農商工連携による「いもジェンヌ」ブランドの開発

2021/09/01 :トピックス

新潟市西区の海岸線に沿った地域の農家を中心として葉たばこに代わる新たな作目を開発し、今年で商標登録から10年目を迎える取り組みを紹介する。

葉たばこの廃作とさつまいもの栽培

新潟市西区赤塚の海岸沿地域は、砂地で水はけがよい耕作環境を利用して、すいか、大根、葉たばこなどの畑作農業者が多い地域である。2000年当時、喫煙が抑制され、日本たばこ産業(JT)から葉たばこの廃作方針が示されたことから、葉たばこ農家の多くが転作する農産物の作目を検討していた。

当初から開発プロジェクトに参加してきた伊藤久氏(現JA新潟みらいかんしょ部会部会長)は「当時はどこの農家でも自家用のさつまいもを栽培していた。しかし、何町歩(なんちょうぶ )もの葉たばこを栽培していた農家の多くは、すいかに切り替えていった。さらに収穫期を分散するため、とうもろこし、大根、ねぎなどを検討していたが、青果市場関係者からは、さつまいもの市場ニーズが高い割に県内産が少ないため有望とアドバイスを受けた」と当時を振り返る。

地域農業者の若者の会では、さつまいもの作付けを試行し成功したとの報告を受けて、08年からはほ場でのプロジェクトが開始された。栽培には甘みが強く、焼くとしっとりした食感が特長の「べにはるか」というさつまいもの品種を採用した。

プロジェクト開始時の構成員は、生産者と新潟みらい農業協同組合(以下JA新潟みらい)、新潟市西区役所で、新潟県新潟農業普及指導センターの技術指導を受けながら実証的な栽培に取り組んだ。

翌年には、新潟西及び赤塚商工会も参加して新潟西地域農商工連携協議会(現在のいもジェンヌ農商連携協議会)が設立された。同協議会では、規格外品などを活用するため、西区内の菓子店でさつまいものペーストを製菓に使い、さらにいも焼酎を製品化するなど農商工連携による計画が進められた。

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