3月2021

瀬古利彦 氏 対談形式オンライン講演会

2021/03/11 :過去の講演会

開催日

2021年3月11日(木)

講 師

瀬古 利彦(せこ・としひこ)  氏

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新潟県における銀行業の発展⑫─主要銀行の経営者たち─

2021/03/01 :郷土の近代化を振り返る

京都産業大学   経営学部   マネジメント学科教授  松本 和明 (まつもと   かずあき)  氏

1.第四銀行:白勢春三とその周辺

1896(明治29)年から1941(昭和16)年までの実に45年にわたり第四銀行の経営にリーダーシップを発揮したのが白勢春三である。

白勢は、1862(文久2)年12月に、後に第四国立銀行取締役支配人を務める彦次郎の長男として蒲原郡金子新田で生まれた。88年に父の病気に伴い支配人心得として入行し、96年12月の普通銀行への改組と新潟銀行への改称時に専務取締役に就任した。この時点では頭取制がとられてなかったので、事実上のトップであった。なお、頭取(第3代)となるのは1922(大正11)年7月である。

白勢は誠実な性格でかつ公私を明確に峻別し、堅実経営の姿勢を揺るがせにせず、第四銀行への改称(1917(大正6)年)、支店・出張所の新設や他行の合併・買収などを進めて、持続的成長を主導した。同行の経営の基軸を確立したといっても過言ではない。調査体制の整備や若手行員の能力育成への注力も大きな業績といえる。

白勢を支えた人物として、宇尾野藤八、上田弘教、南部虎造に注目したい。

宇尾野は新潟市立商業学校(現・新潟県立新潟商業高等学校)第5代校長を務めた後に入行し、本店支配人や新発田・水原地区監督を経て、専務取締役を務めた。上田と南部は行員として入行してキャリアを育み、上田は新発田支店・本店支配人や取締役東京駐在さらに専務取締役、南部は本店支配人さらに常務取締役を歴任している。

白勢は、新潟水力電気(後の新潟電力)・新潟信託・二葉社社長、日本石油・越後鉄道取締役、新潟商業会議所第3代会頭や新潟市会議長・衆議院議員・貴族院議員なども務めた。

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新型ウイルス感染症への韓国の対応と経済の現状・新潟県への影響

2021/03/01 :寄稿 海外レポート

新潟県ソウル事務所長   陶山 将人 氏

1.はじめに

新型ウイルス感染症は、国際的な人の流れや日々の生活を激変させてしまいました。人々の間に密を避ける生活様式が浸透してきています。

2.感染状況と対策

昨年2月の大邱市等での宗教団体による集団感染、8月のデモでの集団感染など首都圏での感染拡大、11月中旬以降の首都圏を中心とした各所での感染拡大と、大きく三つの波がありましたが、年明け以降、感染者数は減少傾向にあります(図表1)。

韓国における対応の特徴としては、2015年のMERS流行により、国民の感染症に対する危機意識が高く、政府の強力な統制にも協力的なことが挙げられます。PCR検査の大規模な実施に加え、感染者の移動経路を公表し、感染拡大を抑えていますが、これには国民全員に付与された住民登録番号を基にクレジットカード使用履歴、携帯電話位置情報等の把握が必要であり、日本ではプライバシーの観点からなじみにくい方法です。

その後、政府は感染状況に応じた防疫措置を段階別に基準化しました。また、夏頃には飲食店への入店時には携帯番号等の情報提供が必要となり、テナントビルや大型商業施設等でも、入場時の検温が普及しました。

第二波の際には、飲食店の営業が21時までに制限され、カフェでは終日店内飲食が禁止されました。その後、マスク着用が義務付けられ、違反者には罰金が科されることとなり、街でマスクを着用しない人はほぼ見かけなくなりました。

その後、第三波到来の際には、飲食店の営業等が再度制限されたほか、12月にはソウル市内で臨時検査所が開設され、医師の診断や保健所への事前相談なく、匿名での検査が可能となり、開設直後は大勢の人々が並びました。

さらに、政府は年末には5人以上の私的な集まりを禁止するなど、感染拡大を食い止めようと広報し、国民もそれに協力してきました。

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新型ウイルス感染症禍とタイ経済

2021/03/01 :寄稿 海外レポート

株式会社日本総合研究所 調査部 副主任研究員  熊谷 章太郎 氏

1.緩慢な景気回復

新型ウイルスの感染拡大抑制に向けたロックダウンを主因に、タイ景気は2020年前半にかけて急速に悪化した。その後、市中感染の沈静化を受けた経済活動の再開により景気は持ち直しに転じたが、回復ペースは緩慢なものにとどまっている。2020年7~9月期の実質GDPは前年比▲6.4%と、アジア通貨危機以来の大幅なマイナス成長を記録した同年4~6月期(同▲12.1%)からマイナス幅が縮小したものの、3四半期連続のマイナス成長となった(図表1)。タイの景気回復ペースが緩慢な理由としては、以下の4つの要因を指摘できる。

第1に、新型ウイルス感染症禍前にGDPの約1割を占めていた観光サービス輸出の消失である。政府は2020年3月下旬に外国人観光客の受け入れを全面的に禁止した後、同年10月より段階的に観光客の受け入れを再開しているが、入国後の2週間の隔離措置を含む様々な規制が残存していることから外国人旅行客数は殆ど回復していない。

第2に、国内感染の再拡大の予防に向けた活動制限の継続である。2020年春先に拡大した市中感染が沈静化すると百貨店や娯楽施設の営業は再開され、夜間の外出規制や県をまたぐ移動制限も解除された。しかし、大規模な集会禁止や飲食店などのソーシャル・ディスタンシングなど、感染再拡大の予防に向けた活動規制は継続しており、GDPの約5割を占める消費の回復ペースは弱い。こうしたなか、2020年12月以降、首都バンコクに隣接するサムットサコン県の大規模クラスターの発生をきっかけに各地で感染拡大が加速し始めたことを受けて政府は活動制限を再び厳格化させており、それに伴う景気下押し圧力が強まりつつある。2021年初、政府はGDPの約5割を占めるバンコク首都圏を含む28都県を感染リスクが最も高い「レッドゾーン」に指定し、感染リスクの高い娯楽施設や学校の閉鎖などを決定するとともに、商業施設に対して営業時間の短縮を要請した。「レッドゾーン」の中でも感染拡大リスクが高い県では、県をまたぐ移動に対する制限や移動情報を追跡できるスマートフォンのアプリの活用が義務付けられており、今後の感染動向次第で規制が一段と厳格化される可能性がある。

第3に、財輸出の低迷である。財輸出はGDPの約6割を占めるなど、消費とともにタイ景気を左右する需要項目であるが、新型ウイルス感染症禍を受けた各国の自動車販売の減少や資源価格の下落を背景に輸送機械や石油化学製品を中心に前年割れが続いている。国・地域別にみると、早い段階で新型ウイルス感染症の封じ込めに成功した中国向け、および中国への輸入依存度引き下げを目指す米国向けは堅調に推移する一方、輸出の2割強を占めるASEAN向けや日本向けの回復が遅れている。

第4に、控え目な財政・金融政策のスタンスである。財政政策についてみると、タイの財政状況はアジアの中で相対的に健全であるものの、急速な少子高齢化に伴う中長期の財政悪化懸念への警戒を理由に、政府は中長期的な財政の健全性に配慮した予算編成を続けている。そのため、2020年前半にGDP比の15%に相当する景気対策が策定された際も、タイ中央銀行による社債購入、低金利融資、中小企業の債務支払い猶予など、直接の財政支出を伴わない施策が事業規模の約5割を占めた。社会保険未加入の自営業者や農家への現金支援などの対応策についても大部分の財源は予算の組み換えにより確保され、別の分野の歳出が削減された。

他方、金融政策は、政策金利を0.5%と2000年にインフレターゲットを導入して以降、最も低い水準に引き下げるなど、タイ中央銀行は従来の家計債務抑制を強く意識する政策スタンスから景気浮揚を優先するスタンスに転換している。ただし、資産バブルの発生や今後の金利上昇リスクを軽視した家計の借入増加などへの警戒も怠れないことから、2020年後半以降はインフレ率が物価目標(前年比+1~3%)を下回り、バーツ高基調が続くなかでも政策金利の据え置きを続けている。

先行きを展望すると、短期の景気は新型ウイルス感染症の拡大とワクチンの普及状況に左右されるため、景気上振れ・下振れ両方のリスクが大きい状況が続く。こうしたなか、メインシナリオとしては、各国でのワクチン普及に伴い新型ウイルス感染症禍が終息に向かい、それを受けて各種活動規制が段階的に解除されるなかで景気回復が続くという展開が見込まれる。もっとも、高水準の家計債務が消費の重石となり続けることに加え、後述する政治不安化リスクもあるため、新型ウイルス感染症禍後の景気回復ペースは緩やかなものにとどまる公算が大きい。

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新型ウイルスによるシンガポール経済、産業への影響と今後

2021/03/01 :寄稿 海外レポート

ジェトロ・シンガポール事務所 次長  藤江 秀樹 氏

1.感染者数推移と経済封鎖・移動制限

シンガポールにおける新型ウイルスの影響について、これまでの経緯を振り返ると最初の感染者が確認されたのは2020年1月23日だった(図表1)。約2カ月後の3月30日に低熟練の外国人労働者のドミトリーにて感染クラスターが確認されて以降、シンガポールにおける感染者数は一気に増加した。4月1日時点で1,000人だった新型ウイルス感染の累計者数は6月1日には3万5,000人超まで急増し、このうち約94%がドミトリーで集団生活を送る外国人労働者だった。

急激な感染者数増加を受け、シンガポール政府は、4月7日以降、部分的ロックダウン「サーキットブレーカー」の措置を取り、これにより大半の職場が閉鎖することとなった。生活に不可欠な機能を持つ必須サービス(スーパー、薬局、飲食店など)や製造業は当該規制の対象から除かれたが、このうち、飲食店では店内での飲食が認められず、持ち帰りやデリバリーのみ可能だった。また、当初5月4日まで予定されていた同措置は、感染者の増加が収まらなかったことから、6月1日まで延長され、最終的に2カ月弱の間、継続された。

「サーキットブレーカー」は6月2日以降、3段階で緩和された。まず、フェーズ1では理容、自動車修理、専門サービスなどが事業再開するほか、幼稚園、公立小中学校が段階的に開校した。フェーズ2(6月19日~)は、ほぼすべての店舗で営業再開が認められるほか、映画館・博物館の再開、結婚式許可など社会活動の制限が徐々に解除された。10月1日からは、最大250人までの国際会議・展示会の開催が試験的に解禁された。

そして、本稿執筆時点(2021年1月12日)は、フェーズ3(12月28日~)の段階であり、私的な集会の人数の上限がそれまでの5人から8人へと緩和されている。2021年1月12日時点での感染者数累計は、58,946人。ここ数カ月の新規感染者数は毎日20~40人で推移し、そのうち海外からの渡航者がほとんどで、市中感染は0〜2人程度で安定している。

このようにシンガポールでは新型ウイルス感染者数が抑制されている状況だが、企業においては在宅勤務を基本とすることが義務付けられている。雇用主は、在宅勤務可能な従業員について、半数を超える人数を職場にて勤務させることはできない。シンガポール日本商工会議所(JCCI)とジェトロが共同で実施したアンケート調査(2020年11月2〜9日、231社回答)によれば、進出日系企業における従業員の出勤率は、「0~20%」(18%)、「20~40%」(30%)、「40~60%」(32%)だった。また9人以上の集まりは原則禁止され、大半の行事・イベントは引き続きオンラインでの実施が求められている。

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今すぐできる選りすぐりのアイデア 第60回

2021/03/01 :酒井とし夫の街でみつけた『商売繁盛心理学』

ビジネス心理学講師/米国NLP心理学協会認定ビジネスマスター/米国NLP心理学協会認定コーチ/ランチェスター経営認定講師 酒井とし夫 氏

こんにちは、ビジネス心理学講師の酒井とし夫です。

私はどんな商品やサービスを扱っていても、どんな業界で働いていても、ビジネスにはひとつの共通項があると考えています。

それは…、お客様は『人』である、ということ。

そして、人は『心』で好き嫌いを感じ、『心』で興味を抱き、『心』で買うか買わないかの行動を決定します。

そのため、どんな業界や職種の方々であっても、ビジネスに関わる方は人の『心』に影響を与える心理学の知識やスキルを理解しておくと、交渉、打ち合わせ、営業、広告、販促、プレゼンテーション、接客、コミュニケーションで優位に立つことができます。

私が日常生活のなかでみつけた商売に役立つ心理学的なヒントやアイデア、ノウハウを毎月紹介します。是非、あなたのご商売や会社経営に応用するにはどうしたら良いのかを考えながらお読み下さい。

うんうん大丈夫

以前、夜中に父の具合が悪くなり救急車で総合病院の緊急外来に向かったことがあります。そのときに担当してくださった先生はまだ若い女性の方でした。

その先生は血液検査の結果を見ながら何かをつぶやいていました。

よく聞いていると「うん、うん、大丈夫」と何度もリズミカルに小さな声で言っているのが分かりました。私はその言葉は父に向けた言葉というよりは自分自身に対して無意識に発している言葉のように感じました。

先生は父とも話しながら「うん、うん、なるほど、大丈夫」とやはりリズミカルに小さな声で言っているのが聞こえました。その言葉は付き添っている私にも安心感を与える言葉でした。

私はその言葉を聴きながらこの先生は父の身体のことをちゃんと理解している、という気持ちを感じることができたのです。診断の結果、父は気管支炎で熱が出たらしく薬を処方してもらいました。

私は診察の様子を見ながらその先生の歩んできた人生を垣間見た気がしました。

きっと先生は小さな頃から「うん、うん、大丈夫」と口ずさんでいたはずです。

何十年にもわたってとても難しい勉強を続け、高度な技術を学び、厳しい訓練や甘えの許されない自己鍛錬の日々を過ごして医者になったはずです。

へこたれることも、めげることも、悔しいことも、きびしいことも、つらいことも、悲しいことも、どうにもならないことも、たくさんあったはずです。

でも、きっとそのたびに「うん、うん、大丈夫」と自分に言ってきたのではないかなと感じました。そして幾多の壁を乗り越えて医師になったのではないかと思いました。

「うん、うん、大丈夫」と言いながら生きてきた人の人生と、「だめ、むり、できない」と言いながら生きてきた人の人生ではきっと5年、10年経つと大きな差が出るはずです。

私は診察後に先生に言いました。

「私は先生のうん、うん、なるほど、大丈夫という言葉がとても良いと感じました。家族にも安心感を与える言葉です」

すると驚いた表情で先生が言いました。

「えっ!私、そんなこと言っていましたか?」

やはり無意識にプラスの言葉が口から出ていたようです。

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地域のエコシステム構築に向けて

2021/03/01 :観光イノベーションで地域を元気に

株式会社 井門観光研究所 取締役  井門 隆夫(いかど たかお)氏

─令和時代の持続可能な観光とは─

1.人口減少時代の考え方

私たちが地域の将来を考えるとき、令和時代が、経済成長に沸いた昭和や、長期デフレの対策を打てなかった平成と180度違う世界であることを認識して中長期計画を立てていく必要がある。その際に目指すべき方向性は「ローコスト」「減収増益」「ポジティブインパクト」である。

時代を考えるうえでの前提として、人口減少による客数の減少がある。インバウンドの復活を期待しても、アフリカとインドを除く全世界で人口減少が始まった時代に、単純に客数の増加を目標とするほうが不自然だ。キャンペーンという名の地域間での客の奪い合いもパンデミックのような非常時まで。新しい需要を創造しながら、「量から質」へのマネジメントに転換していくことが不可欠になっている。

客数が減少に転じるとなると、客単価を上げていかねばと誰もが考える。しかし、社会では格差が拡大し、「自分で自分の時間と費用をコントロールできる層」と「自分だけでは決められない層」に分化している。圧倒的に多い後者は、生活費と貯金が優先のため、割引などの「言い訳」がないと旅には出にくくなっていく。そして、このどちらの層を対象とするかで客単価は変わってくる。後者に関しては、むしろ単価を下げていく必要があり、そのためにもローコストオペレーションが必須となる。

地域としての平均単価は、高低が分散するが、中間を取りイーブン(横ばい)と考えるのが妥当だろう。しかし、客数が減少するのに単価が横ばいだと売り上げは減少してしまう。ローコスト策で増益ができることを前提に「減収増益」と申し上げているが、できれば減収にせず、売り上げもイーブンで済ませたい。そのためにも客数の内訳をカウントする必要がある。具体的には「客一人あたり年間(または生涯)滞在日数」という概念が必要になってくる。それは、「正味客数×滞在日数×訪問回数」で表される。この数値を増加させるためには、滞在需要を創造していくことが必要条件となり、いかに滞在する観光地を設計するかが最重要事項になってくる。1泊型や周遊型で設計する時代は終わり、1カ所に滞在しながら周辺観光をするハブ&スポーク型の観光へとシフトすることにより新たな需要が生まれていく。そのためには、1泊しかしないことを前提として作られた「1泊2食付き」という昭和な宿泊料金制度や仕組みをやめ、全て室料と食事料を分ける「泊食分離」型料金や実現のための仕掛けを作っていくことなどが必要になってくる。

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株式会社 ハードオフコーポレーション

2021/03/01 :探訪

エコロジーの時代、リユースを通じて社会への貢献を果たす      株式会社  ハードオフコーポレーション

国内リユース市場の先駆者として躍進を続けるハードオフコーポレーション。その勢いはとどまることなく、国内の店舗数は昨年ついに900店を超えました。2019年4月に代表に就任した山本太郎社長から、自社の経営戦略や今後の事業構想についてうかがいました。

代 表 者 代表取締役会長 山本 善政      代表取締役社長 山本 太郎

所 在 地 新発田市新栄町

設  立 1972年7月

資 本 金 16億7,627万円

社 員 数 3,370人(パート等含む)

事業内容 リユース品の買取・販売等

(取材日:2021年1月15日)

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