6月2020

今すぐできる選りすぐりのアイデア 第51回

2020/06/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

活力が湧く心理的スキル その1

前号では新型ウイルス肺炎の影響で社会的に閉塞感が漂うなか、希望を見出し、意欲を高めるべく困難を克服した先達の話を紹介しましたが、今号では実際にモチベーションが上がり、明日への活力が湧く具体的なスキルをお話します。

ぜひ実行して気持ちと行動を前向きにしましょう。

それではいったんこの記事を読むのをやめてその場で立ち上がり、ガッツポーズを取ってみましょう。この姿勢を2分間保ちます。このポーズをハイパワーポーズといいます。ハイパワーポーズとはガッツポーズやスーパーマンのように足を広げて立ち胸を張り腰に手を当てて前をみすえる、あるいは拳を突き上げる等の堂々とした姿勢やポーズのことです。

ハーバード大学の社会心理学者エイミー・カディ女史の調査研究からこのハイパワーポーズと呼ばれる姿勢をたった2分間取るだけで、体内分泌物のテストステロン(自信を高めモチベーションをアップするホルモン)が増加し、コルチゾール(ストレスを受けたときに分泌が増えるホルモン)の減少がみられることが分かっています。

ハイパワーポーズを取ったあなたもなんだか頭がすっきりして身体の底から少しづつ自信が湧いてくるのを感じませんか?

反対に上半身が前かがみになり猫背になったり、膝を抱えて身体を丸めるような姿勢をローパワーポーズと呼びますが、このポーズを取ると内気になりストレスに敏感になってしまいます。

在宅やテレワークの時間が長くなるとパソコンやタブレットやスマホを使う時間や資料や本を読む時間が長くなります。すると一日のなかでローパワーポーズで過ごすことが多くなります。そして合間にTVを見たりネットニュースをチェックして、毎日新型ウイルス肺炎の報道を目にすると余計に気分が落ち込みさらに身体が内向きに丸まり、猫背になります。これではどんどんテストステロンが減り、コルチゾールが増えていってしまいます。

さらに心理学者ヴァネッサ・ボーンズ氏が行なった実験ではハイパワーポーズをとった人たちのほうが、ローパワーポーズをとった人たちよりも身体的な痛みに対して耐えられる度合いも上昇することも分かっています。その場に立って数分パワーポーズをするだけで心の痛みだけでなく身体の痛みにも強くなれるのです。

ぜひ仕事の合間に少し立ち上がってスーパーマンのように力強くポーズを決めましょう。

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未来の宿泊に今払う

2020/06/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─リピーターが住人になる日─

1.種プロジェクト

新型ウイルス肺炎が蔓延し、観光業界も営業自粛から完全復活できない状況のなか、「種(たね)プロジェクト」という草の根の取り組みが進んでいる。これは、旅好きの方々が、懇意にする宿に対して、応援メッセージとともに将来の宿泊代を先に振り込む仕組みである。この仕組みは富山県でホームページ制作業を営む丹羽尚彦さんがボランティアで立ち上げた。かつて東日本大震災の際に一度立ち上げ、その当時、支援を受けた東北の宿のご主人が、今回は全国を対象に再び立ち上げるといいかもしれない、と丹羽さんに声をかけたのがスタートのきっかけだという。

仕組みとしては、応援したい宿を選び、一口5,000円で希望口数を応援メッセージとともに送信する。その後、振込口座がメールで送られてくるので、宿泊代金を宿に直接振り込む。すると、宿で用意された3年間有効の前払い証書が郵送されてくるという流れだ。いわゆる「自家型前払式支払手段」という方式で、未使用残高が1,000万円以下であれば、宿は財務局への届出も不要なので取り組みやすい。5月14日現在、80軒の宿を約2,000人のサポーターが6,200万円を前払いして応援している。

しかし、この仕組みにはリスクがある。それは、もしこの宿が将来廃業してしまえば、消費者にとって支払った金額は無に帰してしまう点だ。宿の財務体質を分析せずに、将来の代物弁済が保証されていないなか、誰がそのような無担保融資に取り組むのかと思う方々も少なくない。加えて、宿の側からすると、丹羽さんという個人を知らないと、どこの誰がやっているのかわからず、費用が一切かからないとはいえ、ややうさん臭さが残るというのが正直な感想ではないだろうか。

そういう方々は、似たような仕組みで「先に支払い、後で泊まる」という方式を中間業者も展開しているのでそちらを選べばよい。ただし、こちらは手数料が必要である。第三者前払式と呼ばれ、中間業者は1,000万円を超えた残高に対して一定割合の供託金も求められる方式だ。宿側は手数料のほかに割引やアップグレード等、支払い代金以外の消費者への便益が求められることも多いが、消費者に広くPRをしてくれる。

こうした事業はいくつも立ち上がればよいと思うが、私は種プロジェクトを応援している。アルバイトもなくなり時間のできた学生ボランティアも募り、サポーターと呼ばれる宿の支援者の登録も手伝っている。毎日の細かな作業も多いのだが、主宰者の丹羽さん以下、誰ひとり報酬はいただいていない。この災難を無事くぐり抜け、笑顔で迎えてくれる宿と、宿に泊まりにいきたいと願うサポーターとの方々に報いたい一心だ。

宿にとっても当面の運転資金の足しになるような金額が得られればよいが、おそらく資金調達を最大の目的とはしていないと思う。このつらい時期に「がんばれ、必ず泊まりに行くよ」と共感してくれる方がいるというコミュニケーションこそが種プロジェクトの意義だと思っている。こういうサポーターの方々は、たとえお金が戻ってこなくても、誰ひとり文句はいわないはずだ。

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掲載中止のお知らせ

2020/06/01 :海外現地レポート

新型ウイルス感染症拡大により、当面の間、海外現地レポートを中止させていただきます。

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株式会社 ワイエムフーズ

2020/06/01 :探訪

「玉子一筋」をモットーに日本一の鶏卵加工品メーカーを目指す  株式会社 ワイエムフーズ

玉子焼きや茶わん蒸しなどの鶏卵加工品を製造・販売するワイエムフーズ。大ヒット商品となった「半熟味付玉子」は、ラーメン店などで提供されているお馴染みの商品です。事業の概要や商品開発などについて、若月哲朗社長からお話をうかがいました。

代 表 者 若月 哲朗

所 在 地 阿賀野市

創  業 1988年

資 本 金 8,000万円

社 員 数 310名

事業内容  鶏卵加工品の製造・販売、天然有機肥料「卵殻の恵み」の製造・販売

(取材日:2020年3月16日) 続きを表示…

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新潟県における外国人雇用の現状と雇用促進上のポイント

2020/06/01 :自主調査(調査報告)

─誰もが働きやすい職場づくりがポイント─

はじめに

これまでの企業活動はグローバル化する一方、企業における人材不足が深刻化するなか、外国人を雇用する動きが広がってきた。

本レポートでは、新潟県における外国人雇用の現状を整理するとともに、企業が外国人を雇用する際の課題と、雇用促進上のポイントをまとめた。

1外国人雇用の概要

厚生労働省によると、日本において外国人が就労活動を行なうには「出入国管理及び難民認定法」で定められている在留資格の範囲内とされている。在留資格とは、日本国内で外国人が認められる活動を示す資格のことで、具体的な活動内容や在留資格に応じた在留期間等が定められている。

法務省出入国在留管理庁「在留資格一覧表(2019年11月現在)」によると、在留資格は29ある。この29の資格について、厚生労働省や法務省などでは、①制限なく就労可能、②制限付きで就労可能、③許可を受けて一定の範囲内で就労可能の3つの区分から大きく5つに分けている。この5つとは、①専門的・技術的分野の在留資格、②特定活動、③技能実習、④資格外活動、⑤身分に基づく在留資格である。また、19年に創設された⑥特定技能を加えて6つの場合もある。

なお、厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況」によると、19年10月末現在、特定技能の在留資格の外国人労働者数は、全国で520人、新潟県では5人となっており、本格的な増加はこれからとみられる。

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県内企業における健康経営の取り組み

2020/06/01 :自主調査(調査報告)

─企業の持続可能な成長に向けて─

はじめに

従業員などと一緒に健康の保持や増進に取り組むことで、生産性の向上や企業のイメージアップ、将来的な業績向上などを目指す「健康経営(注1)」の取り組みが注目を集めている。

そこで当センターでは健康経営の取り組み状況を把握するため、県内企業を対象にアンケート調査を実施し、「センター月報3月号」にその結果をまとめた。

本稿では、健康経営の現状について改めて整理するとともに、すでに健康経営に取り組んでいる県内企業の事例を踏まえたうえで、健康経営に取り組むためのポイントを整理する。

(注1)健康経営はNPO法人健康経営研究会の登録商標である

1健康経営について

(1)健康経営とは

経済産業省によると、健康経営とは「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」とされている。

企業にとって、健康経営という考えに基づき従業員等の健康の保持や増進を行なうことは、労働生産性の向上、企業のイメージ向上、さらには医療費の適正化などにつながるとされている。そしてこうした取り組みに必要な経費は単なる「コスト」でなく、将来に向けた「投資」であると捉えられている。

(2)健康経営が注目される背景

①少子高齢化の進展と就業者の高年齢化

日本の将来推計人口をみると、年少人口(0〜14歳)と生産年齢人口(15~64歳)が減少する一方で、老年人口(65歳以上)の高齢者が増加すると予測されている(図表1)。こうしたなか、企業の定年延長や再雇用制度等の推進により、60歳以上の就業者数が年々増加しており、2019年では就業者全体の約2割を占め、就業者の高年齢化が進んでいる(図表2)。

②定期健康診断の有所見率の上昇

企業が労働安全衛生法で義務付けられている定期健康診断における有所見率(健診の結果、異常の所見があると診断された労働者の割合)は上昇傾向にある(図表3)。新潟県は全国を下回っていたが、近年では全国と同水準にまで上昇傾向にある。背景としては、労働形態の多様化によるストレスの増加や、働く人の高年齢化などが要因と考えられ、就業者の健康問題による事業継続のリスクが懸念されている。

③逼迫している労働市場での採用活動

経済産業省の調査をみると、就活生がどのような企業に就職したいかについては(複数回答)「福利厚生が充実している」(44.2%)や「従業員の健康や働き方に配慮している」(43.8%)の回答割合がともに4割を超え、高い回答率となっている。経営上の問題点として人材不足があげられるなか、従業員を採用するうえで健康経営に取り組んでいるかどうかが一つの基準となっていることがみてとれる。

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グラフで見る県内経済2020年6月(四月の新潟県経済)

2020/06/01 :グラフで見る県内経済

概況:急速に悪化している

個人消費は減少している。生産活動は低下しつつあり、雇用状況は弱さがみられる。一方、公共投資は増加している。

生産活動:低下しつつある

2月の鉱工業生産指数(季節調整値)は、前月比2.9%低下して98.4となった。出荷指数は同4.7%低下して91.6となった。在庫指数は同0.9%上昇して111.6となった。

輸送機械は新車販売の減少や完成車メーカーの工場稼働停止に伴い、自動車部品を中心に生産水準が低下している。

汎用・生産用・業務用機械は外需の低迷が続くなか、国内企業の設備投資姿勢が慎重化しており、低調となっている。

金属製品は建設工事の中断により作業工具などの需要が低下していることから、弱い動きがみられる。

自宅での消費増加を背景に米菓や包装米飯などが好調であり、食料品は増産となっている。

12-2月期の3カ月平均値でみた在庫循環図(注)では、「在庫積み上がり局面」にある。

(注)在庫循環図:出荷と在庫の伸び率を比較することによって景気循環を判断する図。在庫循環図では景気循環に応じて、①意図せざる在庫減局面→②在庫積み増し局面→③在庫積み上がり局面→④在庫調整局面、という動きとなり、理論上は反時計回りで変化する

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誇れる地域にするために

2020/06/01 :感頭言

株式会社 日本政策投資銀行 新潟支店長  菊池 洋紀

「観光立国」と言われて久しい。経済波及効果の大きい観光は、アジアを中心とする成長著しい海外から渡航者を呼び込み、地域活性化や雇用増大などに貢献することが期待されている。政府も、2020年訪日外客数(インバウンド)4千万人を目標に掲げており、各地域はその魅力を国内外に発信し続けている。その結果、いわゆるゴールデンルート(首都圏〜関西圏)に集中してきたインバウンドの行動形態も、足元は国内の各地域にも向き始めており、新潟県においても増加傾向が続いている。【もっとも、現在、新型ウイルス肺炎感染拡大に伴い観光業界は特に厳しい状況にあるが、早い時期に収束となることを願わずにはいられない。】

私自身、これまで旅行、出張、転勤で様々な地域へ赴くたびに、決してメディアだけでは感じることができない地域の魅力に接し、次は自身がその魅力を周囲に発信していることに気づかされる。数年前、仕事で北海道の知床半島に赴いた。言わずと知れた北海道東部の最果て、世界自然遺産「知床」である。若い頃に北海道勤務経験もあり、もちろん知床に行ったこともあったが、その時は極寒の2月。率直にいえば「寒いし、遠いし、勘弁して。」と少々思ったはずである。しかし、そこで待っていたのは沖合から港の中までびっしりと埋め尽くされた見渡す限りの「流氷」であった。グリーンシーズンに限定されていた私の知床に対する認識は、ネイチャーガイドが語る流氷のストーリー、極寒の中でのアクティビティなども相俟って、大きく覆されることとなった。知床観光の本来のピークは夏であるが、それと真逆となる極寒4 4の冬の魅力を極熱4 4に語るネイチャーガイドの姿を目の当たりにして敬服さえ覚えた。

地域や観光の活性化を議論する際、空港、駅、観光施設といったインフラに話題が集中することがままある。もちろん重要なテーマであることに異論はないが、財政逼迫、人口減少、少子・高齢化、人材不足など地域が抱える課題は枚挙に暇がなく、全てを理想の姿に持っていくには限界がある。是非、今ある素材をどう磨き上げるべきか、今ある施設をどう利用し、今ある交通インフラをどう維持すべきか、今ある人材をどう育成・活用するか、といったところにも今一度目を向けてはどうか。そうした取り組みこそが、地域や観光の活性化の施策を、単発での効果に終わらせず、持続可能なものにしていけるのではと考えている。

新潟に来て間もなく1年。「誇りと愛着のもてる新潟」を県外・海外の方にも自らの言葉で発信することで、誇れる地域の一員として少しでも貢献できるよう日々努力するつもりである。

(きくち ひろき)

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