしてお客様に喜ばれているのだろう」と感じました。これも一般化です。もっと簡単にいうと、人は一事を万事ととらえやすいということです。

逆にいえばどんなに仕事の質が高くても、会社や事務所の壁が汚れていて、スタッフの外観が不潔で、声に覇気がなく、時間にルーズであれば、お客様はそれを一般化するということです。

続きを表示…

このページのトップへ

コミュニティ・ベースド・ツーリズム

2019/10/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─地域にお金が残る観光を目指して─

1.持続可能な観光とは

近年「持続可能な観光」というワードをよく耳にする。「持続可能」には、大きく環境的側面と経済的側面からの意味があると思うが、とりわけ、人口が減少し始め、GDPが頭打ちになっている日本においては経済的側面から考える必要がある。

地域経済を持続させるためには、地域に入ってくるお金を増やすと同時に、地域のなかでお金が循環する比率を高めていく。この両面を地域コミュニティごとに考えていくのが「コミュニティ・ベースド・ツーリズム」(以下、CBT)である。CBTの難しい点は、入ってくるお金を増やすことと、地域内で循環させることでは、その手法が真逆となるために地域内での意見が割れやすい点である。例えば、前者では、資本のある旅行会社に集客を委託し、多くの客数を追求する手法が採られる一方、後者では、一度ではなく何度もくるリピーターを増やしたり、滞在日数を増やしたりする手法などに取り組む。

しかし、旅行会社を経由するような観光客は、その地を目的とするというよりも「誰と行く」かを重視して目的地を選ぶ傾向があると思うので、再訪や滞在にはなかなかつながりにくい。同じ人と別の地域へ向かうことを重視するはずだ。そこで地域では、その地の人や文化に触れ、その気はなかったのだけれど、その地を好きになるような旅中の取り組みや商品設計に努めていく。○○体験といったコト消費がそれだ。

しかし、こうした手法は、人への依存度が高まり、その人がいないとできないといった属人性を必要とすることが多く、また、体験するコト消費も少数多頻度になりがちのため、生産性が高まらず、経済的な持続可能性につなげていくのが結構難しい。

こうした状況からなかなか脱却できないので、地域は初回の観光客数ばかりを追求せざるを得なくなる。観光客が送られてきても、地域内での経済循環が高まらないので、水はどんどん入るけれど穴から漏れていく「漏れバケツ」になっている。つまり、客数を追求し続ける人口増加期の「マス・ツーリズム」から抜け出られず、地域間で客の奪い合いをしているのが、日本の地域観光の現状ではないだろうか。

続きを表示…

このページのトップへ

第31回 香港/バンコク

2019/10/01 :海外現地レポート

上海     第四銀行上海駐在員事務所

中国の環境規制強化

7月1日、上海市は「上海市生活ごみ管理条例」を施行しました。条例は、生活ごみを①リサイクルごみ、②有害ごみ、③生ごみ、④乾燥ごみの4種類に分類することを義務付けるものです。「分類違反」「分別収集容器の未設置」などの違反を犯すと、企業だけでなく個人にも罰金が科されます。中国政府は、2000年頃から北京、上海などの大都市をごみ分別収集試験都市に指定して、ごみ問題の解決を目指してきました。

しかし、罰則規定を設けていなかったため、取り組みが形骸化し、資源ごみ・有害物質の分別が行なわれず、ごみの埋め立てによる水質・土壌汚染などの問題が発生していました。近年、政府は環境規制強化に力を入れています。今回の「上海市生活ごみ管理条例」施行は、市民の日常生活にまで環境規制強化の対象が広がったと指摘する意見もありますが、現在、求められているのは「ごみの分別」レベルであり、日本人の感覚からすると決して厳しいものではないように感じます。一方、日系企業が対応に苦慮しているのが、工場など企業向けの規制強化です。そこで、今回は中国の環境規制強化について考えてみたいと思います。

中国では、2000年代以降の四川省化学会社による川の水質汚染や吉林省石油化学工場爆発による河川汚染、天津市沿岸部危険物保管倉庫爆発事故等の重大公害事件の発生や在中国米国大使館による、中国国内都市のPM2.5の数値公開開始などを受けて、環境問題への国民の関心が年々高まっていきました。こうした状況を受け、政府は環境規制の見直しを順次行ない、2015年には環境対策の基本法である環境保護法を実に25年ぶりに改正しました。

中国の環境規制強化が一気に進んだのは、2006年から始まった第11次5カ年計画からといわれています。環境規制の強化が徹底できた理由として、地方政府幹部の人事評価に環境目標を導入し、未達の場合は昇格させない、いわゆる一票否決制度を導入したことが指摘されています。現政権下で進められている腐敗撲滅運動の流れから、「中央政府→各省政府→各開発区・主要国有企業など」への目標設定、達成状況管理が厳格に運用されていることが環境規制強化の徹底を後押ししました。

中国の環境規制強化から、企業は①操業コストの増加(環境対策設備の導入費など)②地方政府関係者との交渉力低下(これまでのコネが利かない)③将来的な環境規制の不確実性の高まり(いつ、どの項目で規制強化されるかわからない)等の問題に直面しています。

これまでは、違反を指摘されても、担当官と交渉すれば何とかなったが、今は交渉の余地がない、そもそも規制自体が明確でないため、なぜ違反なのかがわからない、こうした最近の当地の状況の変化に、日本本社は理解を示してくれないため、予算、人繰り全てが追い付かないなどの声が当地の日系企業関係者から上がっています。

環境規制の強化を受けて、日系企業が処罰される事例が増えてきているといわれています。こうしたなか、厳しさを増す環境規制に対応するため、これまでと違った対応が必要となっています。具体的には、政府所管部門からの工場への環境対策設備の導入を指示された場合に備え、機動的な予算案を策定する。また、至急対応指示に対処できるように権限委譲、一時的に人員増強をする。自社単独で難しい場合は、専門のコンサルティング会社へ依頼する等の選択肢が考えられます。今後、中国の環境規制は、さらに強化されることが想定されるため、規制対応できる体制整備を日本側でも進めていくことが必要ではないでしょうか。

(柄澤 雄)

続きを表示…

このページのトップへ

2019年度下期のマーケット 緊迫する国際情勢と金融政策をにらむ

2019/10/01 :マーケットレポート

第一生命経済研究所    取締役・首席エコノミスト    嶌峰 義清(しまみね・よしきよ) 氏

※ 本稿は、2019年9月2日現在で執筆されたものです

1.2019年度上期の市場振り返り

2019年度上期のマーケットは、2018年度下期と同様に世界的な景気減速懸念と不安定な国際情勢に揺さぶられた。

景気は、生産活動の減速傾向が強まる一方で、個人消費が堅調に推移して景気全体の失速を抑える国が目立った。生産活動減速の背景には、米中の貿易戦争の影響のほか、循環的にも在庫調整圧力が高まりやすい局面に入ってきたことがあげられる。一方で、多くの国で個人消費が堅調に推移した背景には、世界的な金利低下の効果が大きいと考えられる(ただし日本は別の要因が大きいと考えられる:後述)。

そもそもが、リーマン・ショック後多くの国で執られてきた超低金利政策の長期化を背景に、世界経済は記録的な長期景気拡大の恩恵下にあった。そのなかで、雇用の改善が進み、失業率も数十年ぶりとなるような改善をみせており、これも堅調な個人消費に繋がっていると判断される。

世界情勢は混迷の度を深めていった。まず、米中貿易戦争においては米国が強く求めてきた要求を中国側が拒否したことで、5月以降事態は急激に悪化した。両国ともお互いの国からの輸入品に対する関税を引き上げ、その範囲も拡大していった。国際衝突は日韓の間でも起こった。市場への影響は限定的ではあったが、両国の景気には多少なりともマイナスの影響が懸念されている。このほか、イギリスではメイ首相が辞任し、新首相にEUからの強行離脱も辞さないとするボリス・ジョンソン氏が就任したことで、EUからの合意なき離脱のリスクが高まったとの見方が多い。いずれの問題も、足元の景気への悪影響は二の次とする政治判断の下に遂行されており、市場の声は届きにくい。

国際情勢の悪化は景気に対する市場の懸念を高めているが、これをくみ取る主体はもっぱら中央銀行が担うという構図は、この上期にいっそう強まったといえる。すなわち、政治面で新たな問題が出るたびに市場の動きは不安定化し(主に株安、金利低下、円高の流れ)、中央銀行が金融緩和に前向きな姿勢をみせると市場の動きは安定化(主に、株高、金利安定、円安定)することを繰り返してきたのが、この上期の市場の動きの特徴といえよう。

続きを表示…

このページのトップへ

株式会社 このみ

2019/10/01 :探訪

「CONOMi」ブランドの自由制服で新しい市場の開拓を続ける     株式会社 このみ

制服の指定がない学校に通う中高生から大きな支持を受けている「株式会社このみ」の自由制服。開発に至ったきっかけや今後の事業展開などについて、相浦社長からお話をうかがいました。

代 表 者 相浦 孝行

所 在 地 妙高市柳井田町

創  業 2000年

資 本 金 4,000万円

社 員 数 29名

事業内容  制服の企画・製造・販売、インターネット通販

続きを表示…

このページのトップへ

企業におけるソーシャルメディア活用のポイント

2019/10/01 :自主調査(調査報告)

はじめに

近年、スマートフォンの普及などもあり、ソーシャルメディアの利用者は増加している。このため、ソーシャルメディアで活発に情報発信したり、顧客ニーズを把握したりして、事業にソーシャルメディアを有効活用する企業が増えてきている。

こうした状況を踏まえ、本稿では企業におけるソーシャルメディアの利用割合や取組事例、活用のポイントなどを紹介する。

1ソーシャルメディアの現状

(1)ソーシャルメディアとは
総務省「平成27年版 情報通信白書」によると、ソーシャルメディアとは「インターネットを利用して誰でも手軽に情報を発信し、相互のやりとりができる双方向のメディア」とされている。具体的には、登録された利用者同士が交流できるウェブサイトの会員制サービスであるソーシャルネットワーキングシステム(以下、SNS)に加え、動画や写真などの共有ウェブサイト、ブログなどがソーシャルメディアに含まれる。

主なサービスを企業側の視点からまとめると、以下のようになる。

①LINE

LINEはEメールのように特定の個人を対象にメッセージをやり取りできるSNSである。個人間だけでなく、企業も公式アカウントを作成し、「友だち」登録したユーザーにメッセージを一斉配信できる。

②Facebook

Facebookは他のSNSとは異なり、実名による登録が特徴である。企業が活用できるFacebookページを通じて、文章で商品を紹介できるほか、画像や動画も投稿可能となっている。また、ユーザーが気に入った投稿などに対して、肯定的な反応を示す「いいね!」ボタンが設置されている。

③Twitter

Twitterは短文で投稿することが特徴のSNSであり、画像や動画も発信できる。使用した商品の感想などをユーザーが投稿した場合、それを取り扱っている企業が改めてユーザーの投稿を再投稿(以下、リツイート)して紹介することも多い。

④Instagram

Instagramは写真に特化したSNSであり、写真を簡単な文章とともに投稿する。写真映えする商品を扱う企業を中心に活用が進んでいる。

⑤YouTube

YouTubeは代表的な動画の共有ウェブサイトである。文章では伝えにくい商品の使用方法や使用感などを、動画で紹介している企業もある。

⑥ブログ

ブログは文章や画像などで構成された投稿を、時系列で閲覧できるウェブサイトの1つである。企業では、顧客や見込客に対して有益な情報を、ブログで発信しているケースがみられる。

なお、企業が運営している各ソーシャルメディアのアカウントに「友だち」登録やフォロー登録などを行なうことで、企業の投稿やお知らせなどが届くようになる。以下では、企業の投稿などが届くユーザーを「登録者」と表記する。

(2)個人の利用割合

①全国

総務省「平成29年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2017年)をもとに、全国における個人のソーシャルメディアの利用割合をみると、「LINE」の利用割合が75.8%と最も高く、次いで「YouTube」が72.2%となっており、ともに7割を超えている(図表1)。以下「Facebook」(31.9%)、「Twitter」(31.1%)、「Instagram」(25.1%)などとなっている。

なお、各ソーシャルメディアの利用割合を、全てのメディアで比較できる15年と比べると、この2年間で「LINE」が15.2ポイント上昇しているほか、「Instagram」が10.8ポイント、「YouTube」が5.5ポイント、「Twitter」が4.6ポイント上昇している。一方、「Facebook」は0.6ポイント低下しており、概ね横ばいで推移している。

②県内
当センター「SNSの利用状況に関するアンケート調査」(2017年)をもとに、県内の個人におけるSNSの利用割合をみると、「LINE」が69.9%と最も高く、以下「Facebook」(27.2%)、「Twitter」(21.5%)、「Instagram」(20.9%)などとなっている(図表2)。調査対象や調査方法等が異なるため単純には比較できないものの、全国と比べると、各SNSの利用割合は全体的にやや下回っている状況とみられる。

各SNSの利用割合を年代別でみると、「LINE」は全世代で利用割合が最も高くなっており、「50代」でも6割を超えている。「Facebook」は「10~20代」と「30代」で4割を超えているほか、「40代」でも2割強に利用されている。「Twitter」は「10~20代」が約6割と特に高くなっている。Instagramは「10~20代」で約5割、「30代」で3割を超えている。

続きを表示…

このページのトップへ

  次のページ»