ウィズコロナ時代の経営戦略

2020/11/02 :特別企画

─新型ウイルス禍における組織経営と今後の展望─

10月号から12月号までの3回にわたり、新潟県内の各分野を代表する方々からウィズコロナ時代における経営戦略や今後の展望等についてうかがったインタビュー記事を特集します。

予兆を感じ、早期に対策本部を設置

─新型ウイルスにはどのように対応していますか─

私は、今年の2月に第16代の新潟大学長に就任しました。新潟大学は10学部・5大学院研究科に加え、脳研究所及び災害・復興科学研究所、医歯学総合病院などを有する日本海側最大規模の総合大学です。学生数は約13,000人、教職員数は約3,000人にのぼり、活動の場も五十嵐キャンパス、旭町キャンパス、サテライトキャンパス「ときめいと」、佐渡の演習林などと広範です。また学生の6割以上が県外出身者で、海外からの留学生も1,000人を超えています。

このため、私が新型ウイルス感染症(COVID-19)への対策を検討するうえで最も重視したのは、万が一にもクラスターが発生した際に、どうすればそれを最小限に抑え込めるかということでした。

もとより私は医学部出身でもあり、中国・武漢市で感染が確認された昨年12月頃からパンデミックの予兆を感じて、新型ウイルスの動きには細心の注意を払っていました。そこで私は、2月に学長に就任すると素早く対策本部を設置して、大学における感染対策の指揮系統の一本化を図り、学務や行事、教職員の職場環境等に関する検討を進めてきました。この検討会議は、現在も毎週定期的な開催を継続しており、新型ウイルスに関連した学内の情報共有化に役立っています。

オンラインによる非対面式の授業を導入

─ 新型ウイルスにより、大学の行事や授業にはどのような影響がありましたか─

新潟大学では例年、3月の卒業式と4月の入学式を朱鷺メッセで開催していましたが、今年は感染防止の観点からいずれの式典も中止して、私からのビデオメッセージなどに切り替えました。また新学期の開始についても、当初予定していた4月8日から2週間延期して、4月20日に変更しました。

肝心な授業の仕方ですが、3月の早い段階でオンラインを利用した非対面式授業の導入を決定し、それに先駆けて学内の各種会議をオンラインに移行する措置を取りました。なおオンライン導入にあたっては、私自身が学会などでオンライン会議を行なった経験を踏まえ、利便性を重視してZoomの導入を決めました。

さらに6月以降になって感染拡大が落ち着きをみせたため、現在は実験・実習科目の一部で対面式の授業を再開しており、これまで全面的に停止していた部活動などの課外授業に関しても条件付きで一部緩和しました。しかし授業については、2学期も原則として非対面方式での実施を継続していきます。

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